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谷中散歩#2~(有元利夫の生まれ育った町を行く) [散歩道の景色]

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 千代田区三番町の彌生画廊・小川美術館で2月に開催された展覧会で、ようやく念願叶ってその作品を実際にこの目にする事が出来た早世のフレスコ画家・有元利夫(1946~85)。現代日本人画家の中で、今一番に僕が気になっている画家です。その有元さんの画業を回顧する展覧会、「没後25年 有元利夫展 天空の音楽」http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/arimoto/index.html)がいよいよ今日、7月3日より、東京都庭園美術館で開催されるのです。
 これをずっと楽しみにしていた僕は、観に行く前に1つ、書きかけのままだった記事を仕上げてから、展覧会に出掛ける事にしたいと考えました。と云うことで今回は、今更乍ら(^^;3月7日の日記の続きを。

参照過去記事 → http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2010-03-08

彌生画廊サイト / 有元利夫のページ → http://www.yayoigallery.com/arimoto/arimoto-index.html





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[exclamation] 有元利夫氏の絵画作品は、本年で没後25年と未だ著作権の保護期間にあります。因って本頁ではCDのジャケット、出版物の表紙などに限ってその作品を掲載しています。


 2月の弥生画廊以来、僕は彼に関する本を4冊ほど立て続けに購入して読みあさった。そして、すっかりと有元利夫の世界に引きずり込まれてしまっている。作品に惹かれているのは勿論のこと、彼自身がとても魅力的な人物だった様で、その人柄や制作の過程などを知れば知る程、僅か38歳にして残酷にも天に召されてしまった画家の人生を口惜しく、残念無念に思わずにいられないのだ。もし彼が今も存命だったなら、一体どんな作品を描いていただろう、と。


 3月初旬、4冊目の本である「評伝 有元利夫 / 早すぎた夕映」(米倉守著)を読んでいた僕は、鶯谷の書道博物館を訪れた後に、その有元さんの生まれ育った谷中を歩いてみる事にした。彼の生まれた家が在り、そこから毎日の様に歩いて通った、谷中から上野の東京藝大へと至る道を、何とはなしにそぞろ歩いてみたくなったのだ。


評伝有元利夫早すぎた夕映

評伝有元利夫早すぎた夕映

  • 作者: 米倉 守
  • 出版社/メーカー: 青月社
  • 発売日: 2008/02/24
  • メディア: 文庫



 書道博物館を出て、すぐ向かいの子規庵を右に折れると、目の前に陸橋が現れる。その階段を上がると、そこは言問通り。鶯谷の駅を背にして左に、JRの線路を跨いで反対側へ渡ると、すぐに寛永寺が在る。と云っても、上野に於いて寛永寺の敷地は広大なもの。ここはその端っこかな。

 そのまま上野桜木町をまっすぐに行く。と、通りの右手に台東区の下町風俗資料館が現れる。古い酒屋さんの建物を保存、そのまま利用しているものだ。入場は有料なれど、この日の僕は「ぐるっとパス」を持っていたので、無料で見ることも出来る施設なのだが、あまり時間も無いので残念ながらスルー。

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この写真は閉館時間後に撮影したものです。

 十字路の信号を渡った反対側にはクラシックな町屋をそのまま利用した人気のコーヒー店、カバヤ珈琲。そこを右手に折れると谷中墓地の方面へと向かう。

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 すぐそばに、いつかTV番組の谷中案内で見た、台湾のゼリーふうデザート・愛玉子(オーギョーチイ)のお店を発見。植物性のゼリーの様な寒天の様な食べ物で、レモンシロップで食す、台湾の夏の風物詩なんだって。それなら、いつか暑い時期に、それも一人じゃない時に来てみたいけど、ねぇ。僕は一人だと、どうも飲食店には余程じゃないと入りたがらないタチ(=単に一人じゃ入れないだけ)だから・・・(^^;。

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 谷中岡埜栄泉はこの辺りではよく知られた創業80余年の老舗和菓子屋さん。今回の僕の谷中散策に於いて、参考にさせて頂いているpistacciさんのお話(http://pistacci.blog.so-net.ne.jp/2010-02-14-3)だと、豆大福が美味しいそうな。
 きっと有元さんも、こちらのお菓子は食べたかもしれないなぁなどと、想像を巡らしてみる。


