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December(祈りとルート・ブリュク ) [ART]

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 何だかついこの間まで夏が終わらないままでずっと続いていた様な気がしていたのに、いつの間にやら、もう12月の声。今年のカレンダーも最後の1枚を残すだけ。何だか、まるで実感湧かないなぁ・・・。それでも、年内に1回会おうよみたいなお誘いも立て続けに幾つか入って来たりして、否が応でも年末を意識せざるを得なくなる。気が付いたら、あっと云う間にクリスマスだなんてふうになっちゃうんだろうな。




 ブログスキンのトップに12月らしい絵でもを探そうと、本棚からいろんな画集を引っ張り出していた。数冊眺めた後に、ああそう云えばと思い浮かべたのはフィンランドの女性陶芸家でデザイナーのルート・ブリュクの作品。2018年に目黒区美術館で観た陶板画を思い出した。

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◆『聖体祭』 / ルート・ブリュク(Rut Bryk:1916~1999)1952-53年制作 アラビア製陶所
 
 これはその時の展覧会会場の外に置かれていた記念撮影用の特大パネル。実際の作品のサイズは86.0cm×138.0cmなのでかなりの拡大版だ。この企画展自体はアラビア窯に関係するフィンランドの陶芸家たちを紹介する展覧会であって、決してルート・ブリュクのみが主役だったわけではなかったけれど、こんなパネルも制作され、図録の表紙帯にもこの『聖体祭』が採用されていたので、この作品が展覧会の目玉として据えられていたのは間違いない。

 それで図録を開いてみたのだが、そもそもがタイトルの『聖体祭』とは各宗派によって多少の違いはあれど6月の祝日なんだそう。残念ながら時季が合わなかったね(^^;。僕みたいにキリスト教に疎い人間は、つい短絡的に「祈り」のモチーフであれば直ちにクリスマスのイメージに結びつけてしまうところが有るからなぁ(^^ゞ。

 だけど、ルート・ブリュクには確かこう云った宗教的モチーフの作品が他にも幾つも有ったなと、続けて2019年に東京ステーションギャラリーで観たルート・ブリュク展の展示作品群を見てみようと、PCの写真フォルダを探してみる。SNSに依る拡散を狙ってか、会場の殆どの作品が撮影可能と云う珍しい展覧会だったからね。

 暫し自分の撮った写真であの時のルート・ブリュク展を振り返って、宗教的なタイトルの付けられた作品を選んで並べてみる。


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◆『東方の三博士』(1944年)


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◆『シチリアの教会』(1952-53年)


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◆『仔羊の扉』(1957年)


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◆『最後の晩餐』(1950-51年頃)


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◆『木の上のザアカイ』(1950年)


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◆『ノアの方舟』(1957年)


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◆『三つ編みの聖母』(1950年)


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◆『聖体祭』(1953年)

 この写真は、上に掲載した18年時(目黒)の複製パネルの一部ではなく、同一モチーフの部分的なヴァリアント。19年の展覧会(東京ステーションギャラリー)で撮影した実際の作品。


 この展覧会もなかなかに印象深いものだったから、きっとブログの記事にしなくっちゃと思ってた筈なのに、結局は書かないままであっと云う間にもう4年が経っちゃったってワケか・・・。ほんとにほんとに、今更乍らに時間の過ぎる速さが恐ろしくなりますわ[たらーっ(汗)]



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