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日本の美術館名品展(前編) [ART]

日本の美術館名品展_図録.jpg

 6月は、僕としてはかなり多めの5回程も美術館へ出掛けていると云うのに、このところはめっきりその感想をblogに書き綴る様な事もなくなっている。今年は何を観て、これまで何について記事にしてるんだっけ?と、自らの過去記事一覧を改めて眺めてみれば、なんと1月以降に書いている展覧会の話題は、ついこの間書いた川上澄生展を含めて僅か2つのみ。しかもそのウチの1つは、内容の半分が食事ネタ(^^ゞ。こんなことじゃイケナイなぁ・・・(苦笑)。図録を買って来ていれば、後から眺め返しつつ、展覧会場で直接観た際の感想なども再び頭に思い浮かべられる事もあるだろうけれど、毎回必ず買うわけでもなし、結局は観たことさえ忘れちゃう絵がほとんどだ。折角観てるんだから、せいぜい文字にして気持ちを書き留めておくとか、少しは記憶に残す努力もしないとねぇ[あせあせ(飛び散る汗)]




 てなコトで、取り敢えず今回は6月半ばに東京都美術館で観た、日本の公立美術館による名品展で気になったもの、好きだと思った作品などに付いてつらつら。


ドーミエ_キホーテとサンチョ.jpg
オノレ・ドーミエ / 『ドン・キホーテとサンチョ・パンサ』(1850-52) 油彩・板 
 伊丹市立美術館(http://www.artmuseum-itami.jp/index.html)蔵

 いきなりのラ・マンジャータなトリオの登場。冗談でもウケ狙いでもなく、展示番号の一番に飾ってあるのがこの絵なのだ(^^;。AB型同盟でblog友のpistacciさんにもつい最近どこかで聞いたばかりの名前だと書かれていた(笑)ドン・キホーテご一行様、風車を目指して旅をする、の図。

 ドーミエって、面白くて不思議な個性を持つ画家だ。時の権力者たち、国会議員を揶揄する奇妙な人形をたくさんこしらえたり、世間世相に対する痛烈な風刺漫画を描きつつ、油彩ではこの様に情緒溢れる静かな作品を幾つか発表している。僕が好きな彼の作品には、オルセー美術館所蔵の『洗濯女』※1などが在るが、あれも色遣いの差こそあれ、同じ様に人生の悲哀を静かに滲ませる作品だ。ここでも蜃気楼の様にぼんやりとしたシルエットでの描写を採用しているが、キホーテの目指す行く先、実体のない相手(=風車)を幻影的にメタファーとして重ねているようにも思える。

ドーミエ_洗濯女.jpg
★参考作品※1 オノレ・ドーミエ / 『洗濯女』(1863頃) 油彩・板 
 オルセー美術館蔵 ※今回の出展作品ではありません。

 ところで、僕としては、どうしても付き従うサンチョとロシナンテの虚しい徒労感に同情せずにはいられない、な~んてまたこの場で書いてしまうと、某Tねーさんに怒られちゃうかな(笑)。
 

ミレー_ポーリーヌ.jpg
ジャン=フランソワ・ミレー / 『ポーリーヌ・V・オノの肖像』(1841-42) 油彩・カンヴァス 
 山梨県立美術館(http://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/contents/)蔵

 入り口すぐそばの展覧会冒頭から、今回のメイン・アクトとも云って差し支えない様な素晴らしいミレー作品に出会うことが出来た。潤みを帯びた黒い瞳と黒い髪、質素な黒いドレスに包まれた美しい若い娘は真っ直ぐに夫である画家を見つめ返している。その描かれ様は、ご覧の通り誰でもモナ・リザを思い出さずにはいられない構図。このモデル、ポーリーヌはミレーの最初の妻で、画家が未だ画壇からの評価を得られていない、一番に生活の苦しい時期を共にした。二人の結婚生活はたったの3年で幕を下ろすこととなる。肺結核を患い、ポーリーヌは22歳の若さであっけなく逝ってしまうのだ。こんな儚い添え話を知ってしまうと、絵画そのものの美しさよりも、ついついセンチメンタルな感情に流されて絵を観てしまいがち。でも、この絵なら、それも仕方が無いのかなぁ。ダ・ヴィンチはモナ・リザを終生手放さなかったというけれど、ミレーもやはりこのポーリーヌの肖像をずっと手元に置き続けていたのだろうか。