08_谷中初音町二丁目.JPG

 この辺りは、僕らの世代から上の日本人なら誰もが懐かしさを覚える古風な日本家屋が点在する、江戸風情漂う寺町だ。そのノスタルジックな風景を求めて、多くの人々がこの町を訪れる。そう。初めて訪れた谷中は、「街」ではなく、「町」と呼ぶのがしっくりと来る。下町ならではの狭い道幅、たくさんの寺院、古い家並み。寺町ならではの石屋さんも在る。まさにここは「寺内貫太郎一家」の舞台なんだよね。樹木希林が身をくねらせながら「ジュ~リぃ~~~っ!」って叫ぶ愉快なシーンと、演出家の久世光彦さん(http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2006-10-27)の気難しそうな顔が交互に僕の頭の中に浮かぶ。この町には、昭和の面影もちゃんとに残っている気がするね。


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 雨降りなので、そう沢山はカメラを構えることも無く歩いて来たけど、思いの外早く朝倉彫塑館の前までやって来た。タール塗りの墨黒の外観は、建物としてはちょっと他には思い当たらない不思議な色をしている。ここも以前に日曜美術館か何かで紹介されていたのをTVで見て、いつか来たいと思っていた場所なれど、今は大規模な改修工事中にて長期の閉館中(21年4月~25年3月まで)。建物の上に、一体男性の彫刻像が載せられているんだけど、この写真で判るかな?。


 彫塑館を通り過ぎると、この日の目的地はもうすぐそこ。

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 なんのことはない、ただの商店街入り口へと続く、階段状の坂道。通称、「夕焼けだんだん」と呼ばれている場所だ。

 画家・有元利夫はここから見る夕焼けをこよなく愛していたと聞いた。今は真正面に高層のマンション群など建ってしまっているけど、彼が亡くなる1985年以前には、あれはまだ無かったのではあるまいか。

 オレンジ色に暮れてゆく、昭和の谷中の町を頭の中で思い描いてみる。晴れていれば、もう少し気分も出ただろうけど、この日は生憎の天気だったからなぁ・・・。

 それでもここに来られて嬉しい。こここそが、有元芸術の感性を育んだ町なのだから。


11_谷中ぎんざ.JPG

 谷中ぎんざは昔ながらの下町の商店街。平日の夕暮れ時は近所の買い物客で大いに賑わうそうだ。お肉屋さんの店先から、揚げたてのコロッケや総菜やらの美味しそうな匂いがして、母の買い物にくっついて行ってた幼い頃を思い出す。どこに行っても同じ造りで同じ物を売っている大型スーパーが、こんなにも幅を利かせる様に成る以前は、どこの町にもこんな商店街が在って、夕暮れ時は一番に活気が有った。谷中を訪れる人の多くは、きっと僕と同じ様に、自分に重ねて懐かしく思い出すのだろうね。どこにでも、当たり前に手の届くところにあったものなのに、いつしか遠くなってしまったこの景色を見て。


★ ★


 さて、随分歩いたし、ここで少し何か食べていきたい気もするんだけど、この後まだ上野で絵が観たい僕は一通り商店街を歩いてそのままUターン。来た道をひたすら戻って、有元さんの母校である東京藝大方面へ歩くことにする。おそらく20分も行けば着けそうなものだろう。

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 その途中、ふと目をやった長安寺と云う寺の門柱脇に、狩野芳涯(1828~1888年)の墓がある旨が記してるのを偶然見つけた。
 明治に入って、文明開化に流されて日本画の人気は凋落し、貧困を極めていた芳涯は、米国人フェノロサに依って見出される。もし、それがなければ、芳涯は一生画壇に認められることもなく、例えば扇面や陶器などの絵付けなどして、しがない暮らしに埋没していたかも知れないのだ。
 その芳涯も、この辺りで暮らしていたんだなぁ。そう云えば、河鍋暁斎の墓もこの辺りだと聞いているし、彼の最初の妻の父である、鈴木其一やその師匠、酒井抱一も根津近辺に住まっていた。上野界隈は、明治時代に突然美術の街になったんじゃなく、そんな素地があったからこそ、なんだろうね。芳涯の眠る長安寺、今度ゆっくり訪ねなおしましょう。


