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Ostu / 2016年09月11日 [そとごはん、そとワイン]

2016年09月11日
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 午後にサントリー美術館で『KIITSU 江戸琳派の旗手』と題された 鈴木其一の展覧会を鑑賞した後、晩ごはんにはこのところ大のお気に入り、代々木公園前のイタリアン・Ostu(オストゥ)へ。


 この日は、初めからワインのチョイスを全てサービスご担当のK田さんにお願い(丸投げとも云う^^;)して、すべてバイ・ザ・グラスであれこれ色んなイタリアン・ワインを料理に合わせて楽しんじゃおうって算段。ボトルで1本丸々楽しむのも好きだけど、お店に何度か通う内、K田さんとのワインを巡るやり取りがとても楽しくなって来ていて、ここのところはこのパターンにハマってます[わーい(嬉しい顔)]

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◆Vino Rosato "Bricco Lorella" Gattinara 2013 / Antoniolo

 最初の一皿はカツオ。オストゥではサバがマリネで出て来たりして、日本で云うところの海無し県(笑)みたいなエリアであるピエモンテ料理とはちょっと離れた前菜が供されることもある。こんな青いサカナ(それも生)にだったら、お薦めのワインは?と尋ねたところサーヴされたのがこのロザート。ネッビオーロ100%のロゼですって。僕はこれまでに飲んだ経験有ったかなぁ?。ちょっと記憶にないかも。

 このロゼの生産者アントニオーロはピエモンテ北部の山々に連なるガッティナーラという丘陵地帯を本拠に、主としてネッビオーロを原料としたワインを醸造しているそうな。とはいえ、その酒質は同じピエモンテで同じネッビオーロを原料とするバローロやバルバレスコとも大分性質が違うんだって。冷涼な気候とアルプスの花崗岩地層に因って、それらよりも酸味、ミネラルが豊富なワインになるとのこと。ここんちのネッビオーロの赤、興味沸くなぁ(^^。ちょっと飲んでみたいかも。


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◆Vinbrusco Toscana IGT 2014 / Montenidoli

 ストウブのココットに入っているのはカルチョーフィー(アーティーチョーク)のオーブン焼き。サルシッチャと呼ばれるソーセージをほぐした中身とミルク風味がとっても濃厚なグリュイエール・チーズが微かにほろ苦いアーティーチョークと相まってとても美味しい小品。これには、モンテニードリのヴァンブルスコと云う白ワイン。

 僕がオストゥにてワインをボトルで選ぼうって時には、いつだって出来るだけピエモンテのワインを飲もうと考えているので、この日みたいにバイ・ザ・グラスじゃなかったら、多分ここでは絶対に飲むことがなかっただろうトスカーナの生産者のワイン。トレッビアーノ65%+マルヴァジア・ビアンカ35%の白。トレッビアーノはフランスで云うユニ・ブラン。白葡萄であるのにキアンティに混醸されていた(最近は減少)、ってブドウ。同じくマルヴァジカもキアンティに混醸される品種なんだって。生産者モンテニードリについてはこちらを→(


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◆Colli di Luni Vermentino 2014 / Santa Caterina

 パスタ1皿目は定番的なトマトソースのラグー(なんだかんだ、いろんなパスタを食べてみても結局はこれが一番に好き^^)で、これに合わすはヴェルメンテーノの白ワイン。

 覚えようと思ったら、イタリア・ワインは産地や品種を覚えるのがとっても大変。コッリ・ディ・ルーニって?[あせあせ(飛び散る汗)]。ヴェルメンティーノって、何?、品種??[あせあせ(飛び散る汗)]って具合に(苦笑)。だから、こうしてblogに記録するのは僕にとっては意味が有ることなんだよね。後々折にふれ読み返したりして復習(^^したり、「たしか、あの時飲んだあれと同じ産地だ」なんてチェックが出来るから。こうでもしないと、なーんにも覚えちゃいないんだもの(^^;。

 で、そのコッリ・ディ・ルーニって言葉の意味するところは、リグーリア州と南東に接するトスカーナ州に跨がる広範な地域でのDOC指定。ルーニはリグーリア東部ラ・スペッツィア県に位置し、そのラ・スペッツィア、トスカーナ州マッサ県のフォスディノーヴォ、アウラがこのDOCのワインの産地となる。ロッソ、ビアンコ、ヴェルメンテーノの3つのワインがあり、ヴェルメンティーノは同種90%を主体として同し地区産の白ブドウを少量加えてもよい(要旨はエノテカ・イタリアーナ・シエナ、ラ・カルタ・ディ・ヴィーニ第13版より)。

 ちなみに、リグーリアは地中海に面し、州都ジェノヴァを擁する。音楽祭で有名なサンレモもリグーリアのコムーネ。西にフランス国境と接し、ちょっと行けばモナコって場所で、リグーリア州の北の真上がピエモンテと云う位置関係(wiki→ )。


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◆Dolcetto d'Alba 2011 / Giuseppe Mascarello

 料理はアニョロッティ・ダル・プリン(Agnolotti dal plin)と云う名のラビオリ。「プリン」とは摘んで包む、って意味だそうで、ピエモンテ名物の郷土パスタ。この日の中身は牛、豚、羊にもう1つはウサギだったか計4種のお肉を混ぜ合わせたものが具材。セージバターのソース。具材の味自体はレバー・ペーストの様に濃厚なんだけど(チーズも混ぜるって云ってたかな?>記憶曖昧^^;)、ソースがシンプルなので意外とあっさりツルんと入る。

 これに選ばれたワインは古典的バローロの作り手と云うジュゼッペ・マスカレッロのドルチェット・ダルバ。


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◆Barbera "La Rovere 2012 / Cascina Roera

 実は、写真にはないけどスタート時にはフランチャコルタ(泡)で乾杯している(^^;ので、メインたるこの鴨に至るまでにグラスで5種5杯を飲んでいる。ラビオリはポーションも軽かったし、赤は残りのドルチェット1杯だけで済ましても・・・だなんて、絶対足りるわけなくもう1杯(苦笑)。

 ステムにオレンジの輪っかが付いているのは、抜栓してから少し時間が経ったワイン。付いてないのは開けてそれほど時間の経っていない同じ銘柄、ヴィンテージのワイン。K田さんがちょっとした利き酒ごっこを仕掛けて来てくれたもの(笑)。


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