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ワイン日記・・・⑦ルネ・ジョリィ・ロゼと97年ボルドーのセカンド2本 [そとごはん、そとワイン]

 10月15日(日曜日)

 この日は飲み友達Mの誕生日。初めて飲むルネ・ジョリィのロゼで乾杯をした。



 ルネ・ジョリィ・ロゼ・ブリュット 。

 ルネ・ジョリィについては以前にも何度かこのblogで書いている(→http://blog.so-net.ne.jp/ilsale-diary/2006-07-03)のだけど、もともとはSo-net blogでのワインの先生、clos-du-meixさん(いつも勝手に略してしまって“cdmさん”・・・笑)が懇意にされている生産者さんで、現在の若きご当主、ピエール=エリック・ジョリィ氏は僕の書いたblogに、なんとわざわざcdmさん経由でのコメントを入れてくれた。すっかり感激した僕は、以来ルネ・ジョリィには殊の外親しみを感じているのだ。

 かなり鮮やかな赤みの強いカラーをしたこのロゼは、シャルドネ85%にピノ・ノワールの赤ワイン15%をブレンドしたものなんだそうだ。華やかにグラス映えする、とてもきれいなシャンパン。泡とともに弾ける爽やかな香りを楽しみながら、そのルビー色の液体を口に含むと、一瞬にして目の前がパッと明るくなる様なシャルドネの酸味とほんのり甘い果実味が口いっぱいに広がる。飲み込んでしまうのが惜しくなるほどの心地良さだ。それを、じんわりゆっくりと喉に送ると、おや、最後の最後でブラン・ド・ノワールと同じ味がするように思えるよ・・・。

 これって、錯覚?。それともルネ・ジョリィの畑で採れたピノならではの味わいの個性なのだろうか?。僕の中でルネ・ジョリィのブラン・ド・ノワールの印象が強烈に残っているのは確かだけど、既に前回飲んでから3ヶ月近くが経っているのだ。それだと云うのに、たった一口で鮮烈にその味が蘇って来たように思えたのだよ。これって凄くない?。

 困ったな・・・。
 めちゃくちゃ美味しいんだけど、こんなの飲んじゃったら、もう普通のロゼなんかまったく受け付けなくなっちゃうかも知れない・・・・・・(苦笑)。


 さて、誕生日とは云っても今日はただの酒飲み達の集まり(苦笑)なので、料理は特別な物は一切なし。ロゼのシャンパンの邪魔にならない様な物をチョイス。


“セップとルコラのサラダ、グラーナ・パダーノがけ”


“ハムのゼリー寄せ”


“オマールのソーセージ仕立て”
 柔らかいテリーヌ風でオマールの身がほんのり甘い。甲殻類と15%の赤ワイン-ピノ・ノワール-の相性はどうかな?、と思ったけど、なーんの問題も無し。アペリティフとしてはもちろん、このロゼは食中酒として充分に楽しめるシャンパンだと僕は思う。


 シャンパンはサラッと一気に空いてしまったので、ここからは予め抜栓しておいたボルドー2本を同時に。


“ル・プティ・ムートン(1997)”
 この日誕生日の友人はブランド物が好きなのでワインもブランド物?に(笑)。とは云っても旗艦ブランドは値段が立派なので、もちろんディフュージョン(=セカンド)だけどね(^^ゞ。

 97年のボルドーは特別に良い年ではなかったらしいけど、これを口に含んでみて陶然としてしまった。柔らかくふくよかな甘みと酸味。そして優しいタンニン。予め具体的なイメージは持っていなかったのだけど、もっと重たいカベルネを想像してたのでその品の良いスムースさに吃驚してしまった。余りに好みにフィットした味わいだったのだ。これじゃ2000年や2003年は、いやいや、それよりもやっぱり、ファーストは一体どんな味わいなのだろうね・・・。思わず、ふぅ~っと溜め息ひとつ。


“レ・パゴド・ド・コス(1997)”

 これは、6年前に友人の誕生日用に1本、もう1本は自分にと買っておいたもの。でもこれをプレゼントしてあげた友人とはもう連絡を取ってないと云う、ちょっぴり苦い思い出付き。そしてこちらもシャトー・コス・デストゥルネルのセカンド・ワイン。ムートンが97年だったのでヴィンテージで合わせてみたのだけど、どうもこの日一緒の友人達の感想では完全に分が悪かったみたいだ(値段が違うんだから当たり前か・・・苦笑)。ムートンと較べるとタンニンもしっかりしてるし、甘草、青っぽいハーブの味わいもして、やや複雑。香りもおとなしかった。でもね、これだけを飲んだなら、充分に美味しいハズなんだけどなぁ~(苦笑)。僕は好きだけどね。