ゴッホ_雪原で薪を集める人々.jpg
フィンセント・ファン・ゴッホ / 『雪原で薪を集める人々』(1884) 油彩・カンヴァス 
 山形美術館(http://www.yamagata-art-museum.or.jp/ja/) ※吉野石膏㈱より寄託

 このゴッホは全く初めて観る作品。教会から伝道師になる道を閉ざされてしまったゴッホが画家を目指した初期の作品で、この頃はミレーの農民画に多大な啓示を受けて、貧しい労働者を描くことで自身の敬虔な信仰心を絵画上に表現しようと模索していた。

 絵そのものに関係の無いハナシだけれど、吉野石膏さんって会社は、たしか07年の“大回顧展モネ”でも山形美術館に寄託していた作品が何かしら出展されていたよね・・・との記憶が有って、調べてみたら『日傘の女』のデッサンを持ってるトコだった(本展ではもう1枚、ルノワール作「庭で犬を膝に抱いて読書する少女」も同社所有の寄託品)。いやはや、経営者さん、素敵なセンスをしておられますね。

<参照過去記事>
・モネ大回顧展を観るhttp://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2007-05-13


ピサロ_エラニーの牛を追う娘.jpg
カミーユ・ピサロ / 『エラニーの牛を追う娘』(1884) 油彩・カンヴァス 
 埼玉県立美術館(http://www.momas.jp/)蔵

 昨年の10月、東京の大丸ミュージアムで開催されたピサロ展を観るまで、僕はこのセザンヌの師がフランス人でなかった事を知らなかった。フランス印象派の中で常に語られるカミーユ・ピサロは、実はカリブ海に浮かぶ島、デンマーク領セント・トマス島の出身のデンマーク人で、終生フランス国籍を取得することはなかった。加えて彼はユダヤ人。ミレーに多大な影響を受けていながらも、ピサロの描く農民画に宗教的情緒を殆ど感じないのには、こんなところにも理由があるのだろう。そう云う視点でこのピサロと、上のゴッホを見比べると、両者の絵画に対するスタンス、精神性の違いが伺えて興味深い。もっとも肝心のミレー自身は、生前殆ど教会へ行くことなど無く、敬虔なキリスト教徒とはほど遠かったと云う話もある。その説に従えば、ミレーは「神への祈り」そのものを絵にしたわけでなく、あくまで「農民が祈る場面」を描いていたと云うところだろうか。ピサロはミレー以前よりコロー、ドビーニーらのバルビゾン派の風景画から影響を受け、その流儀を受け継ぎつつ、情緒よりもひたすらに光と色彩の効果を追った。


ルソー_サン=ニコラ河岸から見たサン=ルイ島.jpg
アンリ・ルソー / 『サン=ニコラ河岸から見たサン=ルイ島』(1888) 油彩・カンヴァス 
 世田谷美術館(http://www.setagayaartmuseum.or.jp/)蔵 

 相変わらず遠近法などまるでお構いなし、と云った風情のいつものルソー。それでもこの絵が、錚々たる巨匠の絵が並べられた展覧会場の中でも大いに光って見えるから、何とも不思議なものだ。

 ルソーについて、フジタ(藤田嗣治)がその著作・『腕一本 / 巴里の横顔』(講談社文芸文庫)の中で面白いことを述べているので少々ここにご紹介しておこう。1913年、パリへ着いて間もなく友人となったスペイン人画家オルチスに連れられて、フジタは初めてピカソのアトリエを訪問する機会を得た。既に成功を収めていたピカソのアトリエで、フジタはルソーの描いた等身大の婦人像を見て、ある種の衝撃を受けたのだと云う。初めて名を聞くルソーのその絵では、フジタが学んできた美術教育のルール、マナーが全くと云ってよいほど無視されていたのだ(実際は「無視」ではなく、単に我流なだけではあったが)。こんなルソーの絵がルーブル美術館に入るまでに評価されていると聞き、フジタは自らが日本で学んで来たアカデミックな美術教育が既に過去のものである事を悟り、現在のパリに於いては自由な発想と創意工夫こそが必要不可欠なのだと思い知る。

