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VINORIO(ヴィノリオ)再訪 [そとごはん、そとワイン]

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 昨年の11月以来、久々に『ウルスラの出航』(福井洋一画伯作)の美女に会いに行きました。
 確かに、僕自身もそろそろ再訪をと考えてはいたのですが、きっかけは僕の意思とは全く関係なく、或る日突然にblog友の某Tねーさんの思いつきに因ってもたらされました。

 「ちょっとちょっと!、aranjuesさんが以前読んだ私たちの記事を参考になさってVINORIOに行かれたんですって。blogに記事もupされました。負けてられないわ~、だってそんなの読んだら私たちだってすぐにも行きたいじゃないですか。」

 ・・・[たらーっ(汗)]

 一体何に負けてられないんだか僕にはまるでよく解らなかったのですが(^^;、常日頃から美食と云う際限のない敵(?)と闘い続け、飽くなきグルメ道をひた進むTねーさんは『ラ・マンチャの男』ならぬラ・マンジャータのオンナ※。いつからか勝手に従者のサンチョ・パンサ役にされてしまっている僕(そんなに太ってませんってば!)には逆らえるハズもありません。はいはい、仰せのとおりに致しましょう。それじゃ、ドキンちゃん(仮名・・・って誰やねん^^;)も誘ってロシナンテ役(笑)はよろしくねってコトで、いざ銀座へ旅立ち風車の代わりに和光の時計塔と闘わん~♪って、なんか間違ってる?。
マンジャータ=mangiataはイタリア語で「おなかいっぱい食べること」「盛りだくさんのごちそう」「大食い」の意

参照過去記事
 ・お気に入り銀座のイタリアン / VINORIOhttp://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2008-11-03




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 いきなり普通のコップにビールの写真だなんて、一体何だと思われちゃうでしょう。

 実はこのビール、VINORIOに着くや否やお店のIマネージャーにご馳走になってしまったものなのです。と云うのも、前回僕が書いたblogをご存じだったようで、その内容から、あ、あれはあの人(=僕)が書いたものだなと気が付いていらしたのだとか。道理で予約の電話を入れて名前を告げたら即分かって下さったワケだ(^^;。そもそも、このお店に飾られている絵をお描きになった洋一さんの知人だと告げた上で前回も予約をしているのですから、バレバレもいいところだったのですね。

 そんなコトで、前回のblogの内容についての会話などしているところにTねーさんが揚々として一言発します。
 「つい先日、カウンターに座ってビールの写真を撮っていらしたお客さんがお在りだったでしょう?。ワインの写真なら珍しくないけど、ビールのグラスを撮る人は初めてです、って云われた方。あの方は私たちのblogがきっかけになって、わざわざ名古屋からこちらに足を運んで下さったんですよ~。それってすごくないですか?。名古屋からですよ~。私たちのお陰よね~」と胸を張って誇らしげに云ったものだから、Iマネージャーが恐縮してaranjuesさんがお飲みになったのと同じビールをサービスして下さったのです。まったく、Tねーさんったら~(苦笑)。

 因みにここだけのハナシですが、実はTねーさんの書いたblog記事はVINORIOさんに関する部分については料理が“かけら”程度にしか紹介されていないので、「あまり役に立ちません」とaranjuesさんにバッサリ一刀両断にされていたりするのですが(うひひ^^)。

aranjuesさんの書かれたVINORIOのお話
 ・ビアテイスター試験のため上京、、前夜、チラリとVINORIOへいった~~http://aranjues.blog.so-net.ne.jp/2009-06-10


★ ★


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◆フレスコバルディ / FRESCOBALDI Brut Millesimato 2004

 そうこうする内、少し遅れてドキンちゃん(仮名)も到着したので、改めて乾杯。スプマンテをグラスでもらいます。

 おやおや、フレスコバルディの2004年のミレジメ(伊:ミレジマート)ですって~[るんるん]。フィレンツェの名門貴族、マルケージ・デ・フレスコバルディがイタリア北部のトレンティーノ・アルト・アディジェで生産する、カーサ唯一のスプマンテがこれ。甘く芳ばしい香りのする辛口で、シャルドネ、ピノ・ネロともに50%ずつと云うセパージュ。

 僕の中での“フレスコバルディ”って名前には、イタリア旅行の情けない失敗の思い出(※お暇でしたらお読み下さい → http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/wine08CastelGiocondo)がピッタリと張り付いてしまっているので、なかなかに感慨深い銘柄です(苦笑)。だからってワケではないですが、以前からこの泡は飲んでみたかったんですよねぇ。ブドウの生い立ちにまで遡る厳格なシャンパーニュ至上主義な方(笑)にしてみれば、「だから何?」みたいなスパークリング・ワインなのかもしれませんが、“普通”のシャンパーニュ好きな僕にしてみれば、何の問題もなく美味しいよ[わーい(嬉しい顔)]