★ ★ ★


 藝大の前までやって来た。

 有元さんが毎日通った大学への道もこの道だっただろうか、なんて考えながら歩いていたせいか、思っていたよりも早く着いた気がする。彼が在籍していたのは、絵画の専科でなくデザイン科。校舎のどの辺りで描いていたんだろうなんて思いつつ、建物を眺めながら歩く。実際に有元さんが使っていたのはトンガリ帽子と呼ばれていた明治の洋館の2階で、これは今はもう無いのだと、本で読んで知っていたのだけど。


 僕は西洋美術館へ向かっているので、そのまま、道なりにさらにまっすぐ歩く。
 すると、藝大の門から、バイオリンなどの楽器を抱えた若者たちが次々と出て来るのに行き当たった。

 どうやら、この日は藝大の実技入試の日だったらしいのだ。

 若くして認められ、画壇の寵児となった有元さんも、実は藝大に入学するのに5年を要した。もっとも彼は入学以前から藝大内に入り浸り、食堂のおばさんとはとっくに顔なじみ。23歳の新入生は、入学初日から既にかなりの有名人だったらしいけど(笑)。

 そんなエピソードを思い出しながら、上野駅方面へと一緒に歩く入試の若者たちを見やる。彼らも、有元さんと同じように、ここで学びたくって、懸命に闘ってこの日を迎えて居るんだろうなぁ。


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 旧東京音楽学校奏楽堂の前を過ぎると、早咲き種だろう桜が1本だけ満開の花を咲かせていた。




 以下、簡単に有元利夫関連の書籍などのレビューを。

[本]
花降る日

花降る日

  • 作者: 有元 利夫&容子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/01
  • メディア: 単行本

 安井賞・特別賞を受賞し、有元利夫の出世作となった『花降る日』(1977)と同じタイトルが付けられたこの本は、妻・容子さんの回想を主として、後半に1962~76年に書かれた画家本人の日記がそのまま掲載されている。容子さんの回想は、藝大時代の出会いに始まり、有元芸術の成り立ちの全てに関わっているだけに、それは大変興味深いもの。画家・有元利夫がいかに作品を生み出して来たか、そこに至るまで、どんな成長を遂げて来たかのか。容子さんご自身も芸術家であるだけに、淡々とした文章の中にも、制作への喜び、苦しみのリアリティが深く刻み込まれている。なお、この本にはタブローのカラー図版こそ付けられてないが、代わりにたくさんのデッサンが挿絵的に紹介されているのに加えて、木彫、ブロンズなどの彫刻作品や陶芸作品にもカラー・ページが多く割かれているのが嬉しい。




[本]
もうひとつの空―日記と素描

もうひとつの空―日記と素描

  • 作者: 有元 利夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 単行本

 上記と同じく新潮社から出版されたこの本は、有元本人が美術雑誌や新聞、婦人雑誌などの美術欄などに寄稿した文章などを一同に集め、更にそれに本人の日記を加えた構成で、ほぼ1ページごとにデッサンを挿絵的に紹介している。虚飾の無い日記もさることながら、彼自身が語る有元芸術を構成する背景や美術論、影響を受けて来た様々なものに関するあれこれがエッセイ的に綴られ、僕の興味は尽きない。




[本]
七つの音―有元利夫の世界を奏でる

七つの音―有元利夫の世界を奏でる

  • 作者: 中沢 けい
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/05
  • メディア: 単行本

 有元のタブローに、女流文筆家・中沢けいが音階を意識した7つのショート・ストーリーを添えるコラボ作品。とは云え、カラー・ページで39作もの有元の代表作品が紹介されていて、ちょっとした作品集と云っても差し支えない内容。サイズも価格も、気軽に手に取れる有元作品の入門書と云ったところだろうか。




[CD]
七つの絵~有元利夫に捧ぐ~

七つの絵~有元利夫に捧ぐ~

  • アーティスト: 平野公崇,平野公崇,藤岡幸夫,山田武彦,山田武彦,読売日本交響楽団
  • 出版社/メーカー: オクタヴィアレコード
  • 発売日: 2004/10/20
  • メディア: CD

 こちらはクラシックとジャズを股に掛けて活躍しているサクソフォニスト・平野公崇が有元に捧ぐと云うテーマで日本テレビ系列で放送されているTV番組「読響アワー」の為に書き下ろした作品を、藤岡幸夫の指揮、読売日本交響楽団の演奏でライブ収録したCD。有元=バロックと云う図式に敢えて囚われず、平野が感じた有元作品から伝わる音楽はオーケストラによる現代音楽風。





