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2007年8月のレコメンド [jazzっぽいの、好き?]

キャロル・ウェルスマン / "Carol Welsman"

Carol Welsman.jpg

Artist : Carol Welsman
Title : "CAROL WELSMAN"
Release : 2007
Style : jazz / Adult Contemporary (female Vocal)
jazzっぽさ・・・★★★☆☆ (3/5p)
お気に入り度数・・・ ※最高は5つ


 カナダ出身のジャズ・シンガー&ピアニストのキャロル・ウエルスマンの1年振りの新作は、2作続いたアメリカ発信にいったん区切りを付け、再び古巣のレコード会社、Justin Timeに復帰してのものとなった。今作のテーマは、かねてよりキャロルが温めていたと云うブラジリアン・テイスト。制作にするに当たって選んだパートナー(=プロデューサー)はコンテンポラリ・ジャズの雄、Yellowjacketsのベーシスト、ジミー・ハズリップだ。その人選通り、今作はいわゆるジャズ作品と云うよりもアダルト・コンテンポラリやフュージョン・ヴォーカル的な色合いの濃いスマートな仕上がりとなっている。この辺の人脈に詳しい人なら、きっと音を聴かなくてもケヴィン・レトーあたりのサウンドを思い浮かべられることだろう。ケヴィンやマリリン・スコット、またはブレンダ・ラッセルなど、イエロー・ジャケッツの面々がサウンドに絡む良質の女性・アダルト・コンテンポラリ系のヴォーカリストがお好きな方に、是非お薦めしたい1枚。

(→さらに続きを読まれる方はこちらをクリック

Carol Welsman

Carol Welsman

  • アーティスト: Carol Welsman
  • 出版社/メーカー: Justin Time
  • 発売日: 2007/06/26
  • メディア: CD

01. Brazasia
02. Hold Me
03. Dans Cette Chambre
04. What A Fool Believes
05. Eu Vim De Bahia
06. Cafe
07. Live To Tell
08. Nosotros
09. Too Close For Comfort
10. With Me
11. Dans Mon Ile
12. Beautiful - (Bonus Track)
13. Ora - (Bonus Track)

Carol Welsman, vocals and piano
Pierre Cote, guitar
Jimmy Haslip, bass
Jimmy Branly, drums
Eric Marienthal, saxophones
Vern Dorge, saxophones




ホドリーゴ・ホドリゲス / "FAKE STANDERDS"

Rodrigo Rodrigues.jpg

Artist : Rodrigo Rodrigues
Title : "FAKE STANDERDS"
Release : 2007
Style : Jazz (malevocal)
jazzっぽさ・・・★★★☆☆ (3/5p)
お気に入り度数・・・ ※最高は5つ

 将来を嘱望されながらも2005年に夭折してしまったブラジル人シンガー・ソングライター、ホドリーゴ・ホドリゲスが遺した唯一のリーダー・アルバム。その内容はギターでの弾き語りを基本としたスタンダード集で、その歌は声質といいスタイルといい、誰もがきっとチェット・ベイカーを思い出さずにはいられないものだけど、やっぱりサウダージなお国柄だからかな?、チェットよりはどことなく明るく楽天的。その点でジョン・ピッツアレリを思い出される方も居られるかも知れない。

 彼が自らタイトルに“FAKE”と冠したその理由は僕には分からない。ホドリーゴはそもそもムジカ・リジェイラ(=軽音楽)と云うユニット名で、ビートルズやポール・サイモン、さらにはプリンスまでもカヴァーするトリオを組んでいたと云う。そんな流れで、本来ジャズを演奏するアーティストではないと云う、自身の一歩引いた思いがそうさせたのかも知れない。しかし、テクニックやジャズ・マナーが云々ではなく、ただただ、純粋にこれらの楽曲を愛し、気取りも無く訥々と爪弾き、誰に聴かせるともなく自分の為に歌う。その歌声に惹かれて、いつしか彼の周りには自然と人々が集まり始める・・・。そんな光景が目に浮かんでくるような温かさを感じるサウンドに包まれて、聴く僕はいつしか心地良い微睡みの中へと落ちて行ってしまうのだ。リラックスした優しい時間に酔いたい方に特にオススメです。

Fake Standards

Fake Standards

  • アーティスト: Rodrigo Rodrigues
  • 出版社/メーカー: Rip Curl Recordings
  • 発売日: 2007/04/06
  • メディア: CD

01. Let's Face The Music And Dance
02. Love Me Or Leave Me
03. Cry Me A River
04. September Song
05. I've Never Been In Love Before
06. Sweet Lorraine
07. Isn't This A Lovely Day
08. Caramel
09. Change Partners
10. It's Only A Paper Moon
11. Moonlight In Vermont
12. I Get Along Without You Very Well
13. Laura
14. My Funny Valentine


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コメント 8

TaekoLovesParis

知ってる曲がたくさん。アメリカンスタンダードですね。
ほろ苦系の恋の思い出っぽいのが多くて、ちょっと切ない。
September Song、昔は9月になると、ラジオから流れてきた曲。
車を走らせながら、よく聴いたっけ。

yk2さんのおすすめは、ロマンチックなメロディのものが多いですね。
きっと、いろいろな思い出が。。(あ、詮索したりしないから)