 さて、過去2回のVINORIO訪問はどちらもコース・メニューを頂いたのですが、今回はアラカルトをチョイス。この日は初めから「がっつり食べよう!」と云うノリではなくて、ワインのお供として美味しいイタリアンをアテに楽しもうと云う趣向なのです。3人いるから色々試せるしね~[わーい(嬉しい顔)]

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 チーズ好きにはつとに有名な吉田牧場のモッツァレラが食べられる!とドキンちゃんが選んだ生ハムとモッツァレラ。1皿の分量が少なく思えるかも知れませんが、これは1人前を3人でシェアしてるから(^^;。ルコラの間に白っぽい棒状の物が見えますが、これはホワイトアスパラではなく茗荷茸=ミョウガの若茎(あれ?、ショウガだっけ??・・・汗)。モッツァレラは思っていたより柔らかめでとてもクリーミーな口当たり。


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◆TENUTA MAZZOLINO BRUT NV

 さて、今日はどんなワインを飲もうか?とドキンちゃんにリストを見てもらったところ、選ばれたのは北イタリアはロンバルディアのスプマンテ、TENUTA MAZZOLINOのブリュット。飲んだ日からだいぶ日が経ってしまっているので、ちゃんとした味の記憶が既に薄れてしまっているのですが、ピノ・ビアンコが含まれているキュヴェ(比率も教えて貰ったのですが・・・失念[あせあせ(飛び散る汗)])とのことで、普段親しんでいるシャルドネやピノ・ノワールを原料とするキュヴェとは少々違った味わい。泡は弱めですが、程よい酸にやや濃い目のコク有りタイプ。途中からクーラーに戻さず賞味。


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 aranjuesさんが食べていらしたので、Tねーさんがこの日「絶対に食べます!」と意気込んでいらしたハンガリー産フォアグラのテリーヌ。面白いのは真ん中手前に写っているもの。なんと青トマトのジャム仕立てなんです。これがソース代わりになるワケですが、甘さ控えめでさっぱりした味付けなので、僕としては珍しくソーテルヌなど甘いワインが欲しくなってしまいました。もうちょっと甘めに仕上げてあってもいいのかな。


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 イタリアンでトマトを使わないトリッパは初体験。それでもVINORIOのブロードの美味しさはこれまでに十分舌で体験済み。あっさりとはしていますが、よく味を含んでいてとても美味しい。幾らでもいけちゃいそう。


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 こちらブロードがベースのソースが使われたパスタ。夏物とはいえ、トリュフがこれだけ削られていると嬉しくなりますね[わーい(嬉しい顔)]。見た目ラーメンみたいなこの手打ちパスタはキタッラ(chitarra)と云って、ギターの様に弦を張った道具で押し切って作られるそうで、パスタの断面が四角になってるんですって。これがまた美味しくって、ソースもパンで拭って残さず完食。早々にもう1回(今度はシェアじゃなく)食べたいなぁ~。


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◆ダンテ・リベッティ Briccodoro ランゲ・アルネイス2007 

 ここから食事も後半と云うところで、本来ならそろそろ赤ワインを頼もうよと云う頃合いなのですが、この日はドキンちゃんの胃の具合が今一つで赤ワインは体調的にキツいかも・・・とのこと。じゃ僕らはもう1本白でも構わないよ、とオーダーしたのが「白いバローロ」とも呼ばれるこのアルネイス。本当なら僕やTねーさんが赤ワインを飲みたいだろうからと、せめてしっかり目の物をと選んでくれたらしく、微かに苦みを感じる様な、そこそこ重めの白。


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 定番メニューのラビオリですが、こちらも純然たるトマト・ソースじゃないんですよね。フレッシュ感の残るカット・トマトとアルネイスの爽やかな酸味が合わさって良い感じです。これも、3人でシェアだとちょっと少ないなぁ~(苦笑)。


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 VINORIOに来たら、やはりお肉を食べないとね。福島産牛の、たしか赤身肉タリアータとメニューに書いてあったと記憶しているのですが、柔らかく、噛み締めると肉の旨味と美味しい脂(赤身なのに!)とがジュワっと口の中いっぱいに広がります。うむ~、これは前回の鴨肉と甲乙付けがたいかも知れず。この写真での焼き加減を見て頂くと、随分中が赤いな~と感じられる方もいらっしゃるでしょうね。でも、ちゃんと火は通っています。お肉の好きな方でしたら、僕がここで何を言いたいかご理解頂けるでしょう(^^。