 何でも、ルソーは肖像画を描く時など、その人の顔や身体の作りを物差しで測ってメモをしてから制作に取りかかったそうだけど、出来上がった絵は寸法の正確さは何処へやら。似ても似付かない顔の肖像が出来上がって来るのだ、とフジタは愉快そうに語っているのだが、成る程、今回展示されているこの絵にも、そんなルソーらしい曖昧さを孕んでいて、彼の勤務地であった入市税関の実在の風景(サン・ニコラ河岸)を描いていながら、実際にはこの場所から見えない筈のサン=ルイ島とタイトルされている(描かれているのはどうやらシテ島らしい)。描き始める前には正確を期すのだけど、出来上がりはいつの間にか、やっぱり自由ないつものルソーと云ったところだろうか(^^;。


ドニ_なでしこを持つ若い女.jpg
モーリス・ドニ / 『なでしこを持つ若い女』(1896) 油彩・カンヴァス 
 岐阜県立美術館(http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s27213/jtop.html)蔵

 普段僕が「気に入っている」と名前や作品を載せることも多いドニ。だけど、ちょっと今回観たこの作風は違うかなぁ~と感じてしまったのだけど、やっぱり気になる画家なので絵葉書を買っておいたもの。1900年に『セザンヌ礼賛』を描いている彼だからこそ思う事なのだろうが、この若い女性の肖像はドニがセザンヌの画法研究として実験的に描いたものなのかな?。ゴーガンのクロワソニスムを経由した確固たる黒い輪郭線はここでは採用せず、背景の山の緑も単純に平塗りされる事はなく、点々と筆の跡が残されている。

 ところで、webで岐阜県立美術館の所蔵作品一覧を見てみたのだが、お世辞にもあまり多く持っているとは云えないフランス絵画のコレクションの中に、ドニの他にもセリュジエ、ベルナールなどナビ派の作品が幾つか見付けられる。ちょっとついでが有ったなら、1度は立ち寄ってみたいかも(^^。


ボナール_アンドレの肖像.jpg ボナール_アンドレの肖像部分.jpg
ピエール・ボナール / 『アンドレ・ボナール嬢の肖像~画家の妹』(1890) 油彩・カンヴァス 
 愛媛県美術館(http://www.ehime-art.jp/)蔵

 このボナールはツボです。完璧なる好みの1枚[わーい(嬉しい顔)][黒ハート]。オルセー所蔵品も含めて、過去に観た中でも、一番に素敵なボナールなのはこれで間違いない!とさえ思っちゃう。

 日本かぶれのナビとまで呼ばれたボナール。この絵が縦長なのも、当然にジャポニスムの影響を思わせるもの。シルエットや全体のフォルムのみを重視し、詳細や遠近が省かれた装飾的な木の葉には、まるで琳派のたらし込みを思わせる着色方が採用され、足元のヒナゲシの花も半円形にリズミカルに配置されている。また木の葉が落とす深緑色の陰が、平面の単なる背景としてだけではなく、この若い女性の姿に慎みの伴った思慮深さを印象として付け加えている様だ。また、彼女を“静”ととれば、犬が喜びはしゃぐ姿には“動”があって、その対比が一層この絵が温かく、描かれた時間を幸せなものとして感じさせてくれる。画家の妹は、今まさに若さと美しさに溢れた、人生の中で一番に輝ける頃を迎えているのだろう。

 何より、そのアンドレの表情が好いではないか。特に穏やかな青い瞳がなんとも云えず美しく僕は惹かれてしまう。ところが、その下の鼻は何故か妙に赤い団子っ鼻(^^;。ボナールが妹アンドレを描いた他の絵(参考※2)を観たこともあるけれど、そちらはまるでそんな風に描かれていなかった。ちゃんと描けばこんなにもデッサンが巧い画家なのに、何故か下手っぽくクシャクシャとした絵を描いてしまうのが得意のボナールが、この作品の妹に限ってはこんなにも写実的に描いているものだから、ついつい、アンドレの鼻は本当にこの様に赤かったのかも知れないと想像してしまう(^^。

ボナール_格子縞のブラウス.jpg
★参考作品※2 ピエール・ボナール / 『格子縞のブラウス』(1892頃) 油彩・カンヴァス 
 オルセー美術館蔵 ※今回の出展作品ではありません。

