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葡萄組初会合 [そとごはん、そとワイン]

12月29日(金曜日)

 ちょっと古い話になってしまってごめんなさい。もう1ヶ月も前の去年の暮れ、参加人員3名のささやかな忘年会がありました。それも、3人が3人ともお会いするのはこの日が初めてなのに、忘年会(笑)。


 僕は過去に音楽関係の話から広がって、何度かネットで知り合った方達と実際にお会いしたことがあるのですが、音楽繋がりって結構会う機会が作り易いのです。何月何日、Blue Noteの2nd行きます、え、僕も予約してます、じゃ、終演後にご挨拶に・・・なんてケースや、DJイヴェントをやるので宜しかったら、なんて具合に誘われたりして、結構気軽に会えるものなのです。でもね、そんなことから始まったのに、今もとても好い付き合いが出来ている友達が何人か出来たりして、こんな出会いもなかなか捨てたもんじゃないのです。

 しかし、今回の話は音楽じゃなくって、過去に経験の無いワイン繋がり。初めての方達と会う約束して、同じテーブルを囲んで、同じワインを飲むのです。今日お会いする人はどんな方達だろう?。世代は近いのかな?。もしも会話に詰まったら、僕は何の話をしたらいいんだろう?。そういや関西の人と一緒の食事も久し振りだとか、余計な心配までが頭にもやもや浮かび始めます(笑)。さてさて、どんなふうになっちゃうんだろな。結構ドキドキです(^^;。


 そもそもはこのルネ・ジョリィが全ての始まりでした。

 昨年の6月に六本木ヒルズで行われたイヴェント、アペリティフの日に行ってこのシャンパーニュを口にしたことで、自分の誕生日にBdNを飲むに至り、その感想をcdmせんせからレポート提出(?)するようにと促され、blogにしたその結果が、この日の“忘年会”に繋がってるんだな。

 そんなふうに思いながら、この日が初めてとなるブラン・ド・ブランの栓を抜きました。買ってから数ヶ月。雑誌ブルータスの“2007年ワインの教科書”と題された号でのRMシャンパーニュ特集の中で、50本中5位に入った、そのキュベ。どんな時に飲もうかなぁって、いつも考えていたけど、こんな日に乾杯で飲むようになるなんてね。


 それでは、乾杯。
 そして、はじめまして。


 クリーミーで華やかな泡のルネ・ジョリィのブラン・ド・ブランはブラン・ド・ノワールよりもより穏やかな味わいと云う印象がしました。これにピノノワールで作った赤ワインを足すと、あのとっても美味しいロゼになるんだなぁ、なんて思い出したりして。


 好きなものが同じだから、きっと会っても楽しいはず。
 そんなふうに思えたからこそ、この日会うことになったと思うのですが、ロクに自己紹介もきちんとしない内から、堰を切ったように会話が始まり止まりません。blogを通じて大体の人となりは感じるものを持っているし、コメント欄でしょっちゅう話をしている感覚が有るからでしょうね。とても3人ともがみんな初対面の集まりだなんて信じられませんでした(笑)。

 でもね、夢中になって話し込む前に、せめてメニューくらいは決めましょうね、お二方(苦笑)。


 2本目もルネ・ジョリィ。最上級キュベのRJスペシャル。これもこの日初めて栓を抜きます。さすがに最上級品です。低重心で風格有るボトルですね。「RJ」とたった二文字だけのシンプルなラベルも自信に溢れて誇らしげです。

 そして、一口飲んで僕は陶然。

 なんて美味しいシャンパンなんだろう!。さっきのブラン・ド・ブランもすごく美味しかったのに、明らかにこれは1段上の味わいです。他のどんな果物にも喩える必要のない、素晴らしく美味しい大粒のブドウの実を口いっぱいに幾つも頬張った気分。僕はこれですっかりRJが気に入ってしまいました。

 因みに写真のグラス、もっとシャンパンがなみなみしてるところを撮ればよかったのに、すっかり夢中になって飲み干してしまってから、あっ、マズイ、写真撮ってない・・・って慌てて気付いたので、こんななのです(苦笑)。


 この日はすべてシャンパン通し。最後は念願の、と云うと少々大げさですが、これもアペリティフの日以来、ずーっと飲んでみたくて仕方がなかったシャンパーニュ・クシュを、cdmせんせの放った刺客、いや飛脚(せんせの発言原文のまま・・・笑)さんが持って来て下さいました。それも若き当主のヴァンサンくん手ずからラベルを貼って手渡してくれた1本だそうです。めちゃくちゃ嬉しいなぁ~。

