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祐天寺にて ~ Quinze et demi [そとごはん、そとワイン]

2014年06月01日(日曜日)
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 この日は午後から東京都美術館のバルテュス展を鑑賞した後、丸の内の出光美術館へ回って抱一の八橋図屏風が出展されている展覧会をハシゴ。美術館は日曜日と云えども17時閉館だなんてところも多くて、展覧会2つを一度に見るのは結構時間に追われてかなり慌ただしいものなのです。だから大抵は美術館を後にすると喉がカラカラだったりおなかがペコペコだったり。すぐにでも、どこか近場で喉を潤したり晩ごはんを食べたいと思うわけなんですが、この日はそこから少しばかり移動が必要でした。向かった先はちょっと変化球気味な場所。普段は通過するばかりで、ほとんど電車を降りない駅でした。




 やって来たのは東急東横線の祐天寺。

 前にこの駅で電車を降りたのは、いったいいつの事だったか。おそらくもう20年位は経っているかもしれません。ずっと長いこと東横線を利用してますが、1人の中高の同級生の女の子が住んでた街だって以外、ほとんど何も縁が無いんだなぁ。

 で、今回は、某Tねーさんのお伴です。お友達の関係者さんが祐天寺駅の近くでフレンチ・レストランをやっているとのことで、是非1度訪問したいの。ついては場所が東横沿線であるから、あなた、沿線でしょう?。随行を許します。付いてらっしゃい・・・みたいな次第で(^^;。

 お店の場所は駅前から徒歩3分程度。外観はなかなかオシャレです。・・・ではあるんですが、店内に入るとそれはいかにもカフェ風の造り。フレンチのレストランらしいかと問われれば、ちょっと雰囲気違うかなぁって思えちゃう。僕の独断に満ちたヘンてこりんな例えを許して頂けるなら(^^ゞ、駒沢辺りでロコモコなワン・プレート・ランチを出してたら若い女性に大人気・・・みたいな(絶対に分かりにくいよね・・・苦笑 ^^ゞ)。提供されるメニューはプリフィックスのコースのみでアラカルトは一切なし。この点から見ても、そんなにくだけた具合のカジュアルなお店とも違う様なんですが。


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 先ずはお通しのソッカ。ひよこ豆の粉を溶いた生地を薄く伸ばして焼いたもの。


 ちゃんと写真を撮らなかったこの日の泡はクレマン・ダルザス。無くはないけど、見掛けるのは結構珍しいピノノワールのアルザス・ロゼ。色はほんのり微かなピンク・・・と云うか色の濃い白と云うか(^^;。銘柄も控えなかったクセにここで感想述べたって記録にもなりゃしないんだけど(苦笑)、味は悪くないけど泡がだいぶ弱くって。僕はそんなに泡の強弱が気になるタチでもないんだけど、この日は結構気温が高かったので、溌剌とした泡ですっきりしたかったんだよねぇ・・・。ちょっと残念でした。


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 カブのポタージュ。賽の目切りのハムが入って、結構しっかり目の味付け。


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 イカのファルシ。中身はトマト味のリゾットの様でお米入り。だからイタリアンのライス・コロッケ、アランチーニを思い出させる味。あ、でもそうか、これはまんま“フランス風イカめし”なのかもね(笑)。


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 フォアグラ入りのテリーヌ+レンズ豆いっぱい。


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 メニューに仔牛とあったので、白っぽいお肉を想像してオーダーしたんだけど、なんだか見た目にはすごく普通に(?)赤いビーフでした。


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 こちらの皿はラム。


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 超久しぶりに、気まぐれでヌフ・ドュ・パプなど頼んでみたりして。栓を抜いてすぐでも親しみやすい、果実味溢れるワイン。口の中に残る甘さも濃度もほどほどで、バランスの良い素直な味。これなら久しぶりに飲んでも飲み疲れないね。

 ところで、ここのお店。ワイン・リストを見ると、割としっかりした味のワインが多いみたい。・・・と思ってサーヴィスご担当さんに話を訊いてみたら、やや小声で実はカリフォルニアが大好きなんです・・・ですって。なーる(笑)。 


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 デザートの正しいメニュー名は失念。いちごの冷製ポタージュ仕立てみたいな。味はフレッシュないちごそのもので、脇にある白い棒状のものはサクサクのメレンゲ。


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 こっちはフォンダン・ショコラね。


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 どうも今ひとつ飲み足りなかったので、カルヴァドスと透明な方は梨(ポワール)のブランデーを食後酒に貰いました。


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 ちなみに、お酒のオーダーの仕方次第でしょうけど、これでしめてお勘定は2人で31,000円をちょっと超したくらい。料理の味は悪くないですし、サーヴィスさんとのやりとりもそこそこ楽しかった。でも、僕らはこの日丸の内からここ祐天寺まで移動して来たわけで、この値段だと例えばVironだとか、途中にあるBenoitだとか、競合する選択肢も相当豊富ですよね。リピートするには、このお店ならでは!って特色あるメニューや魅力的な雰囲気作りがもう1つ何か必要な気がするなぁ~ってのが、僕の正直な気持ちです。

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