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エノテカ・トスカーナのkiyomiちゃん [思ったこと感じたこと]

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 先日、インターネットのスポーツニュースを何気なく見ていたら、サッカー世界最高峰のリーグのひとつ、イタリアのセリアAの試合結果が載せられていました。なんのコメントも添えられずに、ただ対戦チームとその日のゲームのスコアが記されているだけの、何とも素っ気ない記事。
その中の一つに、僕が思わず「をを!」っと声を発してしまったカードの試合結果が。

シエナ 0-2 フィオレンティーナ
◇10月26日20時30分 / スタディオ・アルテミオ・フランキ(シエナ)

そっか~、トスカーナ・ダービーだったんだ。シエナ負けちゃったか。


 フィレンツェはトスカーナ州の州都で、日本人観光客にもとってもお馴染みの、ルネッサンスに彩られた古都。その地を本拠とするフィオレンティーナには昨シーズンまで日本代表のエース・中田英寿選手が所属していた(現在イングランド・プレミアシップのボルトンへレンタル移籍中)ことから、あまり海外サッカーに興味が無くてもご存じの方が多いチームだと思います。数年前にちょっとゴタゴタしましたが復活。資金力が潤沢な名門チームで、今季はスタートから好調です。

 片やシエナ。
 フィレンツェから自動車で1時間ほど南に下ると隣接する、美しい田園風景や美術で知られる風光明媚な山あいの都市で、こちらもとても古い歴史の街。ワインの名産地として有名なモンタルチーノもこのシエナ県にあります。

 で、ここシエナのサッカー・チームはどちらかと言うと中堅以下の小さなクラブ。何しろ本拠地のスタディオ・アルテミオ・フランキはセリエAで一番piccolo(=小さい)な規模の、可愛らしい(笑)スタジアムなんだとか。


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※(工事中の建物の合間から見たスタディオ・アルテミオ・フランキです。上記のハナシを知らなければ、とっても立派な練習場にしか見えません・・・笑)

 この、ご近所さん同士のトスカーナ・ダービー。シエナにはかつてフィレンツェに侵攻され、メディチ家治めるトスカーナ大公国に支配されていた屈辱の歴史(16世紀)が有りまして、それ以後は常にライバルとして徹底的に対抗する気風が街の人々達に強く根付いているそうなのです。だから、これはもう絶対に負けたくないカードであるワケですよ。地元開催の時には普段静かなシエナの街が、それはもう大変な騒ぎになるんだそうな。


 僕にそう教えてくれたのは、シエナ在住の日本人女性kiyomiちゃん。

 僕の友人Y氏が数年前にイタリアへ旅行した折にシエナに立ち寄った時のこと。
 たまたま足を運んだイタリア・ワインの国営博物館ともいえるエノテカ・イタリアーノ・シエナと同敷地内で隣接するワイン販売部門のエノテカ・トスカーナでスタッフとして働く彼女と出会ったのは今から数年前。話の流れでY氏が都内某所でMen's Clothing Shopを経営していることを話すと、kiyomiちゃんがびっくり。なんと彼女はその店のすぐご近所ともいえるの学校の卒業生だったのです。

 こんな奇遇にすっかり二人は意気投合して、以降もメールでお薦めして貰ったワインを空輸で購入したり、買い付け出張時に役立つイタリア情報を随時教えて頂いたりと、ず~っと交流が続いているのですね。

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エノテカ・トスカーナ店景 

 そして、今年の3月に僕とその友人Y氏の二人でイタリアを訪れた際にも、ホテルの手配や直前の気候情報など、さんざん様々なお世話になった挙げ句、シエナ訪問の折にはエノテカ直営のリストランテでランチまで御馳走になってしまいました。勿論、トスカーナのワインもグラスを飲み干す毎に違うものを、それもkiyomiちゃんの解説付きでたっぷりと美味しく頂きました。

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エノテカ内のリストランテ店内風景。煉瓦造りの建物はなんと、かつてのメディチ家の要塞です

 とても心配りの細やかなkiyomiちゃんの人柄に皆惹かれるのでしょう。過去に一度訪れた人がまたイタリアへ来た折に、リピーターとしてここ、エノテカ・トスカーナを再訪して下さるのが嬉しいんです、って笑顔で話していたのがとても印象的でした。初対面と思えなかったもんね~。次回は必ず、お返しに御馳走させて貰わないといけません。

 もう10月も終わり。そろそろノヴェッロ(新酒)の季節です。きっとkiyomiちゃんも今頃はとても忙しく働いているんだろうなぁ。



タグ:イタリア
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