谷中ぎんざ商店街 → http://www.yanakaginza.com/home.html


タグ:有元利夫
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pistacci

そろそろ有元さんの記事が出るかなぁって楽しみにしていました。
そうしたら、なつかしい谷中の記事♪
私の通ったのと同じルートなんですもの、うれしくなっちゃった(笑)
私は途中でイナムラ・ショウゾウさんのケーキ屋さんへ曲がっちゃったけど、
朝倉彫塑館も行ってみたい場所でした。4年間も閉館とはまた随分と長いのね。

谷中銀座では、揚げたてメンチやコロッケ、食べませんでした?
根津界隈は、お寺のたくさん並んでる坂道がありましたね。
案内地図をみると、たくさんの文人たちがこの界隈に住み、足跡を残している街ですね。中学の頃の歴史で習ったきりだから、『え~と、名前だけは聞いたことあるんだけど・・』って思いながら歩いてました。2時間ドラマの舞台になったわ、なんていうのは、すっと出てくるんだけど(笑)。
by pistacci (2010-07-05 00:26) 

TaekoLovesParis

pistaさんの谷中散歩の記事のとき、yk2さんが「夕焼けだんだん」を有元利夫
が描いていると、コメントなさって、pistaさんもyk2さんも、小川画廊の個展に
いらしたんでしたね。イラストっぽいかわいい絵だけど、かわいいだけに終わらない不思議な魅力を感じます。
庭園美術館の展覧会では、「夕焼けだんだん」を背景にした絵が見れるのかしら?

有元さんは谷中育ちで芸大。歩いて通える学校だったんですね。
芸大の隣(?)に「桃林堂」という小洒落た昭和初期からの和菓子屋さんがあって人気です。
by TaekoLovesParis (2010-07-05 00:39) 

yk2

◆pistaさん :

えへへ、今頃書くなよなぁ~って話でスミマセン(^^ゞ。
でもね、展覧会前に少し有元さんの本を読み返していたら、やっぱり書いておこうって思い直しました。せっかくpistaさんに「夕焼けだんだん」が谷中だって思い出させて頂いたんだしね(^^。

でも、せっかく行った割には、ほんと、ただただ歩いただけでコロッケもメンチも大福も食べなかったんですよ~。食い意地が張ってる割には、外ではお上品振るワケでもないけど、どうも買い食いが出来ないのです(苦笑)。「メンチ1個下さい」ってオトコ1匹お店で云うのは、Bluenoteに1人で行くより僕にはムズカシイかも(^^;。

ただ、次回もし行く際は、日暮里駅そばに美味しいお蕎麦屋さんがあるそうなので「食」をメインで出掛けたいですね。ホントなら、イナムラ・ショウゾウへだって行きたいくらいだし(^^。


◆taekoねーさん :

そうなんですよ、これはpistaさんのトコのお話が有ったから、考えついた谷中散策。小川美術館の展覧会があるのを教えて下さったのもpistaさんだし。

有元さんの作品はね、ここに載せてある様なものだけ見ても、今ひとつピンと来ないと思うけど、イタリアのシエナ派、ピエロ・デラ・フランチェスカや日本の仏教画に刺激を受け、岩絵の具を使ったフレスコ画と云う、彼独特のスタイルを構築していったんですが、風化による欠落や意図的な不整備、無造作、稚拙に彼なりの意味を持たせていたようで、知れば知る程離れがたい、強烈な、だけど静かな、不思議な魅力を湛えた画家なんです。
でも人物がテーマなんで、「夕焼けだんだん」自体は、描いてないかも・・・(^^ゞ。

桃林堂さんって、上野桜木から上野公園方面へ歩いて、藝大のちょっと手前にあるお店かな?。なかなか雰囲気の良いお店があるな、ここなら落ち着いた雰囲気で僕でも入れるかも・・・って和菓子屋さんが1軒ありましたが。次回ゆっくり歩いて確認しなおして来ますね。
by yk2 (2010-07-05 22:34) 

