突然に、鎌倉・鶴岡八幡宮 [散歩道の景色]
2010年11月12日(金曜)
僕の意思や希望とはまるで関係なく、平日の午後に鎌倉の鶴岡八幡宮(http://www.hachimangu.or.jp/index2.html)へと出向くことになった。この週末の土日は鎌倉でもAPEC関連の行事が何やら開催されるそうで、そのお陰で近辺への自動車の乗り入れが一切出来なくなってしまうのだと聞かされ、仕方なく、この日突然に。
幸いにして、交通規制の影響もこの日は全く無く、拍子抜けするくらいあっさり鎌倉到着。早く着きすぎて、ドライブした気にもならないくらい、ほんとにあっさり(苦笑)。
で、普段ならそんな場所は絶対に選ばないのだけど、今回はいろいろと訳ありで、八幡様の参道の真正面の、おそらくは殆ど観光客しか利用しない様な場所の駐車場に、敢えてクルマを入れる事に。そうしたら、「当駐車場は前払いで2時間2000円になりますのでよろしくお願いします」だって。
え~~~っ、料金たっか~い。それに、用事はそう長い時間を必要としないだろうから、2時間だなんて初めから留める気無いし。
だけど、もうクルマを入れてしまったんだから仕方ない。どうせ2000円取られちゃうんだし、ものは序でだから、少しだけ秋の鎌倉を散策しますかね。八幡様の敷地内限定かつ、1時間半程度の時間制限付きだけど(苦笑)。
★
そんなコトで、思いがけず、カメラを片手に紅葉を探す鎌倉散歩をする事にしてみた。
そう、紅葉の進み具合はまだ「探す」って段階。山々を見上げても、まだまだ緑色が占める割合が大分優勢だ。毎年、11月の終わりから12月初旬くらいだものね、本格的に木々の葉が染まるのは。
参道を入ると、すぐ右手に牡丹がたくさん植えられた回遊式日本庭園が在る。池の周りを半分ぐるりとこの牡丹園が取り囲む様になっているわけなんだけど、牡丹の全く無いこの時期も入り口に料金箱が置かれていた。たった100円だか200円なんだけれども、有料ってことは、この季節であろうと何か見る価値のある花でも咲いているのか知らん?と考えて、入ってみることにした。
・・・ところが、そこに植わっているのは、見渡す限り越冬直前の、しなびた葉が辛うじて枝にしがみついている様な膝丈ほどの高さの牡丹の木ばかり。咲いていたのは、このホトトギスの小さな花のみと云う、非常に残念な状況(苦笑・・・^^;)。
園内の紅葉で見所は、今のところ楓くらいだったかなぁ。それも、まだ真っ赤とは言い難い色具合だった。
カエデの品種にもよるのかな?、すぐ近くに植わっている木でも、こちらはまだ緑から黄色、オレンジのグラデーション。
巫女さんたちもカメラを持って紅葉撮影。ひょっとしたら、web上で紅葉目当ての観光客に向けて現在の進行具合を知らせる為のページ用かもね(^^。
牡丹園を出てすぐの場所では、数日前にTVのニュースでも取り上げられていた地元造園業11社による約1坪の庭の意匠見本市が開催されていた。
※参照はこちら→(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101027-00000038-kana-l14)
狭い空間でも日本画の屏風絵のイメージで・・・なんて話もそれとなく耳に入って来たけど、それはやっぱり簡単じゃないよねぇ・・・が、この日の僕の正直な感想。そう聞いてしまったら、どうしたって大好きな酒井抱一の『秋草鶉図屏風』(画像はこちら→ ※)辺りが頭に浮かんで来てしまうものね(^^ゞ。
人が意匠を凝らした、それも出来上がったばかりの小さな小さな庭園は、自然が長い時間とともに作りあげた本物の光景をすぐ目の前にしてしまうと、どうしたって分が悪いデスよ(^^。これらも、時間に覆われて、やがて味が出てくるものなんだろうけど。
丁度時季なので、園芸菊の展示も行われていた。見事な大輪の菊花が素晴らしい。
素晴らしい・・・。
確かにそうは思うのだけど、その良さが、実は今の僕にはまだまだ解らないのだなぁ。これは、きっと育てる側になって、初めてその醍醐味が理解できる様になる類のものなんじゃないかなぁ・・・って。
1坪庭も同じだと思うのだが、本来自然である可きものの中に、人の作為があんまりにも強く働いてしまうと、なんだか僕は素直に美しいと思えなくなってしまうみたいだ。姿形があまりにも整い過ぎていて、花が花でない様な気がしてしまうのかもしれないなぁ。
較べる意味などまるで無いけど、日陰に1輪のみで凛と咲いていたこの花の方が、僕には素直に素敵だと思えてしまうのだ。
それはそうと、鶴岡八幡宮で「素敵」な話題と云えば、昨今、この銀杏の話をしないわけには行かないでしょう(^^。
源実朝暗殺に際し公暁が身を潜めたとも云われるこの大銀杏のご神木が、無惨にも強風で折れてしまったのはまだ記憶に新しい所だけど、その根から、再び蘇るかの様に緑の葉がまた生い茂って来たとのニュースが伝えられたのは、今年の新緑の頃だったろうか。
八幡様へ参詣に来る様な人たちは、無論そんな事は承知な分けで、この大銀杏の前は、今や鎌倉随一の人気を競う記念撮影ポイントと化していた(^^。
それにしても、誰もがもうダメだろうと諦め嘆いた絶望の淵から、奇跡の再生だもの。自然の生命力は本当に力強いなぁ。
僕も、周りも、この強さに、あやかりたいものです。