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 ドルチェはTねーさんがライチのアイスとテリーヌ仕立て、僕はミント、ルバーブ、キャラメルのジェラート3色盛り、胃が重いからと赤は飲みたくないと云ってたドキンちゃんは更に泡をもう1杯(をい!)で今宵は〆。


★ ★ ★


 今回はこうしてアラカルトでシェアして色々なメニューを頂いてみたわけですが、様々に試せる反面、やっぱり1つ1つの料理のボリュームが足りなくて欲求不満な部分も出てしまったりして、なかなか上手いこと行かないものですね(笑)。こうしてblogにまとめていながらも、あー、これ1人で1皿食べたかったなぁ~なんて、味を思い出しては知らず知らずの内に口の中に溜まってしまった唾をゴクリ飲み込んでいるような次第です。

 ああ、また早急に次回も行かなくちゃ。




VINORIO's web site : http://www.imp-inc.co.jp/vinorio/index.php

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pistacci

あははっ、って思わず笑っちゃいました。
楽しそう~♪ そして、おいしそう~♪
学生のころ、家庭科の先生から教わった言葉に、
「お料理はあともう少し、食べたい、っていう少な目の量をお出しするのがコツ。
 おいしかった!また食べたい、って言ってもらえるのですよ。」
・・・と、教わったのを思い出しました。
見事、体現してくださいましたね~☆
そして、このブログ記事から、またお客様が増えるでしょうね~(笑)

by pistacci (2009-06-24 23:30) 

TaekoLovesParis

珍しくyk2さんの記事がリアルタイムでアップされたと思ったら、ドラマ仕立ての
前ふり。キホーテとサンチョが旗を掲げて、「いざ進め~!」とヴィノリオ城へ向かった夜の話ですね。私は主役だけど、ドキンちゃん、ロシナンテって馬役ですか?読んだら「ひどいじゃないですか」って怒るぞ~。

新しいカメラは、やっぱり、きれいに撮れますね。
フレスコバルディの写真が鮮明。そして奥のグラスの泡のきれいなこと!
by TaekoLovesParis (2009-06-24 23:43) 

c-d-m

だから、何?の泡至上主義者ですが、何か・・・?(ウソ)
シャンパンとスプマンテを比較なんてしたらイタリアワイン愛好家とシャンパニストの間で戦争が起こりそうです。
しかしながら第三の男的伏兵のカヴァは無視できません。
スプマンテ同様、シャルドネを搭載した上級キュヴェでも値段は手頃と来ていますから試す価値ありです。

ちなみに告白すると私はコチラへは、スカーレット嬢とお邪魔しました。
ところでやっぱりロシナンテはかわいそうだからシュヴァル・ブランにしてやってください。(←親ばか)
どちらにせよ(ジャジャ)ウマ扱いした我々はひどい目に合いそうですけどね。


by c-d-m (2009-06-25 00:19) 

aranjues

こちらで話題になってると某所よりお知らせいただき
駆けつけました。
Taekoさんに勝とうなんて大それた思いは全く
有りませんのでどうぞお心安らかに(^_^;)。
私をだしに、ただビール飲まれるのですから、
はなっから勝負にも何もなりません(笑)。
当日、メインにまで行き着きませんでしたが、次は
是非メインの肉料理も味わいたいと思います。
前記事の鴨(でしたよね?)も美味しそうでしたが、
今回のビーフも美味しそうですね~~。
by aranjues (2009-06-25 12:53) 

Inatimy

いきなり一皿食べるのって、勇気いりません?
メニューの言葉だけでは、どんなのか分からないから、
今回、シェアで味見が出来ていいなぁ・・と思いましたよ♪
ちなみに、ロシナンテだなんて・・・Dulcinea ドゥルシネーア って役もあるのでは・・・?
by Inatimy (2009-06-26 21:22) 

yk2

みなさま、nice&コメント頂きありがとうございます。

◆pistaさん :

う~ん、そうなんですよねぇ。何事も腹八分ってよく云われますよね。足りないくらいだからもっと食べたいって、余計に思うんでしょうね。でも、1つのものをおなかいっぱいに食べていたらきっと、ああ、あっちの別な料理も食べてみたかった・・・なんて思っていたでしょうから、どっちもどっち?。ただ単に、僕は食い意地が張ってる、ってだけなのかも(^^ゞ。


◆taekoさん :