 自らの肖像を前に、「兄さん、私の鼻をなんでこんなふうに描くのよ!」とアンドレは唇を尖らせてボナールに文句を云ったかもしれないなぁ、などと想像するのも、また愉快な事。


ミロ_ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子.jpg
ジョアン・ミロ / 『ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子』(1945) 油彩・カンヴァス 
 福岡市美術館(http://www.fukuoka-art-museum.jp/)蔵

 いつも絵から想像し難いタイトルを付けて僕を困惑させるミロ。今回もどこがゴシック聖堂で、どこにオルガンがあって・・・などと考え始めてしまうと、それはまたもやミロの思うつぼ(笑)。黙って、オルガンの音色を思い浮かべて無心で鑑賞するのが一番。だって、僕にはどうしたって「バイキンマンとバイキン星の愉快な仲間たち」(苦笑)といったふうにしか見えないんですもん・・・(^^;。




追記)
 当初より少々記事を追記する気ではいたのですが、書き始めたらあれもこれもと欲張ってしまい、結局気が付けば当初upした記事の3倍くらいのヴォリュームになってしまいました(^^ゞ。さすがに長すぎるなぁ~と感じ、前半と後半で二分割に致しました。後半は日本人画家による洋画、日本画、彫刻についての感想記になっています(07月09日)。

後半記事URL→http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2009-07-07



◆展覧会関連のweb site
http://museum-islands.jp/catalogue/index.html
http://museum-islands.jp/intro.html
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TaekoLovesParis

この展覧会のことは、図録も買わなかったし、忘れかけているところだったので、
丁寧な解説がうれしいです。「えっ、こんなのあったけ?」と思ったら、ちゃんと
赤文字で「今回の展示品ではありません」と書いてありました。こんなふうに
参照作品まであげてくださってるので、なおさら興味深く読みました。

ドーミエは、デッサン風の輪郭線表現が得意ですね。風刺だから、顔つきが、たいていの場合リアル。でも、ここの絵はシルエットだけで、色合いも幻想的。洗濯女のように、こちらに向かって来るのでなく、絵の後ろにすっと消えてしまいそうです。はかなさからもフィクションの世界が題材ってすぐわかります。
サンチョもかわいいじゃないですか(笑)。足をひきづってでも、お慕い申し上げるご主人様についていく、立派、立派。

ゴッホのこの絵は、2007年10月に記事を書きました。もしよかったら、ご覧ください。

私もボナールの日本風の構図のこの絵は、木・花のあしらいと犬がすばらしいと思ったのだけど、やはり、赤鼻が気になって。。大泉洋の「赤鼻のセンセイ」というドラマの広告を見るたびにこの絵を思い出しています。妹さんは文句を言っているに違いないという推察がおもしろかったです。

ドニの絵にここで会えるとは、私も思いませんでした。この若い女の人は、ドニがいつも描く女の人より顔が繊細で寂しげ。ブルーの背景に金髪が映えて背景に
溶け込んでいますね。絵葉書あったんですか。買いたかったです。あ、でも、この
写真で代用しますから
by TaekoLovesParis (2009-07-11 23:39) 

pistacci

リンクありがとうございます。
ドニの絵葉書、わたしも購入しました。このブルーと、彼女の表情が気に入って。
たしか、どなたか著名な方の妹さんとか説明がありませんでした?
ドーミエの絵は、私の記事に、ベージュのイメージと書いてしまったけれど、違ってました、ヽ`(~д~*)、ヽ`…淡々とした、絵でしたね。
by pistacci (2009-07-12 20:14) 

yk2

taekoさま、こんばんは。
コメントありがとうございます。

図録は展覧会会場では今回僕も買わずに帰って来たのですが、これ、丸善の店頭(美術書コーナー)でも売ってたんですよ。へ~と思いながら立ち読みしてたら、結局は欲しくなってしまいました。もう本棚にこんな厚い本が入るスペースなんてまるで無いのに・・・(苦笑)。

ドーミエの油彩2点のtaekoさんの解釈、ああ、なるほどと思いました。が、ドン・キホーテの絵は、どうしても僕は付き従うサンチョの虚しさに同情的になってしまうのですね~、本来の内容が少々歪められている気もしますが(笑)。だから、「儚さ」と云う点ではこの2枚は僕の中では同じなのです(^^;。