 ここで楽しいハプニング発生。このblogの1枚目の写真に戻ってラベルをよく見て頂きたいのですが、明らかに貼られているのは通常の「白」系BRUTのキュヴェに用いられるエチケットです。この日、事前の打ち合わせではロゼをご持参下さるってコトになっていたのですが、このボトルがテーブルの上に出されて来たので、僕は内心「あ、予定が変わったんだな、ロゼじゃなくなったんだな」って、即思ってしまったのです。だって、「もしかしたら置いている内、誰かに飲まれちゃうかもしれません」なんて聞かされてたから(笑)。

 それなのに、グラスに注がれたそのシャンパーニュは見事なまでに美しいロゼ色をした液体(笑)。

 これには持って来て下さったご本人も「なんでっ?」とコケておりました。さすが関西。必ずオチは作るんだから(爆笑)。
 
 どうやら、デートに出掛ける直前だったヴァンサンくん。ラベルを貼るのも気が気じゃなかったらしくて、ついうっかり、が真相のようです。これが売り物じゃなくって良かったね(笑)。

 大笑いしてしまったせいで、ここで書けるほど味をしっかり覚えきれなかったのですが(言い訳・・・汗)、酸がキリッとしていて甘みを抑えた凛々しいロゼと云う印象でした。笑わないで、またもう1回ちゃんとに飲まなくちゃいけませんね(^^;。


 ほんとに楽しかったこの日、僕のblogに載せてあったから、と云う理由で白トリュフを頂きましょうとフェト・チーネを取ったのですが、今まで見たこともないくらいにたっぷりと白トリュフを削り入れてくれたと云うのに、罰当たりなこの3人はついお喋りに夢中になって、あつあつの美味しいトコロで食さずに、すっかり冷ましてしまいましたとさ。

 あーあ、もったいない・・・(苦笑)。


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コメント 12

c-d-m

実は今飲んだら一番すこぶる美味しいのがスタンダードなんですよ。
これがスタンダードでいいんですか?
というのが正直な気持ちです。
職人の中の職人男が造っているので当たり前ですが。(笑)
ロゼはクロウト受けの逸品。
RJの後だと余計に分かりにくいかもしれません。

次回はセルジュマチューとオーブ3本勝負をお勧めします。
BdBなら3者日本でも可能でしょう。
花見をしながら・・・どうぞ。
by c-d-m (2007-02-22 16:13) 

TaekoLovesParis

一枚目のcouche、きれいな写真ですね。
スタンダード、つまりこのラベルのが今、飲みどきなんですか。cdmせんせの「すこぶる美味しい」に、とっても飲みたくなっています。しかも<職人中の職人男>なんていう推薦状がついている!ロゼにうっとりして、世の中に
こんなにおいしいものがあったのか、と開眼したというのに、スタンダードは
もっといい、、と、お墨つき。いつ飲もう、、桜の季節じゃ温かくなりすぎでしょ、なんて、ね(笑)

初めにルネ・ジョリィありき、でしたね。これからも時々、ルネ・ジョリィを
間に飲んで、くらべてみるのもおもしろいかな、と思っています。

yk2さんは、レポートがお上手。レポートというよりエッセイ風に仕上がって
いますね。率直で、温かい視線が伝わってきます。
by TaekoLovesParis (2007-02-22 21:32) 

julliez

パチパチパチ!(拍手)
taekoさんの仰るとおりですね。
本当に表現が素敵です。
(まさに私も見習わなくては・・・。)

あぁ、ちゃんとレポートまとめて私のブログにも若大将の職人っぷりを伝えなくてはいけませんね・・・。

味わいのコメントはyk2さんに担当してもらおうっと。

そうそう、オーブと言えばセルジュ・マチューですよ。
この人の泡を飲まずしてオーブは語れません。

次の凱旋が楽しみになってきました。
by julliez (2007-02-22 22:05) 

yk2

cdmせんせ、コメントありがとうございます。
ご報告受けてらっしゃるカモしれませんが、当日はこんな感じでございました。次回は是非「すこぶる」付きのスタンダードとお薦めのセルジュマチューを飲んでみたいと思います。

でも実はここのところ、やっぱりユベール・ラミーが今1番に気になって仕方なかったりします。泡は美味しいし、飲めば幸せになれちゃうんですが、調子に乗って月に何本も飲んでると、お財布が本当にうすっぺらになっちゃうので・・・(苦笑)。
by yk2 (2007-02-23 00:04) 

yk2

taekoさん、一番上の写真が綺麗に見えるのは、他の写真が光量が足りなくて苦労してるからに他なりません(苦笑)。Le Chaponみたいな照明で写真を綺麗に撮るのはほんと、僕には難しいです。

