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観音崎まで [いつかの出来事]

2011年10月16日(日曜日)
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 特にこれと云った理由は無かったのだけれど、先日来から何故だか無性に海が見たいなぁ、海岸を歩きたいなぁなどと思っていて、たまにはドライブするのも悪くないと、横浜横須賀道路を下って南へ。行き先は三浦半島の東端、観音崎。




 午前中の天気予報の見込みがあまり好くなかった上、実際この日の朝早くはまだどんより曇っていたたせいだろうか、日曜日なのに海の方面へ向かう道はガラガラと云ってもよいほど空いていて、すんなりと横須賀I.C.へ着いた。横浜新道の保土ヶ谷から要した時間は30分にも満たないくらい。
 しか~し、早かったなぁと喜んだのも束の間、横須賀の市街地へ抜ける本町山中有料道路へ入った途端、ピクリとも動かない様な、まさかの渋滞にハマってしまった。どうしちゃったの?、ここで詰まっちゃったらどうにもならない場所デスよ[ふらふら]

 目的地へ向かうには、横横道をもう少し先まで行く手も有ったのだけど、横須賀の街を抜けて、海沿いを馬堀海岸まで走るルートを選んだのが失敗だった?。
 だけどもね、暮れ時や夜中にそこを通ると、オレンジ色の外灯に照らされた海沿いの道路が真っ直ぐ続いて、うっとりする様な気分に浸れる馬堀海岸はどうしたってドライブしたい道。(※もしBGMに1曲だけを選ぶとしたら、迷うことなくブレンダ・ラッセルの"DRIVE MY CAR -Till Sunset-"ね^^)。この日はまぁ夕暮れでも夜でもないけど(^^;、観音崎へ行くのなら、僕はこの道を通って行きたい、好きな道なんだな。

 結局、駅前市街を抜ける迄に費やした時間は1時間以上。事故渋滞なのかな?と思って諦めていたけど、原因はなんと御神輿[がく~(落胆した顔)]。お祭りの御神輿が道路を練り歩く時間に偶々ぶつかってしまって、交通規制が敷かれていたらしい。ああ、なんて時間が勿体無い[もうやだ~(悲しい顔)]


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 そうして、ようやく辿り着いたのは横須賀美術館http://www.yokosuka-moa.jp/)。


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 噂には聞いていたけれど、海がこんなにも近くに在って、本当に素晴らしいロケーションだなぁ。

 この日は開催されている展覧会(※この時は企画展『トリック&ユーモア展』が開催されていた)が目当てでなくって、この美術館1階に在るイタリアンのレストラン、アクアマーレでランチを食べたくてここまでやって来たワケだったのだけど・・・。

 こんな素敵な景色が望めるレストランはいつだってお客さんがいっぱいで、おまけにお昼の予約は受けていない。だから、食べたかったなら早くに現地到着するしかないわけで、11時半前までに着ければきっと何とかなるだろうと思って家を出て来ていた。それなのに、予期せぬ御神輿渋滞(苦笑)のお陰ですっかり遅れてしまって、時間はこの時既に12時45分過ぎ。ランチ・タイム真っ只中のお店は当然の様に満席で、レストラン入り口前にはたくさんの人が空席待ちで立っていた。席に着けるまでは相当の待ち時間が必要らしい。


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 お陰ですっかり予定が狂ってしまった。

 夕方には別の約束が入っていて、お酒を飲むつもりの僕は、クルマを一旦家に戻してから都内へ電車で向かわなくてはいけなかった。それ故帰途の混雑も考えた上で、この辺りで過ごせるのは3時までと予め決めていたから、残りはもう2時間少々しかないわけで、何もせずにレストランの順番待ちで時を無為に過ごすのは、どうしたって勿体無い。
 
 かと云って、この素晴らしい晴天。

 わざわざ美術館に来ているのだから、当然の理屈として展覧会を観る?、それとも潮風に吹かれて海岸を散歩する?。その2つを天秤に掛けたなら、やっぱりこんな日にこの場所だもの、海を見ながら歩きたいと思うよね。初めから、海が見たくてわざわざここまで来てるんだから(^^。


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 海岸に沿った散歩道を灯台の向こう側まで、遠くに霞んで見える対岸の景色や行き交う貨物船を眺めながら、のんびりと歩いた。時折ベンチに腰掛けて、ただ潮騒にだけ、耳を澄ませてみたりもして。


 それでも、3.11の事があったから、ただ何も考えずにぼんやりと海を見詰めると云うわけにもいかなかったけどね。やっぱり海は好いなぁと思いつつ、心の片隅では、今もし大きな地震が起きたら・・・なんて想像も同時にしてしまうんだ。どうしたって、ね。