TaekoLovesParis

有元さんの展覧会を見たいなと思って、友だちに電話して、「今、庭園美術館でやってる、、」って言ったら、「あ~有元利夫でしょ、私も一度見てみたいと思ってたのよ。うちの会社にちょっといて、、私は直接話したことなかったけど。。。ほら、××さんのパーティで会った料理研究家の有元葉子っていたじゃない。珍しい苗字だから、きいてみたら、主人が遠縁です」って言ってたわよ」 ですって。

ここにある写真のどの場所も、「あ~あそこ」って、よーくわかる場所で、うれしいです。下町は、人なつっこくて、居心地がいいですね。「筆屋」「額縁屋」もあって、芸大のそばだからね、って思いました。
by TaekoLovesParis (2010-07-05 22:55) 

yk2

taekoねーさん、こんばんは。
ああ、そうか。お友達はなるほどですね。有元さんは短い時期D社でしたものね。

それはそうと、料理研究家の有元葉子さんのご主人が遠縁だとは初耳でした。ずっと見てないけど、僕の本棚には有元さんの料理本がなんか有るハズだと思って探してみたら、彼女がナヴィゲーターとして婦人画報社から出版された「Donichef」(ドニチェフ)って99年出版のムックが2冊ありました。この頃って「ワイナート」も創刊された頃で、「ダンチュウ」も読んでたし、綺麗な写真の載った料理本見るのが好きだったんですよね~(^^。

by yk2 (2010-07-07 02:12) 

Inatimy

↑ 「Donichef」(ドニチェフ)買ってましたよ。 「ダンチュウ」もね♪
引越族なので、スクラップ・ファイルに整理したものしか今手元にないけど。
ちょうど、昨日、見返してたところ~。 
で、記事の最初に有元利夫さんの絵を見てたら、ふと思い出した人が。 
でも例のごとく、絵のイメージだけ浮かんできて、名前なんだったけ・・・と調べに調べて、ようやく発見。 なので、コメントに来るの遅れました(笑)。 
で、思い出した人って言うのが、北見隆っていうイラストレーター。 ご存知?
なんとな~く、匂いが似てません? 違うかなぁ。
by Inatimy (2010-07-07 19:22) 

baby_pink

谷中散歩いいですね^^
私は東京生まれ東京育ちにも関わらず
下町へ谷中などの下町へ行ったことがないので
今度ゆっくりカメラ持ってお散歩したいです✿*
by baby_pink (2010-07-08 08:16) 

yk2

◆いなっぴーさま :

あはは、「Donichef」買ってましたか。taekoねーさんは僕が有元葉子にこんな反応を見せるとはまるで思ってなかったみたいだけど(笑)。
いなちゃんが直前に見直していたとはねぇ。僕はすごく久し振りに見たけど、やっぱり写真が綺麗だなぁ~って感心してました。僕のblogの食べ物写真もあんなふうに撮れたらいいんだけど・・・(ムリだよね~^^;)。

有元さんの絵を見て北見隆さんを思い出す、って解る気がするよ。いなちゃん、結構好いトコ気が付くなぁ~と感心してます。
北見さんも東京イラストレーター・ソサエティのメンバーなので、TISの展覧会で見てます。
今回、改めて北見さんのウェッブ・サイトを(http://www.ne.jp/asahi/takashi/kitami/profile/t.kprofile.html)じっくり見てきましたが、有元さんとは作風は随分違うように思えるけど、実は結構画題が近いと感じることもあるし、金箔使いや宗教的なモティーフも。それに楽奏の天使はピエロ・デッラ・フランチェスカがモディリアーニに代わった(^^ふうに思えるところもあるものね。狩りの女神ディアナの絵にフォンテーヌブロー派の匂いも感じたりして、ね。


◆baby_pinkさん :

taekoねーさんトコで読みましたが、あんまり絵に関心無いのにスミマセンね、この記事にコメント頂いちゃって(笑)。

でもね、この有元利夫さんは絵から音楽が響く様に、って作品を目指していた人なのですよ。だから作品名も、「プレリュード」だとか、「ガボット」「ロンド」なんてタイトルが付いてるのです。

pinkさんも、手始めに音楽に関連づけられる様な絵を鑑賞することから始めれば、自然と絵が好きになるかも(?)知れませんよ。例えばですが、「民衆を導く自由の女神」で知られるところのドラクロワが描いたショパンの肖像を眺めながら、ショパンを弾いてごらんになる、とか(笑)。 因みにドラクロワはパガニーニも描いてます。
by yk2 (2010-07-10 00:34) 

