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Trattoria GARGAS (トラットリア・ガルガ) [そとごはん、そとワイン]

2010年09月23日(木曜日
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 So-net Blogがきっかけで知り合い、足掛け5年近くお付き合いして頂いているplotさんことフレスコ画家である福井洋一画伯が新たに壁画を手掛けたイタリアン・レストランが、この秋、大々的にリニューアルを施した銀座三越の新装オープンに合わせて開店した。そのお店は、かつて洋一さんが暮らしておられたフィレンツェの名店として誉れ高いトラットリア・ガルガhttp://www.vinvino-to.jp/gargas/)。以前にblog記事で拝見させて頂き印象に残っていた店で、いつかフィレンツェ再訪の折りに出かけられたらなぁ、などと頭に思い描いていたレストランだ。洋一さんの新しいお仕事を拝見させて頂くとともに、どんな料理が味わえるのか興味津々。期待いっぱいでワクワクしながら、早速出掛けてきた。




 フィレンツェの名店との事で、今から18年前に初めて彼の地を訪れた時に立ち寄ったサバティーニの様な敷居の高い高級店を勝手にイメージしていたけれど、ガルガの三越店はそんな僕の予想をサラリと裏切るカジュアルな店構えだった。
 三越自体のリニューアルが連日マスコミに取り上げられて、巷で大きな話題となっていた事もあり、祝日の19時少し前のガルガの店内も大盛況。おそらく予約無しのフリーで出掛けていたなら、相当の待ち時間を覚悟するか、それとも後日に出直すかの二者択一を迫られていただろう。混雑した場所を嫌い、普段よりひっそりとした隠れ家的な店を選びがちな僕は、つい気後れしてしまいそうな賑わい方。今まさに話題のスポットだもの、ねぇ・・・(^^;。
 
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 店内に入ってすぐ、正面奥の部屋に早速洋一さんの壁画を見つけるも、テーブルの埋まった店内ではゆっくり鑑賞することも儘ならず、取り敢えず僕らはお店を入って左奥の方へと案内される。

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 案内された席に腰掛け、ふと目の前のコート掛けのフックを見やると、そこには洋一さんの大好きな猫が一匹。その猫に押しやられて、今まさに地面に落とされようとしているワイン・ボトルは1997年のサッシカイヤ。トスカーナの97年は葡萄の当たり年で、たしか洋一さんお気に入りヴィンテージじゃなかったっけ、と思い出して僕は思わずニヤリ。本当ならスーパー・タスカンじゃなくって、地場品種のサンジョヴェーゼのワインをここでも絵になさりたかったんでしょうに、見る側の判りやすさを考慮してサッシカイヤを選ばれたんだろうな、なんて勝手な想像も(^^;。

 そして、僕らが案内された側とは反対の奥の壁に、アルノ川沿いの光景が描かれているのに気づく。後でゆっくり鑑賞させて頂くとしよう。
(※ここでの写真は食後、店内が空いてから撮影したものです。)


★ ★


 さてさて、肝心の食事の方はと云うと

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 まずはいつも通りに泡物から。

 フィレンツェのお店なのでフレスコバルディ(参照記事 → http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/wine08CastelGiocondo )のお膝元なわけで、当然ここのリストにも・・・と勝手に想像していたら、物の見事に空振り(^^;。思いの外選択肢が少なくって、泡は3アイテムのみだった。それも他の2種は甲州とプロセッコで、唯一のスプマンテであるSantiのシャルドネ・ブリュットをオーダーすることに。
 

 僕は初めてのお店では、大抵無難にコース・メニューを選ぶのが間違いないと思っているので、今回もそう考えたのだけど、新店としてオープンしたばかりだからか?、そのコースがこの日はたった1つ(4500円+パン代300円)だけしかメニューに載せられていなかった。それもドルチェを除いた選択肢はパスタに於いてのみで、前菜とメインは決められた料理1つのみ。これには同行の友人共々少々戸惑ってしまった。

 それでも、そのコースの中に嫌いな物がある分けでは無し。今日はこれで行ってみましょう(^^。


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 前菜はテリーヌと白身魚のカルパッチョに葉もののサラダ。イタリアンと云うよりはまるでビストロ・フレンチのようなお皿で始まり、少々意表を突かれる。


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パスタはガルガ名物だと云う「からすみのパスタ」を僕がオーダーして

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 友人はいかにも中部イタリア的なミート・ラグー・ソースのペンネ。

 シェアして両方とも味をみてみたけど、スタンダードなラグーが好きだな、僕は。


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 ワインは、翌日の朝の運転を考えて、ガツンとは頼めず弱気のグラス・ワインを(苦笑)。
 
 こちらは意図してキアンティ・クラシコとキアンティ・ルフィーナと云う具合に、トスカーナ産であるキアンティ地区の物をチョイスした。


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 メインはラム。
 トスカーナ風のラム料理ってどんなだろうと思っていたけど、供されたのはこちらもフレンチ風と変わりのない骨付き肉のグリルだった。


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 ドルチェは左の皿が僕がオーダーしたセミフレッド。右は友人の頼んだカタラーナ。どちらもミルクを主体とした素朴なデザート。

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 やっぱりどうにも少し飲み足りなくて(苦笑)、ワインをもう1杯ずつと、食後酒にヴィンサントも。


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 ガルガには、blog友のpistaさんもランチでご訪問なさっているので、記事にリンクを入れさせて頂きます(→ http://pistacci.blog.so-net.ne.jp/2010-10-21 )。と云うのも、そちらへのコメントがうまく入らなかったから(^^ゞ。


★ ★ ★


 食後、他のお客さんが引けてから洋一さんの壁画をじっくりと鑑賞。

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 実際の柱や梁に絡めて騙し絵的に修復中の天井を描いた楽しい作品。フィレンツェはそれこそ町中が世界遺産みたいなルネッサンスの街だから、今でも普通にこんな煉瓦職人さんが働く光景は珍しくないんだろう。かわいらしい動物なども随所に散りばめられて、いかにも洋一さんの作品らしいユニークな画。

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 こちらは、ああ、またフィレンツェへ行きたいなぁと、思わずため息を零してしまいそうになる光景。ウフィッツィの裏手を、アルノ川に沿って歩いたことのある人なら、誰でも懐かしく思うんじゃないかなぁ。そして、その下の部分は洋一さんの奥様、イラストレーターのメイコ・イワモトさんの描いたポンテ・ヴェッキオの上に立ち並ぶお店の姿。ご夫婦の合作になってるんだね。お二人の作風、個性の違いをこうして見比べられるのも、なかなかに楽しい。


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 以下におまけを追加(11月10日)。

 洋一さんとメイコさんの絵を撮ってきた写真を、こうしてblogに載せて改めてしげしげと眺めていたら、イタリア旅行のあれこれを懐かしく思い出してしまいました。こんな時、以前ならSo-net Photoでスライド・ショーを作ったのでしょうが、残念ながら今は無くなってしまったので、旅の思い出をこんな形 ↓ で(^^ゞ。

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※撮影、2005年03月フィレンツェにて
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