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あとづけ日記 / 8月分 [いつかの出来事]

 【1】 パット・ルージュでセルジュ・マチュー・・・8月18日(土)

 この日の晩は、ソネブロの飲み友達で、cdm教室でも机を並べる(?)TねーさんとマドモワゼルTちゃんとの定例会(??)@Le Chaponのお約束。それに先だって、お昼に馴染みのワイン屋さんに、無理を云って取り寄せて貰ったシャンパーニュを引き取りに行った。今夜はコイツを飲むのです。

 ず~っと飲みたかった、セルジュ・マチューのキュヴェ・トラディション。

 一時期ネットで探してみても、すっかり在庫が無くて諦めかけていたのだけど、ワイン屋さんのソムリエ氏に相談してみたところ、インポーターさんに連絡して1本単位でもOKと快く取り寄せてくれたのだ。ご迷惑掛けました、ありがとうIさん。

 今まで飲んだ過去2本のセルジュ・マチューはどちらもシャルドネがブレンドされていたタイプだったけど、今日のキュヴェはピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワール。今までのブレンド物がとても繊細な味わいだったのに対して、こちらは明らかに違った個性の、ピノらしいハッキリとした風味。リンゴじゃなくってクエン酸系。ただ、泡がそんなに力強くないタイプなので、例えばルネ・ジョリィのブラン・ド・ノワールなどと較べるとやや大人しく感じた。それでも、やっぱり僕はブラン・ド・ノワールが好きらしく、飲んだセルジュ・マチューの中ではこれが一番に好きかな。今度はこれとルネ・ジョリィの2本を同時に飲み比べてみたいな。

※過去のセルジュ・マチュー(ブリュット・キュヴェ・プレスティージュ)関連記事
・『わいん日記⑬ 飲みっぱなしワイン備忘録2007前半』 → http://blog.so-net.ne.jp/ilsale-diary/2007-06-30


 ワイン屋さんに向かう前、お昼に立ち寄ったのはクレープリー、Breizh Cafe。甘いデザートではなく、卵やハムが乗った食事として頂くガレットは、生地に小麦粉ではなくきちんとソバ粉が使われたもの。ブルターニュ地方の基本料理ですね。そうして、この晩のLe Chaponのメニューにもブルターニュの食材を見つけて、迷わずオーダー。昼はクルマだったからシードルこそ飲まなかったけど、なかなかにブルターニュな1日(^^。

 その食材がエクルヴィスのパット・ルージュ。まぁ、早い話がブルターニュ産のザリガニですね。

 僕は以前にビスクかソースでエクルヴィスを使ったメニューを食べた記憶は有るけど、こんなふうにシンプルにボイルした、姿のままで食べるのは初めて。普通のエビに較べたらサイズが小さいので身は確かに多くないけど、なるほど、ブルターニュ産オマールに負けない味の良さ。うわ~、1人でこんなに食べられて嬉しいなぁ~と思ったのも束の間。しっかり他の二人の手がニョキニョキと伸びて来た(笑)。

 エクルヴィスには茹でる前から赤い身体をしたパット・ルージュと白っぽいブランの2種がいて、ルージュの方が食材としては断然評価が高いそうなのだが、収穫量が少なく、良いコンディション(=生きたまま)で日本に空輸されることはなかなか難しいんだって。とても気に入って、是非もう一度食べたいから、もしまた手に入ったら教えてね、とお願いしておいたけど今年の秋はこの1回のみで終了。また来年、だね。


 もう1本持って行ったワイン、赤はブランカイアのイル・ブル2002を。
 
 トスカーナの02年は雨が多くて良い年ではなかったそうだけど、どうしてどうして、このワインはすんごく美味しい!。サンジョヴェーゼを中心にメルロとカベルネを合わせたブレンデッド・ワインなのだが、思ってた以上の味で正直吃驚。アメリカ人の好みを指向した濃いスーパー・タスカンではなく、微かにチェリーを感じる様な穏やかなタンニンと酸味を持つ。評価が高いのもなるほど納得。3人が3人とも顔を見合わせて「美味しいね~」と声に出してしまっていたくらいだから。この味わいなら、カベルネやメルロの混醸に眉をひそめるトスカーナ・ワイン好きの方にも、何の違和感も無く楽しんで貰えそう。



 【2】 フォロン画集・・・8月23日(木)

 高校時代の同級生Mの誕生日で、晩ごはんを食べようと本人から電話。ちょうど良いタイミングで、毎年夏になるとアメリカから日本に戻ってくる友人Eちゃんも帰国中。もう一人、Yを加えて自由が丘の駅南口で待ち合わせ。

 5分ばかり時間に早く着いたので、改札を出てすぐ左に在る小さな古書店に入って書架を眺める。

 実は7月の初めにパルマ展に行った帰り、たまたま途中下車してここに寄ったところ、なんとも嬉しいことに1985年に毎日新聞主催で行われたジャン=ミッシェル・フォロンの展覧会図録を見つけた。ページの上の方が少し黄変してたりして、決してコンディションは最高とは言い難いけど、なにしろ22年も前の本なのだ仕方ない。前からずっと探していて欲しかったものなので迷わず購入。帰りの東横線の中で早速ページを開き、嬉しくて、つい一人でニヤニヤ。なんとも云えず幻想的で、不思議な温かみのあるフォロンの作品たちを眺めて喜んでいた。

 そんなことが有ったから、この日もつい、引き寄せられる様にここに来てしまったわけだったのだが、思わず自分の目を一瞬疑ってしまった。なんと云うことだろう、今度は1994年にBunkamuraザ・ミュージアムで開催されたフォロン展の図録が置いてあるではないか!。