micky

有元利夫さん、初めて聞く名前の作家さんでしたが、メルヘンの一言で片付けられないすてきな心に残る絵ですね。谷中の散歩も、歴史散歩で楽しそうです。
by micky (2010-07-11 00:29) 

hatsu

とっても素敵な街並み、いゃ“町並み”ですね~。
郷愁を感じるというのでしょうか?
yk2さんの写真を見ていたら、
懐かしくて温かい気持ちになりました。
愛玉子、気になります~♪
by hatsu (2010-07-11 08:59) 

julliez

根津界隈は独特の味があって好物です。
(そして仲田さんの学生時代の思い出の場所が多いので、結構美味しいお店に連れて行ってもらったりの繋がりで、ちょいちょいお世話になっています。)
谷中銀座に向かう前の夜店横丁は、その名前とは裏腹に夕方にはとっとと店じまいをするツッコミどころが満載だと教えてもらって面白く徘徊したのを思い出しました。

有元氏の夕焼けに対する気持ち、分かる様な気がします。
日本の夕暮れは心の琴線に触れますが、場所はモチロンその人によって絞り込まれると思うんですよね。
息が止まるほど、美しい壮麗な夕暮れから、素朴だけれど息遣いや温度が肌に伝わる夕暮れの景色まで。
日本の朱の世界は本当にいいです。

by julliez (2010-07-11 22:45) 

yk2

みなさま、ご訪問&コメント頂きありがとうございます。

◆mickyさま :

有元さんの作品には多くの方が詩情を感じる様で、それが一部、メルヘンに通じるものを思わせるみたいですね。2月に観た小川美術館は素描が中心だったので、本格的な展覧会は僕も初めて。彼の奏でた「天空の音楽」がどんなふうに聞こえて来るか、とてもとても楽しみにしています。


◆hatsuさん :

ウチの母が子どもの頃、上野にも家があって一時期を過ごしていたので、そう云う意味でも少々の親しみを感じているエリアなんですよ。だから谷中の古い日本家屋を眺めていると、hatsuさんが仰るとおり、懐かしく温かな心持ちになりますね。次回はよく晴れた日に、一眼をお供に出掛けたいです。hatsuさん、最近は一眼持って街へ出られてますか?(^^。


◆ぢゅうーりえ~ずsama :

好物って、如何にもJ太くんらしい言葉回しだこと(笑)。
ル・デュモンの仲田さんは根津で学生時代を過ごされたの?。
この辺りで美味しいお店知ってるんだったら、今度連れて行ってよ。根津はまた全然分かってないんだ。どこか下町っぽい、ざっかけない雰囲気のお店に行きたいなぁ~。

夕焼けの話。
日本の朱ってさ、bizouxさんのアルザスの夕焼けの話を思い出したよ~。もう丸々4年くらい前の。お父さんの撮られた写真の話だったかなぁ。まだJ太くんは“julliez”さんとしてソネブロに本格登場する前(笑)の記事だったけど、読んでたでしょ?。素敵な話だったから、よく覚えてる。

>日本の夕暮れは心の琴線に触れますが、
>場所はモチロンその人によって絞り込まれると思うんですよね。

何をどう、美しく思えるかはその人次第。たとえ、第三者からはありきたりに思える光景も、いろんな記憶や思いがつまっているからこそ、“とくべつなもの”になるんだよね。
by yk2 (2010-07-12 07:20) 

aranjues

是非一度ゆっくり歩いてみたい町並みですね。私は食べるもの専門で
回りますが(笑)。この町並みが山手線の内側にあるところが東京の
懐の深さですね。谷中銀座、、いいな~~。
by aranjues (2010-07-16 10:30) 

yk2

◆aranjuesさま :

この辺りの古い建物を見ていると、つくづく空襲されなくて良かったなぁ・・・って思いますね。動物園に美術館は敢えて避けてくれたのかな、と。谷中銀座は昔ながらの普通の商店街ですよ。若干浅草めいた雰囲気のお店なんかも点在しますが。
生活エリアそばに無くなってしまった人にとっては懐かしくて、近所に同じ様なものが在ったなら、それは珍しくもなんともない、全くただの商店街です(笑)。
by yk2 (2010-07-18 23:30) 

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