僕の意思や希望とはまるで関係なく、平日の午後に鎌倉の鶴岡八幡宮(http://www.hachimangu.or.jp/index2.html)へと出向くことになった。この週末の土日は鎌倉でもAPEC関連の行事が何やら開催されるそうで、そのお陰で近辺への自動車の乗り入れが一切出来なくなってしまうのだと聞かされ、仕方なく、この日突然に。
幸いにして、交通規制の影響もこの日は全く無く、拍子抜けするくらいあっさり鎌倉到着。早く着きすぎて、ドライブした気にもならないくらい、ほんとにあっさり(苦笑)。
で、普段ならそんな場所は絶対に選ばないのだけど、今回はいろいろと訳ありで、八幡様の参道の真正面の、おそらくは殆ど観光客しか利用しない様な場所の駐車場に、敢えてクルマを入れる事に。そうしたら、「当駐車場は前払いで2時間2000円になりますのでよろしくお願いします」だって。
え~~~っ、料金たっか~い。それに、用事はそう長い時間を必要としないだろうから、2時間だなんて初めから留める気無いし。
だけど、もうクルマを入れてしまったんだから仕方ない。どうせ2000円取られちゃうんだし、ものは序でだから、少しだけ秋の鎌倉を散策しますかね。八幡様の敷地内限定かつ、1時間半程度の時間制限付きだけど(苦笑)。
そんなコトで、思いがけず、カメラを片手に紅葉を探す鎌倉散歩をする事にしてみた。
そう、紅葉の進み具合はまだ「探す」って段階。山々を見上げても、まだまだ緑色が占める割合が大分優勢だ。毎年、11月の終わりから12月初旬くらいだものね、本格的に木々の葉が染まるのは。
参道を入ると、すぐ右手に牡丹がたくさん植えられた回遊式日本庭園が在る。池の周りを半分ぐるりとこの牡丹園が取り囲む様になっているわけなんだけど、牡丹の全く無いこの時期も入り口に料金箱が置かれていた。たった100円だか200円なんだけれども、有料ってことは、この季節であろうと何か見る価値のある花でも咲いているのか知らん?と考えて、入ってみることにした。
・・・ところが、そこに植わっているのは、見渡す限り越冬直前の、しなびた葉が辛うじて枝にしがみついている様な膝丈ほどの高さの牡丹の木ばかり。咲いていたのは、このホトトギスの小さな花のみと云う、非常に残念な状況(苦笑・・・^^;)。
園内の紅葉で見所は、今のところ楓くらいだったかなぁ。それも、まだ真っ赤とは言い難い色具合だった。
カエデの品種にもよるのかな?、すぐ近くに植わっている木でも、こちらはまだ緑から黄色、オレンジのグラデーション。
巫女さんたちもカメラを持って紅葉撮影。ひょっとしたら、web上で紅葉目当ての観光客に向けて現在の進行具合を知らせる為のページ用かもね(^^。
牡丹園を出てすぐの場所では、数日前にTVのニュースでも取り上げられていた地元造園業11社による約1坪の庭の意匠見本市が開催されていた。
※参照はこちら→(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101027-00000038-kana-l14)
狭い空間でも日本画の屏風絵のイメージで・・・なんて話もそれとなく耳に入って来たけど、それはやっぱり簡単じゃないよねぇ・・・が、この日の僕の正直な感想。そう聞いてしまったら、どうしたって大好きな酒井抱一の『秋草鶉図屏風』(画像はこちら→ ※)辺りが頭に浮かんで来てしまうものね(^^ゞ。
人が意匠を凝らした、それも出来上がったばかりの小さな小さな庭園は、自然が長い時間とともに作りあげた本物の光景をすぐ目の前にしてしまうと、どうしたって分が悪いデスよ(^^。これらも、時間に覆われて、やがて味が出てくるものなんだろうけど。
丁度時季なので、園芸菊の展示も行われていた。見事な大輪の菊花が素晴らしい。
素晴らしい・・・。
確かにそうは思うのだけど、その良さが、実は今の僕にはまだまだ解らないのだなぁ。これは、きっと育てる側になって、初めてその醍醐味が理解できる様になる類のものなんじゃないかなぁ・・・って。
1坪庭も同じだと思うのだが、本来自然である可きものの中に、人の作為があんまりにも強く働いてしまうと、なんだか僕は素直に美しいと思えなくなってしまうみたいだ。姿形があまりにも整い過ぎていて、花が花でない様な気がしてしまうのかもしれないなぁ。
較べる意味などまるで無いけど、日陰に1輪のみで凛と咲いていたこの花の方が、僕には素直に素敵だと思えてしまうのだ。
それはそうと、鶴岡八幡宮で「素敵」な話題と云えば、昨今、この銀杏の話をしないわけには行かないでしょう(^^。
源実朝暗殺に際し公暁が身を潜めたとも云われるこの大銀杏のご神木が、無惨にも強風で折れてしまったのはまだ記憶に新しい所だけど、その根から、再び蘇るかの様に緑の葉がまた生い茂って来たとのニュースが伝えられたのは、今年の新緑の頃だったろうか。
八幡様へ参詣に来る様な人たちは、無論そんな事は承知な分けで、この大銀杏の前は、今や鎌倉随一の人気を競う記念撮影ポイントと化していた(^^。
それにしても、誰もがもうダメだろうと諦め嘆いた絶望の淵から、奇跡の再生だもの。自然の生命力は本当に力強いなぁ。
僕も、周りも、この強さに、あやかりたいものです。
タグ:鎌倉
2010-11-14 00:00