 そう云えば、大谷浩巳さんの著書「フランスワインの12ヶ月」(講談社現代新書)もこのレ・パゴド・ド・コスの畑から始まるんだったっけ。

※追記) そう思って本を読み直してみたら、なんとまさに97年の収穫の時のお話からだった。この日飲んだワインはその時の葡萄そのものだったのだ。こう云う偶然って、面白いなぁ(^^。

フランスワインの12カ月

フランスワインの12カ月

  • 作者: 大谷 浩己
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/02
  • メディア: 新書





 この日のメインはシャラン鴨のグリル(写真なし)と子羊の背肉にて。


 一癖ある風味の強いチーズと合わせる場合はハーブの味わいがするコスの方が僕は楽しかったかな。


 チーズを貰っておきながら、さっぱりしたくて結局は、のアイスクリーム3種。 


 そして更に意地キタナク、ポート、マール、洋なしのグラッパと食後酒も3種盛り(?)。はい。翌日しっかり残りました(苦笑)。





 cdmさん、julliezさん、ルネ・ジョリィのレポート、こんなにも遅れてしまってごめんなさい。もっときれいにグラスで泡立った写真などを用意していたのに、間違ってフォルダごと消してしまったり、一旦書いた記事が上手く保存されないで丸々消えてしまったりして、こんなにも遅くなってしまいました(超言い訳&滝汗)。

 次はブラン・ド・ブランかRJか・・・、今度こそはサクっと感想書きますので許してね・・・(^^ゞ。


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c-d-m

素晴らしいレポートをありがとうございます。
コメントの通り、オーブのピノのポテンシャルがそのままyk2さんの感想になっている所が大変興味深い所です。
ロゼは意外に隠れた逸品扱いなんですよ。
相方はこの夏、ジョリ邸でワールドカップ決勝を見ながらロゼを飲んだそうですが、(インチキ)散らし寿司にもピッタリだったようです。

泡の後にボルドーという選択も粋でいいですね。
どちらもブレンドの芸術品ですから。

1997年は、それほど悲しい年でもないですよ。
シャトーによって、地区によっての差が顕著ですが
造り手の力量が問われる年ほど偉大なシャトーはええ仕事しますからね。
セカンドにとってはいい感じの飲み頃が着ていたのでは?

ちなみにRJ、もしくはBBに是非リードヴォーと合わせてみて下さい。
メインまで持たない?
じゃ、先にワインを飲んでからどうぞ。
それとも、BB→RJの順でもいいと思います(笑)
確かP-エリックも好きな組み合わせでリードヴォーって言ってたと思います。
by c-d-m (2006-11-21 05:30) 

TaekoLovesParis

yk2さん、催促されちゃったレポートですね。
的確に味を表現なさっていらっしゃる!きっと、cdmさんがエリックさんに
伝えてくださっていることでしょう。
<最後の最後でブラン・ド・ノワールと同じ味がするように思えるよ>
→そう、たしかにそうでしたね。
ロゼを口に含んだときの幸せ感、リッチな感じは、ぱっと人生が明るくなる。
お料理、いつもながらにおいしそう。。うらやましぃ。やはり秋の味覚のセップ茸でましたね。私もシャポンでセップを食べてみたい。

cdmせんせのRJへのおすすめは、リードボウなんですね。リードボウは、
うちでは作れないから、、、、シャポンではどうなのかな?
by TaekoLovesParis (2006-11-21 09:17) 

yk2

cdmさん、こんばんは。
さすがにjulliezさんトコのコメント欄でcdmさんに「まだかな~」と書かれてしまったのでお尻に火が着きました(苦笑)。

ルネ・ジョリのロゼが隠れた逸品なのも分かります。本当に美味しいですものね。この後、シャンパンも含めて何度かロゼを飲んでるんですが、もう全く別物。taekoさんが「これからはロゼを買おう」ってご自分の所に書いてらっしゃいましたが、ほんとにそんな気持ちになっちゃいますね。

BNもロゼも本当に僕には印象深い味でした。まだ飲んでいないBBとRJはどんな衝撃(おおげさ?・・・笑)を僕に与えてくれるか、今から楽しみです。

>造り手の力量が問われる年ほど偉大なシャトーはええ仕事しますからね。

天候が思う様でなかった年でも、きっちりシャトーのラベルが貼れる様な(=プライドを保てるレベルの)ワインは確実にリリース出来る力量が有るからこそ、偉大なシャトーと呼ばれる所以なのですね。なるほどなぁ。
by yk2 (2006-11-21 23:27) 

yk2

taekoさん、こんばんは。
そう。催促ってゆーか、既にあれはもう督促状態でしょー(笑)。
自分でも、このレポート提出しないと他の記事書いちゃダメ!みたいな気分になってましたもん(^^;。

