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三渓園 [散歩道の景色]

09年05月04日
抱一_四季花鳥図絵巻_杜若.jpg
酒井抱一 / 四季花鳥図絵巻 ※掲載は作品の一部分のみ

 こどもの日直前。端午の節句と云えば菖蒲湯!ってコトで、よく調べもせずにカキツバタとかハナショウブがそろそろ咲く時期なのではないかと思い付き、写真を撮りに行きたいなぁと考えた。家の近所の公園にも間違いなく咲いていそうだけど、いつも同じ場所ばかりじゃツマラナイ、どこか別の場所に行きたいよね~。出来れば、藤棚が有るともっと嬉しいな。でも世間を騒がす新型インフルエンザもやっぱり気になるところ。人混みを避けるためには、やっぱり電車じゃなくってクルマかな。でも、世間はGW真っ只中。観光地や郊外への道は混むかもねぇ。さて、どこへ行こう。





 僕の頭に浮かんできたのは、着くのに運転時間1時間ちょっとを要する町田の薬師池公園。ここは数年前の冬に1度だけ訪れたことがあるのだけど、自然豊かな山里をそのまま公園にした様で、ここが東京であることを忘れてしまいそうな風情ある公園なのだ。鄙びた小屋脇の水車の回るすぐそばには菖蒲田のように畦に囲われた一角が有って、そこに咲くハナショウブは公園1の呼び物なんだと聞かされていたのをずっと忘れずにいたのだ。いつか花の時期に行きたいな、と。あそこならクルマで行くのにも丁度好いね。帰りの16号が混みそうなのが少し引っかかるけど・・・。

 そこで、一応薬師池公園の花情報を確認しておこうとnet検索してみると、あれれ?、ハナショウブの見頃は6月とあるではないか。ショウブってこどもの日前後には咲くんじゃないの??。

 そして、ついでに分かったことなのだが、菖蒲湯に入れる葉のショウブと、僕が思ってるアヤメやカキツバタに似たハナショウブは全く違う植物と云うではないか[あせあせ(飛び散る汗)]。恥ずかしながら、初めて知りましたワタクシ[がく~(落胆した顔)][たらーっ(汗)]。そして、この時期僕が見掛けていたのは、大抵が水辺でなくとも育つアヤメであるらしい。この3つの花は似てるから、ほんとややこしい(苦笑)。

 結局、この薬師池公園に花の写真を撮りに行くのなら6月の方がベストらしいので、今回はこの時点で取りやめ。



 それでも引き続き調べてみると、カキツバタならば、もうそろそろチラホラ咲いているところも別に有ると云う情報も見つかった。

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 そうして、結局やって来たのは三渓園

 ウチからはそう近くもないけど、まぁ、遠くではない。クルマで30分くらい行った本牧にある、横浜を代表する和風庭園式公園なのだが、僕がここに来るのは20年ぶりくらい。ま、いずれにしろ、GWに“わざわざ”来た、と云う感覚でないのは確かなこと(苦笑)。ただ、駐車場に入るのには1時間ほど待たされてしまったが。

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 ここは移築された古い建築物を眺めながら広大な庭をゆったり散策する場所であって、それは今この歳になってこそ気持ちが好い事と感じる様になったかもしれないけど、若いウチには余り縁が無いことだよねぇ。きっと、カメラ買わなきゃまだ暫く用は無かったかも(^^;。


 そうして、肝心なカキツバタはと云うと・・・

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 え~、たったこれだけ?[バッド(下向き矢印)]と言葉にしてしまいそうなくらい、ちょこちょこっと咲いているのみ[ふらふら]。それも、これから見頃を迎えるというより、なんだかもう盛りが過ぎてしまったかのような花しか見当たらない。

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 この日の僕の頭の中には、冒頭に載せた抱一の描いた様な凛とした姿のカキツバタばかりがたっぷりとイメージされていたので、ちょっと淋しかったなぁ、これは。

 そうして、有れば嬉しいなと思っていた藤棚はこんな具合。

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 フジは完全に見頃を過ぎてしまっていた。ガッカリ[もうやだ~(悲しい顔)]

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鈴木其一 / 藤図 ※掲載は作品の一部分のみ

 やっぱりこんな図を期待していたものだから・・・(苦笑)。


 それでも、これだけ広い庭園なのだから、野の花は色々な種のものがたくさん咲いているだろうと期待して歩いてみたたのだけど

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 目に付いたのはこのシャガくらい。結局、この日咲いていたのは、ツツジ(サツキ)、キショウブ、シャクナゲと片手分くらいの花のみ。うーん、5月の三渓園は思いの外、花が少ないんだなぁ。

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 唯一嬉しかったのはこの白いスイレン。ウチの近所の公園にはハスは咲くけど、スイレンは無いのです。


★ ★


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 ところで、この日僕がEOS KISSに装着していったレンズは“EF-S18-55mm 3.5-5.6ⅡUSM”と云うキットに付いていた広角レンズ。

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 こんなふうに近めの位置から建物を撮る分には何の不満もないのだけど、この頁の上から2枚目の五重塔の様に、遠くのものを写したい時はやっぱりちょっと物足りない。

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 それならば、もう1本のキット・レンズである望遠系のEF55-200mmを使えばいいのだが、デジイチを手に入れて半月、僕はこのレンズを未だ家から外へ持ち出せないでいた。理由はとてもツマラナイことなのだが、これが入るサイズの、気に入ったカメラ・バッグがなかなか見つからないのだなぁ(苦笑)。

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 如何にもカメラ用です!と云った雰囲気のバッグはどうにも買う気がしないのデスね。1つ、これでもいいかと思ったデザインの物があるのだけど、カラーが黒ベース。僕は普段履く靴は圧倒的に茶系が多いので、出来れば黒じゃない方が都合が好いんだけどなぁ。あまり拘ると、いつまでも望遠レンズが使えそうもないし、困ったものです(^^;。


 そんなことを考えながら歩いていたら、目の前に横たわる猫1匹。

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 ええっ、こんなトコに転がっているって、ひょっとして行き倒れ(=死んでいる)?。

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 餓死なんてとんでもない。のんきに気持ち好く昼寝中(^^。どう見たってノラみたいなヤツですが、随分と栄養がイイみたいでコロコロしてます(笑)。

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 僕がこうして近づいてもまるで無警戒。シャッター音にもピクリとも反応しません[眠い(睡眠)]。度胸が座っているのか、人馴れしてるだけなのか、大したヤツだ(笑)。

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 それでも僕が写真を撮っていた所為で人が集まって来てしまい、仕舞には子どもに木の枝で顔をつつかれて・・・。あーあ、可哀想に、結局起こされちゃったよ。いずれにしても、もっと目立たない所で寝ればいいのに(笑)。


★ ★ ★


 翌日、改めてPCモニターからこの猫の寝顔をまじまじと眺めていたら、以前から気になっていた1冊の本を思い出して、思わずAmazonでポチっと行ってしまった。ずっと欲しかったけど、薄さの割に少し高いなぁ~と躊躇っていた分だったんだけど・・・(^^;。

藤田嗣治_猫の本.jpg

 和めます[わーい(嬉しい顔)]


猫の本―藤田嗣治画文集

猫の本―藤田嗣治画文集

  • 作者: 藤田 嗣治
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/07
  • メディア: 単行本



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