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 なんだかんだで1時間ちょっとを散歩に費やして、2時過ぎに駐車場にクルマを停めてある美術館へと戻る。そろそろレストランも空いたかな?、せめてお茶と軽いものでもと思って、お店の人に待ち時間を尋ねたら、相変わらずの40分待ち。そもそも、散歩に出る前に、空席待ちのノートに名前を書いてから行けば良かったんだ!、と今更の様に気付いても、それはもう後の祭り。仕方無いね、今日は縁が無かったんだよ。ここへは日を改めて、また来ることにしよう。今度は、御神輿の出ない日を選んでね(^^;。





この日のドライヴのお供BGM
※()内はアルバムのリリース年度

01.THAT'S JUST MY WAY / Eric Benet (1999)
02.SUMMER DAY / Will Downing (2000)
03.LAY YOU DOWN / Kashif (1998)
04.ALL THE LOVE / Oleta Adams (2002)
05.LET'S MAKE LOVE / Fourplay (2002)
06.EASY / Chante Moore (1999)
07.GROOVOLOGY / Gerald Albright (2002)
08.24/SEVEN / Glenn Jones (1998)
09.WHAT CAN I SAY? / Patti Austin (2001)
10.WALKIN' IN NEWYORK / Brenda Russell (2000)
11.CAN'T STOP THE RAIN / Kirk Whalum featuring Shai (2000)
12.LIVING FOR THE LOVE OF YOU / Phil Perry (2001)
13.GLOWN THANGS / Luther Vandross (2001)
14.IRREPLACABLE / George Benson (2003)
15.STAY OR LET IT GO / Brian McKnight (1999)
16."16"/ Jody Watley (1998)
17.BREAKING OUT / Norman Brown (2002)



★ ★


 さて、その日の晩はと云えば、同級生たち4人と会って、いつもの自由が丘・Le Chaponで毎度定例の誕生日会。

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 僕が持って行った泡は、初めて飲むアグラパール。

 このキュヴェはブラン・ド・ブランのブリュット。なかなかに香りが素晴らしくって、グラスを鼻先に持って行っただけで、そのフレッシュな芳香で既に幸せになれる感じがするくらい[わーい(嬉しい顔)]。味の方も上々で、ボトル1本を5人で分けてるので、ちょっと量が物足りなく思えてしまって(^^ゞ。値段も手頃なのでまたリピートしようっと。


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 そうして赤は、やっと飲む気になったイ・ジュスティ・エ・ザンツァのデュルカマーラ。ドニゼッティのオペラ『愛の妙薬』の登場人物の名前が付けられたトスカーナ・ワイン。それもリヴォルノやピサに近い北西部のワインで、アルノ川の左岸に位置するその生産地はボルドーのメドックの気候とよく似ているんだとか。それもあってか、力ベルネ・ソーヴィニヨン70%+メルロ30%と云うボルドー・スタイルのセパージュ。

 この日飲んだのは2001年のヴィンテージで、タンニンも落ち着いて、濃い目なれど穏やかな印象でスルスルと入る。酸味が弱く、ワイン単独ではややインパクトには欠けるものの、ステーキなどの牛肉料理と合わせると相乗効果でワインの味もより引き立つように感じた。僕が知る内では、やはり同じイタリア・ワインでもシチリアの生産者・ドンナフガータのタンクレディ(カベルネ+ネロ・ダヴォラ)に近いスタイルの様にも思えた。


 以前にオペラ映画の『魔笛(MAGIC FLUTE)』について書いた折(※参照→http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2009-11-05 )にも少し触れたけど、この名前が「インチキな愛の妙薬売り」から来てるって洒落が分かってくれる誰かと飲みたいなぁ~と、長い間ずっと思っていたから、なかなか栓を抜けなかったこのデュルカマーラ。でも、そんな事を期待していると、いつまでも延々と飲めないままに、月日はまた過ぎて行ってしまうんだろうな~などと思い始めて、結局は、ただ賑やかにワイワイ飲むだけで、そんな蘊蓄めいた横道バナシなど一向に気にするハズもない同級生たちとの会で空けるに至ってしまったのは、我ながら一体どうしてなんだろう・・・(苦笑)。


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 誕生日を祝って貰う側のJは、「素敵なラベルのワインね。どことなくあなたの顔立ちに似てるわ」などと友人の一人に云われちゃったものだから、ちょっとご機嫌(笑)。「この絵が私に似合うと思って選んでくれたの?」などと嬉しそうに訊いてくる。思っていたよりずっと喜んでくれてたみたいだから、僕も良しとしておこう(^^。







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