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舟越保武 [ART]

Yamanashi_funakoshi_花を持つ少女01.jpg

 彫刻家・舟越保武(ふなこし・やすたけ:1912年12月07日~2002年02月05日、wiki→ )の造った女性像が好きです。どの作品を観ても、彼女たちの顔立ちは、優しくて、美しくて、そして、どこか儚くて。

 じっと、その静かな表情の彼女たちを見詰めていると、言葉じゃなくって、胸に何かが直接響いてくる様な気がして、いつも、それは何なのだろうとの思いを巡らせて、彼の作品と向き合います。


Yamanashi_funakoshi_花を持つ少女02.jpg
◆「花を持つ少女」(1966) 山梨県立美術館蔵
(写真をクリックすると、900×600ピクセルの画像が別ウインドウで開きます)


 先週の日曜日(10月30日)に放送されたNHKの日曜美術館は、その舟越保武の特集でした。

 これまで、僕は彼の作品が美しいと思い惹かれてはいましたが、作家本人についての詳しいことはほとんど知りませんでした。しかし、今回それを見て、初めて、彼の作品に通底している“胸に直接響いてくる何か”が「祈り」であることを知りました。


 今晩(11月06日)、20時より教育テレビ(Eテレ)でその番組の再放送があります。3.11の被災地でもある岩手出身の一人の彫刻家の物語。少しでもご興味が湧く様でしたら、是非どうぞ。


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TaekoLovesParis

先週の日曜美術館、私も見ました。いい番組でしたね。
山梨県立美術館で、こうやって静かに、木立に囲まれた場所に立つ
少女像のたたずまいにも清らかさがありますね。
yk2さんの写真も少女の奥深い魅力を伝えてますよ。
芸大で教えていらした頃の舟越先生にお目にかかったことがあります。



by TaekoLovesParis (2011-11-06 11:42) 

julliez

うう、残念。
かわりにykにいさんの写真で楽しませてもらいます。

by julliez (2011-11-06 18:26) 

pistacci

あら、残念。
もすこしはやく こちらの記事を読んでればよかった。
舟越桂さんのお父様なのですね。
混同してました(^_^;)
by pistacci (2011-11-07 00:33) 

バニラ

わたしも日曜美術館を見て、彼の造る女性像に惹かれました。 
山梨県立美術館にもあるのですね。
たまたま行く予定を計画中だったので、うれしい発見です。 ありがとう♪
by バニラ (2011-11-07 05:20) 

Inatimy

手の花を見つめる優しいまなざし。 おだやかな表情、いいなぁ。
リンク先のwikiを読んで、さらににそこから流れて行って、幼稚園児の頃に読んだ絵本『おおきなかぶ』の挿絵を描いてた佐藤忠良にたどり着いたのは嬉しい発見。 
少女の像と、思い出した絵本で、落ち込んでた気分がちょっと上昇♪
by Inatimy (2011-11-07 06:16) 

pace

残念ながら番組はみのがしました
今じゃ息子さんの方が有名ですね
忘れられない人々がいるのに・・・・
by pace (2011-11-07 11:30) 

心如

何を祈っているのかな… と思います。
by 心如 (2011-11-07 18:07) 

yk2

皆さま、ご訪問&コメント頂きありがとうございます。

前記事のコメントも未だお返事が出来ておりませんが、イレギュラーと思いつつ、今回はこちらの方から先にお返事させて頂きます。

◆taekoねーさん:

舟越さんに会われたことがお有りなんですね!。それはそれは。今度、直にその時のお話聞かせて下さいませ(^^。
この頁の写真は、周りの木が上手く使えたら、ドニの『ミューズたち』みたいな構図に見えるかも・・・な~んてつもりで撮ったんですが、どうかなぁ?。見えない?(^^;。


◆ぢゅりえった:

そうだよね、そっちじゃ簡単には日曜美術館なんて観られないものね(^^ゞ。


◆pistaさん:

 そうなんですよ、舟越桂さんのお父上です。桂さんも番組中登場されました。僕がもっと早くこの記事書いていれば、pistaさんにも観て頂けたのになぁ。

 それはそうと、千葉市美術館の抱一はもしお時間が取れる様ならば是非!。大琳派展の時ほど華やかではないかもしれないけど、とても好い展覧会でしたよ。pistaさんはきっとお好きなはずだと思います。

by yk2 (2011-11-07 22:20) 

yk2

◆バニラさん:

丁度、山梨県立美術館へ行かれるのですね!。そろそろ紅葉のの頃でしょうから、庭園の散歩にとても好い時期だと思います。バラ園もあるけど、そっちは終わっちゃってるかなぁ。

