SSブログ

10月の花 (2010年) [散歩道の景色]

10-10-16_top.jpg

 “TIME CAN'T WAIT”
 時間は、人の歩みなんか知ったことじゃない。
 誰に何が起きようと、どんな気持ちでいようとも、淡々と時は刻まれ、僕の「今」は、無情にも即時に過去のものとなる。



10-10-16_ススキ.jpg

 当たり前のことだけど、1秒前の過去が60回連続して刻まれて1分前の過去になる。
 1分前の過去が60回刻まれて1時間前の過去になる。


10-10-16_フジハカマ.jpg

 1時間前の過去が24度刻まれて1日前の過去になる。
 1日前の過去が7日分刻まれて、1週間前の過去に。

 それを延々と、繰り返して、永久に、繰り返して。

10-10-16_不明02.jpg

 日々あくせくしていても、ぼんやりしていても、そんな過去が繰り返し積もり積もって、やがてまた次の季節が巡って来る。今になって、何も出来ずに過ごした時間を取り返したくたって、僕には何も出来やしないんだ。

 そう。何にも、出来やしない。




 まだ夏の日の様だった9月中旬から、自分でコントロールすることの出来ない事態に直面してあれこれ気を揉む内に、あっと云う間に1ヶ月が過ぎてしまった。なんと時間の過ぎてしまうのの早い事だろうか。

 それでも、少し気持ちに余裕が持てて来た土曜日、久しぶりにカメラを持って公園へ散歩へ出た。だけど、清々しい香りのキンモクセイも、ふっくら愛らしい赤紫色したハギの花ももうお終いの頃の筈。今はどんな花が咲いているだろう。


10-10-16_コムラサキシキブ.jpg

 去年も写真に撮ったコムラサキシキブ。9月前半に撮った記録が残っていたけど、それより1ヶ月ほど遅い今年も見ることが出来た。紫色した小さな実はまるで子供のお菓子。キャンディー・コートされたガムみたい。

 ところで、ムラサキシキブとこのコムラサキシキブは何がどう違うんだろう?。僕にはまるで分からないよ(苦笑)。


10-10-16_ピラカンサス.jpg

 ピラカンサス(トキワサンザシ)は、昔、僕が子供の頃の我が家の庭にも植えられていて、この赤い実はキンモクセイの香りとともに、ぼくにとっては昔馴染みの秋の風物詩。今回ちょっとnetで調べてみたら、この赤い小さな実には毒性が有るそうな。全ク知ラナカッタよ[がく~(落胆した顔)](吃驚)。実をついばみに来る鳥たちで、朝から随分賑やかだった記憶があったんだけどなぁ・・・。


10-10-16_シュウカイドウ.jpg

 今回写真に納めて初めてその名を知ったシュウカイドウ(→(秋海棠※)。ベゴニアの仲間だそうだけど、写真でまじまじ見ていると、だんだんドクダミにも似て思えてくるかも(^^;。


10-10-16_シュウメイギク.jpg

 この時期、割合見掛ける事の多いシュウメイギク(秋明菊)。菊とは付けられているけど、アネモネの仲間なんだって。そう云えば、1年前に葉山でアンリ・リヴィエールの展覧会(→ http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2009-10-11_HenriRiviere)を観た後に訪れた、山口蓬春記念館の庭にも咲いていたっけ。

09-10-11_シュウメイギク.jpg

 これ↑は蓬春記念館のシュウメイギク。

 しばらく葉山まで観に行きたい展覧会が無かったので足が向かなかったけど、ちょうど平成22年度初冬特別展『山口蓬春と安田靫彦 -至上の美を求めて-』が始まったところらしい。安田靫彦も好みの画家なので、海を見がてら、出掛けてみようかな。出掛けられたら・・・だけど(苦笑)。


10-10-16_ホトトギス.jpg

 この花も、やっぱり蓬春記念館の庭にも咲いていた花で、ホトトギス。

10-10-16_ホトトギス02.jpg

 司馬遼太郎の『坂の上の雲』のお陰で、俄然、“ホトトギス”と云えば正岡子規を思い浮かべる昨今なのだけど、僕の頭の中では、ホトトギスは『不如帰』と書いて、ずっと徳富蘆花だった。小説も読まないままで小学生の頃に暗記させられた文学史の問題のせい、なんですケドね(^^;。その小説『不如帰』は、蘆花が葉山のすぐお隣の逗子に仮寓していた頃に発想した物語。主人公である浪子の名は、逗子海岸の波に戯るる「ナミコ」という美しい可憐な貝の名(記、徳富愛子)から取ったものだそうで、逗子と『不如帰』は深い縁で結ばれているのだ。そんなことから、逗子市では市の花をこのホトトギスに制定しているんだって。

 ここ数年、ホトトギスの咲く時期に、逗子市桜山(※県立近代美術館葉山から逗子駅に戻る途中)に在る蘆花記念公園に行きたいなぁと思っているのだけど、結局今年もダメだったなぁ[もうやだ~(悲しい顔)]


10-10-16_不明01.jpg

 葉も無く地中からニョッキリ茎だけ出しているこの花、以前別の場所で、何かの機会に名前を教えて貰っていたのに、すっかり忘れちゃった(^^ゞ。きれいだけど、やっぱりどこかヘンだよね(笑)。
 

10-10-16_キキョウ.jpg

 7月くらいからずっと同じ場所で咲き続けているキキョウの花。今年の酷暑を乗り切ったのは、考えてみればスゴイことだと思う。


10-10-16_ナデシコ.jpg

 キキョウもナデシコも「秋の七草」。
 女郎花(おみなえし)、桔梗(キキョウ)、撫子(ナデシコ)、葛(くず)、萩(はぎ)、残りの2つはこのページにも載せている尾花(=ススキ、上から2枚目)、藤袴(フジバカマ、同3枚目)。

 春の七草と違って食べるものじゃないから、なかなか馴染みが薄い(?)けど、日本画に描かれることも多いから覚えておきたいものデスね。


10-10-16_マユミ.jpg

 マユミの実。

 この木の前に来る度、この名前そのまま、普段なかなか逢えない友人のことを思い出す。
“同じ月の下”な縁の同学年生。でも、今年の夏は5年降りに逢えたね。楽しかったなぁ。


10-10-16_サンシュ.jpg

 春に山梨県立美術館の庭園でも黄色い花を咲かせていたサンシュ。赤い鮮やかな実がなっていた。元々、目眩の薬として中国から持ち込まれてたんだって。


10-10-16_侘助.jpg

 侘び助も蕾をつけて開花の準備は万端。あと1週間から10日もすれば、花が見られるだろうか。

 もう秋も半ばに差し掛かってるんだね。


★ ★


 おまけ。
 本頁推奨BGM(^^;→(http://www.youtube.com/watch?v=_tZC0FzkA8E


タグ:花・公園
トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

トラックバック 0