 フォロンは日本では画集も発売されておらず、作品がまとめて収録されている書籍は、これら過去2回の展覧会の図録のみ。一般流通の本ではないから、当然、展覧会が終わってしまえば重版なんてしてくれない。その当時に買い求めなければ、こうして僕の様に古書店を当たるしかないのだ。手に入るものだったら、いつか欲しいなぁとは思っていたけれど、長いこと全くお目に掛かれなかったその2冊がたった2ヶ月に満たない僅かな時間で、それも同じ店で揃うなんて!。

 その日の友人たちとの食事中、終始、僕がすこぶる上機嫌だったのは云うまでも無い(^^v。

※過去のジャン=ミッシェル・フォロン関連記事
・『スティーヴ・カーンのCDジャケットに観るジャン=ミッシェル・フォロン』 → http://blog.so-net.ne.jp/ilsale-diary/2007-05-31



 【3】 観に行くと負ける・・・8月24日(金)

 友人3人と連れだって、今年2回目の神宮球場。カードはいつも必ず、のベイスターズVSスワローズ。
 僕は横浜なので言わずもがな。友人Tは、今は越してしまったけど原宿生まれの原宿育ちで神宮が地元。僕等が一緒に野球を観る時は、ず~っと必ずこの両チームの対戦。そう、東急電鉄さんが名付けるところの「東横シリーズ」ってヤツですね(笑)。

 神宮でナイターを観るのって、とっても楽しい。地下鉄の外苑前駅を地上に出ると周辺の飲食店が店先にお弁当のワゴンを出していたり、焼き鳥屋さんが食欲をそそる良い匂いと煙を立ててトリやつくねを焼いていたりして、球場への道はまるで縁日のようなのだ。野球場と云えばワインじゃなくってビールと決まっているので(飲みたくっても売ってない^^;)、僕も誘惑に負けて、アテに焼き鳥と枝豆を。そう、球場はでっかいビア・ガーデンなんだよね(笑)。

 ゲームは友人ばかりが喜ぶ、ベイスターズ・ファンとしてはなんともツマラナイ試合内容。ヤクルトは今年は全く低迷して良いトコロが無いクセに、何故か僕が観に行くと元気なのが腹立たしい(苦笑)。

 でもね、勝っても負けても、ビール片手に夜風に吹かれる真夏のナイター観戦はとっても気持ちが好いものなのだ。


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コメント 4

TaekoLovesParis

あれっ、この記事、、、いつのまに~、しかも見覚えのあるボトルに
エクルヴィス。そういえば名前はパット・ルージュ。小さいながらも、
びしっと身がしまっておいしかったですね。
3種類目のセルジュ・マチュー。当然ながらシャルドネが多いほど上品な味わい。だから、このセルジュ・マチューとルネ・ジョリーを私も飲み比べてみたいな。
by TaekoLovesParis (2007-12-15 01:17) 

yk2

へへへ(^^ゞ。
年末なんで書きかけで止まってた記事をこっそりupしてたりします。
これを12月の新規記事にするのはさすがに・・・、でしょ(笑)。

パット・ルージュ、確かに小さいけど美味しかったですよね~。淡泊な味気ないエビだと、ブラン・ド・ノワールのコクに負けちゃう気がしますが、ブルターニュ産でコンディションの良いオマールやパット・ルージュは味がしっかりしてるから、セルジュ・マチューやルネ・ジョリィと合わせてもばっちり。

>セルジュ・マチューとルネ・ジョリーを私も飲み比べてみたいな。

cdmせんせは以前コメントでBdBでと書いて下さいましたが、どうやらそれはうっかり書き違いだった(?)みたいで、BdNで飲み比べてみたら?、って話だったみたいなんですよ(笑)。遠からず、飲み比べてみましょうね。
by yk2 (2007-12-16 08:12) 

Inatimy

世の中で、最初にコレを食べた人は、勇気があるなぁ・・・と思う形だけれど、ザリガニおいしそう♪ 頭の部分まで解体して、ミソまでいただきたい感じです。
by Inatimy (2007-12-17 05:35) 

yk2

◆Inatimyさん :

>世の中で、最初にコレを食べた人は、勇気があるなぁ・・・

たしかに(^^;。
でもね、ザリガニなど人間に近い水辺に生息している生物って、きっとすごい太古の昔から食用にされてたと思うのですよ。だから、実際のところそんなには勇気いらなかったかも(笑)。

オランダやドイツでは食べる習慣ないのかな?。
フィンランドとか北欧諸国ではよく食べるんですよね。ちょっと調べてみたらあちらでも最早やっぱり高級食材になっちゃてるみたいですね。

↓はご参考までに
http://www.moimoifinland.com/thisweek/mori-5.html

◆てんとうむしさん :

てんちゃん、まだ自由が丘通ってるんだね。次のステップも目指すの?。

自由が丘には2軒古本屋さんがあるけど、どっちも料理関係の本は充実してるみたいね。美術関係も今は廃刊になっちゃてるような物が結構見つかるので時間が有ると2軒とも必ず覗きます。

このイル・ブル02は美味しかったよねー。僕は人間が安上がりに出来ているのか?(笑)、サッシカイヤやルピカイヤよりもこっちの方が好きだったな。さて、03年はいつ飲みましょう?(^^。

食事向きのガレットは、やっぱりシードルくらい飲めないとダメだねぇ、粉物はボリュームが多いと途中でなんだか飽きて来ちゃうから。もうクルマの時は食べません(苦笑)。
by yk2 (2007-12-18 00:47) 

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