ドラマ仕立てではなく、格調高く古典文学もしくは幸四郎の舞台風(観たコトないけど・・・^^;)とでも云っておいた方が、某Tねーさんの品格は保たれますね(爆)。

馬役じゃ怒るぞ~って、ねーさん、僕のサンチョ役だって相当ひどくないですか~?。小太りの太鼓腹おぢさんって設定ですよ~。ロシナンテの方がよっぽども可愛いってもんですよ(ふん!)。

今回の写真は仕上がりが明るい方がF100fdで、暗い方がデジイチ。飲食店で撮るには全くF100fdで充分だなぁと思うのですが、広角はやっぱりグラスやボトルが歪んでしまってイヤですねぇ。どちらも、帯に短し襷に・・・です。
by yk2 (2009-06-27 09:50) 

yk2

◆cdm“せんせ”

えー、先ずですね、「せんせ」と云う敬称をご希望通り廃したところで、せんせはなんだかんだと言い訳を付けて、ちっともコメント欄を復活させられる様な気配は微塵もございませんし、「cdmさん」とお呼びするのも、何だか全く以てピンと来ないので、もう「せんせ」に戻しちゃいます。あしからず、です(笑)。

それにしてもシュヴァル・ブランとは、やせ馬ロシちゃんとは比較にならない出世ぶり。せんせの温かな親心には感じ入るばかりです。です・・・が、僕は「じゃじゃ」馬だなんて一言も書いてませんので。(←こっちのが余程も怒られます^^;)

カヴァについては、自分本位の超ワガママ者で贅沢が大好きで、その上気位の高さと鼻っ柱の強さは人一倍、でも好きな人には情け無いくらいメロメロでへなちょこ(笑)と云われるスカーレット嬢(早速吹聴してるんだな~笑)からも、ちょっと値段のするカヴァは安いシャンパンより遙かに素晴らしい~!と最近よく聞かされています。今度一度試してみたいとは思いつつ、4000円出すなら、やっぱりシャンパンを買いたくなってしまうのが消費者心理。家で飲むこと考えたら、2000円程度だと嬉しいんですけどねぇ。


◆aranjuesさま :

お忙しい中、ご訪問頂きありがとうございます。おおかた、どこからともなく僕のブログを見る様にと高飛車なメッセージが届いたのでしょう。本当にご迷惑様です。本人に悪気は全くないのですが、至ってごく天然に“女王様キャラ”なので(^^;、悪しからずお許し下さいませ(笑)。

そうなんです。aranjuesさんをダシにしてロハでビールですから、やっぱり女性には敵いませんね~。僕ら男性は「負けるが勝ち」ってトコロかも知れません(笑)。それにしてもこの日は、aranjuesさんのお陰でとても愉快な晩でございました。
by yk2 (2009-06-27 10:24) 

yk2

◆Inatimyさん :

ふふ、ドキンちゃんがドゥルシネアだと某Tねーさんが男装の麗人みたいになっちゃっていつの間二やら宝塚に設定が変わってしまいそう(笑)。宝塚になるとねーさんのキャラはオスカルではなく断然マリー・アントワネットなのです。だって、「パンがないならガトーを食べたらいいのに」とか本気で云いそうだし(笑)。

そもそもドキンちゃんはお姫さまドレスよりも馬の着ぐるみの方を面白がって着てくれるタイプだと思いますよ。なんてったって、関西人ですから(笑)。
by yk2 (2009-06-27 10:34) 

pace

まだ行ってないのですよ
行かなくちゃ!!!
by pace (2009-07-01 11:07) 

hatsu

楽しそうな食事のようすが、目に浮かぶようです♪
おいしいお酒に食事、素敵なメンバー。
読んでいるだけで、幸せな気持ちになりました^^




by hatsu (2009-07-02 09:06) 

yk2

ご訪問、コメントありがとうございます。
お返事遅くなりましてすみませぬ。

◆paceさん :

今だと、銀座よりは東京の方がメイコさんは喜んで下さるかもしれないですね(^^。ただ、同系列のイタリアンですが、料理は全く違います。どちらもそれぞれ楽しいお店ですよ。


◆hatsuさん :

素敵な・・・メンバーかどうかは分かりませんが(^^;、まぁ、みんないつも明るいお酒なので、笑いは確かに絶えませんねぇ。でも、野菜は見るだけで充分だとか、甲殻類なんて世界から消えればいいだとか(苦笑)、食事の好みは見事にバラバラなので、同じお店だとみんながみんな幸せ~と云うのはなかなか難しい3人組です(笑)。
by yk2 (2009-07-09 23:42) 

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