セップはね、僕は本当はサラダ仕立てよりもオムレツが好きだったりします。ル・シャポンのはね、フォワグラ入りでおいしーの!。

リードヴォーはね、さっき早速メールで訊いてありますから、どんなふうに出来るか後で教えて貰っておきます。

でもね、今はそれよりもtaekoさんとplotさんのblogのせいで対白トリュフへの渇望度が限界に近いです。タリアテッレにするかリゾットにしようか・・・(笑)。
by yk2 (2006-11-21 23:41) 

julliez

わぁい、レポートですね。(拍手)
凄い的確なコメント。
きっとプロに言われるより喜びますよ。

来年も日本に来る気マンマンで張り切っていますから、彼ら。
そのときシャンパンの会なんて出来たらいいでしょうね。
by julliez (2006-11-23 16:56) 

yk2

julliezさん、こんばんは。
ほんとはもうちょっと書きようも有るだろうと思っていたのですが、今回はこれでご勘弁して下さいませ。使いたい写真を間違って消してしまったので、自分ではな~んかつまんない気がして、再度飲み直しをしてから書こうと思っていたのですが、督促が届いてしまったので・・・(苦笑)。

そうですか、彼ら、来る気マンマンですか(^^。
その時にシャンパンの会、本当に出来たらいいですね。
by yk2 (2006-11-24 00:13) 

シェリー

こんばんわ~わぁぁぁぁルネ・ジョリのロゼ(><)
そんな素敵なレポート読んでしまったら、飲まずにはいられませんよ!
年末用に調達したいです!
でも私まだルネジョリィ飲んだことがないので・・・
何から飲んでみるのがいいでしょうか?
ロゼにとっても興味あるけど・・・ブランドノワールも飲んでみたいし。
我が家のお正月は河豚なので、ブランドブランがいいかなぁって思ってみたり・・・幸せな悩み増大中。
わが社のボーナスが今冬も寸志なのが悩みのタネですが(汗)
でも12月はシャンパン無しでは過ごせませんよね☆
お料理も美味しそうでうらやましいです!洋なしのグラッパ美味しそう!
by シェリー (2006-12-01 01:10) 

yk2

シェリーさん、お帰りなさい。
イタリアで飲むワインは美味しかったでしょう?。当然スプマンテもいっぱい楽しまれていらしたかな?。どちらにしても羨ましい~。

ルネ・ジョィね、julliezさんのインサイダー情報だと値上げ確実だそうですよ~。早いトコ手に入れておかないと・・・(などと急かしてみる・・・笑)。
僕はまだキュベRJとBdBは抜栓してないので、どれから先がいいのかは難しいけれど、BdNを飲んでからロゼはルネ・ジョリィのピノの風味がよく確認出来るので順としては悪くないと思いますよ。逆にBdBからロゼにすると、シャルドネの味を確認することになるのかな?。この辺は僕が四の五の云うより、cdmせんせとjulliezさんにお薦め頂いた方が間違いないと思います(^^;。

ふぐで、と云ってもどうかなぁー。僕はお醤油やポン酢とぶつけたことないので難しいですね。だって、どうしたってふぐなら日本酒飲みたいもんな~(^^;。
でも、ふぐの唐揚げにだったら、ルネ・ジョリィ合わせてみたい!ですね。考えただけで、よだれが出ちゃう(笑)。
by yk2 (2006-12-01 13:05) 

julliez

こんばんは~。
何気に↑のコメントを拝見させていただいたので、ちょっと聞いてみました。

飲む順番の話は、満場一致でRJ→BdB→BdNの順が一番理解しやすい順番ですって。
ロゼは多分BdNの前のポジションでもいいでしょうね。(意見はバラバラ)

でもこれは同時に楽しむ(贅沢な)場合。
(RJはピノとシャルドネのブレンドなのでそれぞれの葡萄のブレンド比率が変わると個性も変わるので中々面白い発見があります)
後半に向かうにつれて香りとコクが増すっていうことで、
最初においしいもの、切れのあるもの、コクのあるものの順番ですね。
マルヌのシャープなBdBとはちょっと違うのであまりイメージを作らない方がいいかもですね。(←個人的感想です)

マリアージュは関係なく、最初に飲む一本を選ぶなら
それはBdNでしょう。
オーブといえばピノノワールですし。
オーブでBdNはRジョリとSマチュー
レベルの高さに対する値段も含めて、素晴らしいの一言です。
(ちなみにうちの大将はBdNは造りません^^;)

で、河豚のマリアージュについて・・・・・(笑)。
から揚げは絶対おいしいでしょうね、シャンパンの香りも殺されないし・・。
(満場一致)
ポン酢とシャンパンは合うのかな?
(フランス人はNon!です)
ま、そもそも魚料理とシャンパンを合わせる事にイメージが沸かない現地人に聞く方も聞く方やな・・と一笑に付されましたが。
無理にあわせることはないですもんね。