僕は基本的には同じワインは繰り返し飲まないタイプなのですが、ルネ・ジョリィはやっぱり別。冒険して高くてツマンナイのに当たるくらいなら、僕は堅実にRJを飲んでいたいとまで思っちゃってます。初めにルネ・ジョリィ在りきで、以降も常に美味しさの基準として、ルネ・ジョリィ在り、ですね。

でもtaekoさんだって、同じでしょ?。
もう今さらモエじゃつまらないとか云ってたし(笑)。
by yk2 (2007-02-23 00:17) 

yk2

julliさん、拍手ありがとう・・・。あーくすぐったい(^^;。

>(まさに私も見習わなくては・・・。)

僕こそjulliさんの文章見習ってるんですよー。
いっつも読み手の引き込み方が上手なんだよなぁ、って感心してます。
お人柄そのままで、オチに愛嬌があるし(笑)。

>味わいのコメントはyk2さんに担当してもらおうっと

ありえません!。

>次の凱旋が楽しみになってきました。

3本じゃ足りないから、もう1本考えておいて下さいね。きっとまたこの間の4人でしょ(^^。
by yk2 (2007-02-23 00:28) 

c-d-m

本当なら、オーブのピノ3者3様に感じていただいて、ロゼドリセからマールドシャンパーニュ(しかもオーブだからピノ100%の)なんていいでしょうけど、日本じゃ無理だからフランスでお試しください。

ということで
日本でオーブのBdB 3者楽しんでもらったら、シメにラミーでいかがですか。
まさにシャルドネ祭り。

ちょっと贅沢するなら彼の絶品ピュリニーモンラッシェですね。
(手に入ればの話ですが、試す価値あり。もうムルソーには戻れません。)

下手で高い泡物に手を出すくらいなら、サントーバン、2本は飲めます。
下手で高い泡物2本飲むのなら、美味すぎるピュリニー1本飲めます。
by c-d-m (2007-02-23 14:34) 

yk2

cdmせんせ、BdB*3+〆にラミーでシャルドネ祭って・・・、それ凄すぎますよ~(笑)。食事どーしていーんだか悩んじゃいますねー>意外とその気あり(^^;。

>ちょっと贅沢するなら彼の絶品ピュリニーモンラッシェですね。

例え手に入るとしても、まだまだそんなステップは踏めませんっ(汗)。
サントーバンで大喜びなんですから、もうちょっとゆっくりさせて下さい(笑)。

>下手で高い泡物に手を出すくらいなら、サントーバン、2本は飲めます。

高い泡は僕には買えないですよ~。今もし買うならヴァンサンくんのスタンダードかラファエルおぼっちゃまくんのグランキュベが最上限です(^^;。

と、云いつつ、明日はサントーバンの白探しの旅(→せいぜいクルマで30~40分くらい)に出て来ます。何かしら置いてあるといいんですけどね。
by yk2 (2007-02-24 01:35) 

julliez


そのお坊ちゃまの価格でもサントーバン2本ですってば♪
今なら1.5本になっちゃうかなぁ。
by julliez (2007-02-24 03:39) 

yk2

おやま、julliさん、出発当日なのにこんな時間まで。
ちゃんと起きられてる?(笑)。

>そのお坊ちゃまの価格でもサントーバン2本ですってば♪

そうなんだよねー。ルネ・ジョリィでもロゼもしくはBdB+BdNの2本が買えちゃうんだもん。普通のワインなら、もうなかなか手が出しにくい価格帯。お祝い事とか、何か良いことが有ったら栓を抜こうね、って値段ですよね。泡は金銭感覚をマヒさせる危険な飲み物でもあるワケです(汗)。僕にはこれらを気軽に持ち込ませてくれるホーム・グラウンドみたいなお店が在るから好いけど、普通にレストランでオーダーしたら大変だぁ・・・。
by yk2 (2007-02-24 09:54) 

julliez

リンクの事後報告をしようと思いながらもう1度記事を読んでいて
今頃気がつきました。
実はロゼじゃなくて最初からブリュットを持っていく予定だったのです。
一応それにはちゃんと意味があるんですけど
また別の機会に^^。
by julliez (2007-03-15 14:14) 

yk2

julliさん、肝心のリンクはどこっ???。

>実はロゼじゃなくて最初からブリュットを持っていく予定だったのです。

あれ、そうだったの?。
じゃ、ヴァンサンくんの貼り間違えに感謝だったんだね(笑)。
こんなふうにシャンパン通しの時は、ブランばかりよりやっぱりロゼが1本でも有ると、僕は気持ちが華やいで嬉しいものでしたよ。
by yk2 (2007-03-16 07:22) 

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