三越の「印象派とエコールド・パリ」展の記事、読み直して来ました。
これ、ねーさんの記事を読んで行きたい!と思ったのですが、確か観に行くつもりで出掛けたんだけど、その当日会った人があんまり趣味じゃなさそうなんで、それならば仕方ないと諦めた展覧会だった事を思い出しました。やっぱり我慢しないで行けば好かったなぁ。このゴッホはその時出ていた作品だったのですね。

ボナールのトコで出て来た大泉洋の「赤鼻のセンセイ」って何?と思って検索してみましたが、うむ~~~(苦笑)。

ドニのポスト・カードは図録を買わないから、と思って買った分でしたが、結局図録を買っちゃったからなぁ(^^;。ねーさんには去年、川村美術館でのマティス&ボナール展のカードを頂戴しているので、このドニは次回お会いする時に返礼としてご進呈しましょう。但し、忘れなければ、ですが(笑)。

by yk2 (2009-07-14 00:16) 

Inatimy

ボナールってあまり知らなかったので、
どんな絵を描く人かしらと、いろいろ見てたら、
屏風まで描いてたんですね・・・。
「兎のいる屏風」これ、かわいい♪
ジョアン・ミロの最後の写真の絵、
やっぱり、バイキンマン思い出しますよね。
でも、色の配置がほどよくって好きかも。
by Inatimy (2009-07-14 05:59) 

yk2

pistaさま、こんばんは。
コメントありがとうございます。

>たしか、どなたか著名な方の妹さんとか説明がありませんでした?

え~、そんなコト書いてあったかな?と思って図録を見てみましたが、モデルについての具体的な話には触れてないですね。会場にそう云った記述あったかなぁ・・・。

ドーミエのこの絵は、やっぱりpistaさんのおっしゃる「ベージュのイメージ」でも間違い無いんじゃないですか?。2年くらい前のお正月だったかな、松本幸四郎がラ・マンチャを旅する番組を見ましたが、やっぱりこの絵同様砂漠みたいなところを歩いてましたよ。そもそも、砂漠の砂の色をサンド・ベージュって云うじゃないですか。砂漠→蜃気楼→幻影って連想が、一見“お門違いの目標”を目指すキホーテ一行のストーリーをそのまま表してるわけで(^^。でも、これがまた夜景で、「月の砂漠を行く」みたいな絵だったら観者が砂漠に思うことも違って来るのでしょうけどね。

しかし何れにしろ、一人背筋を伸ばして揚々としているご主人さまは、やっぱり少し“こまったちゃん”。いや、別に誰かのことを暗に示しているワケではありませんよ(笑)。

by yk2 (2009-07-14 07:59) 

yk2

いなち・みーさま、こんばんは。

ボナールもね、ネコがとても好きな画家なんだな。調べたら結構出て来たでしょう?、ネコが描かれている絵。オルセーにね、1枚、まるで「フニ~~ッ」って声が今にも聞こえてきそうなノビをしてノビている(?)、ユニークなネコの絵が有って、とても面白いの。写真を見せてあげたいんだけど、ガラスの額越しで反射してしまって上手く撮れなかったのです。こう云うのに限って、図録とかに載ってないんだよねぇ。

バイキン星の絵は、懐かしいだろうと思ってドキンちゃんにあげました(笑)。
by yk2 (2009-07-14 22:44) 

hatsu

『ポーリーヌ・V・オノの肖像』、素敵ですね。
こちらを見つめる目に、ひきこまれていきそうです。
22歳の若さで亡くなった話などを聞くと、
やっぱり心に響いてくるものがありますね。

最後のミロの絵は、
「バイキンマンとバイキン星の愉快な仲間たち」ですね^^
by hatsu (2009-07-17 17:22) 

yk2

hatsuさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

画家の人生とか、描かれている人の人物像って、本来は絵の評価とは全く別の物であって混同しちゃいけないものなんだと思うのですが、(もちろん僕も含めて)日本人ってそう云うの、好きなんですよね~(苦笑)。

ミロは付いてるタイトルにい~っつも悩まされます。解説読んでもま~ったく解らなかったりもしますし(苦笑)。横浜美術館の常設展に数点ミロがありますから、今度は是非hatsuさんも実地でチャレンジしてみては?(^^。
by yk2 (2009-07-19 23:15) 

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