舟越さんの作品、意外に身近なところでも見られるんですよ。近々、写真を撮って来ますね。バニラさん、きっと「えっ、こんなところに!?」って、びっくりして下さるかも(^^。


◆いなちみ~さま:

佐藤忠良さんと舟越さんはライバルであり友人でもあったみたい。でも、『おおきなかぶ』の挿絵が佐藤さんだとは知らなかったよ~。舟越さんのデッサンも素晴らしいんだよ。

時に、佐藤さんは割と最近亡くなられましたね(合掌)。

この頁の本文末にタグで「彫刻のあるところ」ってのがクリック出来て、山梨県立美術館の彫刻の写真が載せてあるんだけど、そこに佐藤さんの作品もあるよ。コソっとupした記事だったけど、いなちゃんちゃんとniceは押してくれてるけどね(笑)。


◆paceさん:

そうですね、今ではもう息子さんたち(特に桂さん)の方が有名かも知れませんね。でも、僕は保武さんの作品が好きなんです。特に、白い大理石で彫られた女性の顔。本当に美しいなぁと、それこそため息が出ちゃいますね(^^。
by yk2 (2011-11-07 22:41) 

yk2

◆心如さま:

はじめまして、ご訪問ありがとうございます。
頂きましたコメントですが、その短さゆえに、少々戸惑っております。

何を祈っているのか、ですが、作家がでしょうか?。それとも、この少女がでしょうか?。

舟越さんは敬虔なクリスチャンだったそうですが、例えばこの少女像はそう云った信仰とは切り離して考えてよい作品だと僕は思っています。しかし、彼女が何かを祈っているのだ、と考える人がいても、それを僕は間違いだとは思いません。作品から何を感じるかは、やはり人それぞれだと思うのです。

この少女が手にした花は、彼女自らが摘んだのでしょうか。
それとも、自然に落ちた花を、彼女が拾い上げたものでしょうか。

少女はこの花を見詰めています。

それは、ただただ花が美しいと思って、この瞬間心奪われているのかもしれないし、それとも、この花が好きだと云う誰かを思い出しているのかもしれませんし、または、亡くしてしまった愛しい誰かを思って、この花を捧げようと思っているのかもしれません。

それと解る具体的なテーマが有ったり、作家の制作意図が表明されているものは別としまして、何を感じ取るかは、作品と向き合う鑑賞者が、それぞれに感じるところで、それぞれの物語を思えばいい。僕はそんなふうに思って、舟越さんの作品だけでなく、全ての美術作品をそう見ているのですが、如何なものしょうか。

by yk2 (2011-11-08 01:08) 

chercher

宮城県美術館の庭に、舟越さんの「リンゴを持つ少年」の作品が
あります。
リンゴを見つめる表情に惹かれていましたが、花を持つ少女の像に
同じ表情を感じてドキッとしました(*^^*)
日曜美術館、見逃してしまったのが残念です~。
by chercher (2011-11-08 23:16) 

yk2

◆chercherさん:

『リンゴを持つ少年』の像、検索して見てみました。この少女よりもより一層ナイーヴな少年像ですね。
舟越さんが生後間もない最初のお子さん=男の子を亡くしていると、今回の番組で知りました。それが洗礼のきっかけでもあるそうなんですね。そう云った作家にまつわるストーリーを知ってしまうと、『リンゴを持つ少年』の男の子の見え方も、何だかちょっと変わって来てしまいますね。
by yk2 (2011-11-11 00:02) 

バニラ

ジョイナスの屋上庭園、久しく行ってない~ そしてそこに舟越さんの作品があったなんて、全然知らなかったです。 ありがとう~
それに朝倉さんの作品まであって。 今度はまじめにひとつひとつ鑑賞してきます!
by バニラ (2011-11-15 00:22) 

pistacci

抱一展、行ってきました。見応え、ありましたね~。
才能があったのはもちろんだけど、その才能を開花させる環境というのもあるのではないかな、って感じました。
両親もそうだったし、抱一も夫婦で作品を表しているところに
楽しんで制作している様子が思い浮かべられて、ちょっとうらやましく思いました。
書画をたしなめるゆとりもあったのでしょうが、せめて気持ちだけでも
そんなゆとりがほしいものだわ・・とほっこり、電車に揺られて帰ってきました。
・・と、記事にできるかどうかわからないのでここでコメント(笑)
yk2さん、記事待ってます~っと、他力本願(笑)
by pistacci (2011-11-15 23:27) 

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