ところで、ロドリゴ・ロドリゲスと同じ人ですか?←は、スペイン人
だったような。。
by TaekoLovesParis (2007-09-20 21:41) 

noriko

まだかなぁ・・・・と待ってたレコメンド!
Taekoさんのコメント↑で、「今回はほろ苦系のロマンチックな選曲なのね」とクリックしてきました~♪
あ、でもホドリーゴ・ホドリゲスは試聴できないのね・・・残念。
I Get Along Without You Very Well は聴いたことあるけど、It's Only A Paper Moon とか、My Funny Valentine も聴いてみたいのに。。。。
でも、Caramel?
キャラメル??
by noriko (2007-09-20 22:44) 

yk2

taekoさん、こんばんは。

“September Song”は丁度旬ですもんね(笑)。
僕はラジオほとんど聴かないんで、誰のヴァージョンをtaekoさんがよく聴いていたのか興味があります。ジャンゴかな?、チェット・ベイカーかな?。

>きっと、いろいろな思い出が。。(あ、詮索したりしないから)

なんだそれー^^;。
へいへい、苦い思い出だけなら売るほどありますよー(苦笑)。

ポルトガル語は発音さえよくワカリマセン。日本盤表記がホドリーゴなのでそう読むんでしょう。スペイン人でロドリーゴと云ったって、僕にはチェーザレのお父さんロドリーゴ・ボルジアしかアタマに浮かばないっす(笑)。
by yk2 (2007-09-21 22:22) 

yk2

てんとうむしさん、こんばんは。
そう、これ、捜したんだけど試聴出来るトコ無かったんです。

気になってる“CARAMEL”はね、スタンダードじゃないんだ。スザンヌ・ヴェガの曲。ちょっと前にも僕のお気に入りのイタリア人ジャズ・シンガー、キアラ・シヴェロもカヴァーしてました。甘くロマンティックって云うよりも、ちょっとほろ苦いかな(^^。

キアラのヴァージョンならここで聴けるよ
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2577746

アルバムとしては、てんちゃんが聴くにはトータルで見ると、やや大人しいかな、って気がするかも。でもきっと⑦Isn't This A Lovely Day は好きだと思うな。歌も音も、なんだかほのぼのしたアレンジだから。
by yk2 (2007-09-21 22:45) 

TaekoLovesParis

September Songは、いろんな人が歌ってますね。
チェット・ベイカーのをよく耳にしました。
でも、チェット・ベイカーはMy Funny Valentine のイメージが強いです。
あのちょっと高めの声が。

古いところでは、サラ・ボーン。ねっとりと歌う。
But it's a long long while from May to December

ロドリゴ・ロドリゲスってーー、と思って今、調べてみたら、
スペイン人の作曲家で、尺八や中南米の民族楽器をとりいれたアルバム
出してる人。別人ですね。ご存命だし。
同じスペルなんですよー。ありふれた名前なのかな?

もう、すっかり、ボルジア家つうのyk2さん、今年はイタリア年だし、ね。
by TaekoLovesParis (2007-09-21 23:47) 

yk2

taekoすわん :

やっぱりチェット・ベイカーなんですね。このアルバムの主人公ホドリーゴさんはチェットをかなり意識しているみたいで、聴いた雰囲気はチェットのヴァージョンの感触に近いですよ。ギターはジャンゴ・ラインハルトのジプシー・ジャズっぽいイメージ(あんなにテクニカルではありませんが)もちょっぴり有るけど。

サラの歌うヴァージョンはネットで試聴してきました。昔、ラッキーにも無料ライブで観た横浜博でのサラ+カウント・ベイシー・オーケストラのステージを思い出しました。レコードがCDに切り替わり始めた頃、一番最初に買ったCDはサラの「枯葉」。大好きな歌手だけど、作品多すぎて昔の作品まで、今は手が回りません(^^;。

ボルジア、ってよりも塩野七生読みまくり、ですね。ローマ物以外はかなりのペースで読んでます^^v。
by yk2 (2007-09-23 10:09) 

TaekoLovesParis

yk2さん、こんばんは。
amazonで頼んであった「FAKE STANDARD」届きました。
音量をしぼって、ひそかに聞いてます。その方が雰囲気にあうかなと。
知ってる曲が多いけど、やはり、ホドリーゴの場合はギターが鳴り響いて
いますね。ギターは素朴でいいな、と思えてきました。素朴さでジャンゴ
とは違うなと。

サラ+カウント・ベイシー・オーケストラ、こんなビッグネームの人たちのを
無料で聴けたなんて、yk2さん、ラッキーでしたね。昔の曲って、今、聴くと、すごくゆったり。こんなの聴いてたんだ、って思うことがあります。
でも、枯葉は名曲ですね。

ジャズだけでなく、アメリカのスタンダードナンバーに馴染んでるyk2さん
なのに、アメリカへ行ってみたいと思わないのが不思議。
by TaekoLovesParis (2007-09-25 21:46) 

yk2

taekoさん、こんばんは。

おやま、また買っちゃったんですね(^^;。
でも今回は、一応は1曲既にフルコーラス聴いてたから判断しやすかったで
しょ?。確かに大音量で聴く感じの音楽じゃないけど、別に密かに聴かなくってもーでしょうに(笑)。

>アメリカへ行ってみたいと思わないのが不思議

むかーし、まだ10代の頃(と云っても終わりの方ですが)、サラのベスト盤LPを元町のタワー・レコードで買ったのですが、その中に入ってた「Autumn in NewYork」がストリングスが豪華で、まるで映画音楽みたい。それが気に入っちゃってほんとに好きで、歌のとおりに秋のニューヨークを訪れてみたいな、なんて思ってたことも有りますよ。

音楽はもちろん、メジャー・リーグだって好きだし、taekoさんのblogで教えて頂いてるようにメトロポリタンやボストンなど、フランス絵画の魅力的なコレクションも在るし、いつかは行ってみてもいいかな、と思うのですが、同じお金を掛けて行くならやっぱり・・・ってコトになっちゃうんですよね~。それに、次は是非ともフォロン美術館に行ってみたいし・・・(笑)。
by yk2 (2007-09-26 00:00) 

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