そのまま(シャンパンだけ)楽しんでください。(←みんなの結論)
by julliez (2006-12-01 19:06) 

yk2

julliezさん、わざわざ皆さんに聞いて下さったんですね。ありがとうございます~。

>満場一致でRJ→BdB→BdNの順が一番理解しやすい順番

その順番で一度に飲んでみたいものです。贅沢だなぁ~(^^;。
でも数日前にロゼとBdNを買い足したので、今現在我が家にはルネ・ジョリィが4種揃い踏み状態。ボトルをまじまじ眺めていると、本当にいっぺんに飲み比べてみたい衝動にかられます(笑)。

シャンパーニュの人々が魚料理とのマリアージュ意識がほとんど無いって話は以前、やっぱりcdmせんせのお話に出ていたことが有ったような。

かと思えば、雑誌などでは、キャビアに高級シャンパンの取り合わせを良しとするようなオハナシも。僕は魚卵とワインは絶対にイヤなのですが・・・。

それでも、魚料理に関しては日本人の感覚の方が少なくともシャンパーニュの方々よりは慣れや親しみが多いわけで、その経験値を以てして食す本人が気にならなければ、それはそれでアリなのかもな~、とも思いますね。

>そのまま(シャンパンだけ)楽しんでください。(←みんなの結論)

こらこら~!。それじゃマリアージュのお話にならないでしょ!!(大笑い)
by yk2 (2006-12-03 01:01) 

シェリー

色々考えてくださってありがとうございます☆
我が家も元旦の一本目は(この日くらい・・・笑)父上をたてて日本酒です~なのでから揚げのころにシャンパン!いいかもですね~☆今年はその流れ計画してみます♪
私はシャンパンを眺めて・・・飲んで・・・幸せ~ってまた飲んでニヤニヤする・・・っていう感じなので(笑)お料理がガッツリなくても平気なんですが、素敵な仲間と一緒が一番?(マリアージュの話になってない・・・笑)
>本当にいっぺんに飲み比べてみたい衝動にかられます(笑)。
いつか皆さんと>RJ→BdB→BdN(どこかでロゼ?)
マリアージュも一緒にアレコレ考えてアレコレいいながら・・・ずーっとシャンパンを楽しめる機会ができればいいなぁ~と思ったりしてしまいました(笑)
by シェリー (2006-12-03 23:55) 

yk2

シェリーさんは本当にシャンパン眺めて、飲んでる時が幸せなんですね、ニヤニヤだなんて(笑)。

>素敵な仲間と一緒が一番?(マリアージュの話になってない・・・笑)

どんなに美味しい料理やシャンパンが揃っていても、一緒の人達が楽しめなければ、それはツマラナイものになってしまいますよね。その点、シェリーさんのお仲間は本当にいつも楽しそう。羨ましいと思ってます。

>マリアージュも一緒にアレコレ考えてアレコレいいながら・・・
>ずーっとシャンパンを楽しめる機会ができればいいなぁ~

ほんとですね~。cdmせんせやjulliezさんのお仕事の今後の流れ(?)に期待しましょう。その時は初めから最後まで、シャンパン三昧で(笑)。
by yk2 (2006-12-05 01:09) 

TaekoLovesParis

cdmせんせ、julliezさんが帰っていらしたときは、RJ→BdB→BdN
ですか?ずっとシャンパンで通し、いいですね~。
by TaekoLovesParis (2006-12-05 01:57) 

yk2

taekoさん、こんばんは。
図々しいついでに云っちゃうと、その時はjulliezさんが大将・ヴァンサンくんのロゼを1本持って来て分けてくれちゃったりしたら、みんなきっと更に大喜び、ですよね(^^ゞ。
by yk2 (2006-12-06 00:54) 

c-d-m


一本で足りますかね~。
by c-d-m (2006-12-06 21:50) 

TaekoLovesParis

あっ、julliezさんじゃなくて、cdmせんせからのお言葉↑
yk2さん、なんて答えるだろう(笑)
by TaekoLovesParis (2006-12-07 00:04) 

yk2

taekoさんは一体どんな返答を期待してるんでしょう?(^^;。

僕としては、これ以上図々しいことはイエマセン。でもでも、julliezさんの師匠たるcdmさんが足りないと仰るならば、それはそれで仕方ないな~、ひょっとして1本じゃ足りないのかな~とは思います。ええ、この先はみなまでイエマセンが、2本でも3本でもjulliezさんが物理的に運べる範囲で・・・・・・(笑)。
by yk2 (2006-12-07 00:52) 

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