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Pivoine [散歩道の景色]

10年05月02日
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 閻王の口や牡丹を吐かんとす (蕪村句集 夏之部より)

 早5月。ぼんやりしていると月日はあっと云う間に過ぎ去ってしまう。僕が気に掛けようと掛けまいと、時季が訪れれば、自ずとその季節の花は咲き、やがて散る。身の回りに咲く全ての花を満開で見てみたいだなんて欲張っても、土台不精者の僕(^^;には無理な話。それでも、この花だけは一番良い頃に見たかったんだなぁ。





 デジイチを買ってほぼ1年。毎月1度は必ずカメラ持参で近所の公園を散歩する様になった。以前は花なんかにそれ程興味なんて持っていなかったのに、今はファインダー越しに自然の変化を感じるのが楽しい。2週間、いや1週間違うと花の盛りはまるで移ろってしまう。同じ公園なのに、目に映る光景がまるで違ってしまうのだ。

 その移ろう様子を1年掛けて眺めてみて、一体、この公園の何の花が僕の記憶に一番鮮烈だったかと云えば、それがこの百花の王とも呼ばれる牡丹と、その牡丹が全て散った2週間後に、同じ花がまるで蘇るかの様に華麗に花開いた芍薬(記事参照 → http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2009-05-16)だった。


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 丸1年振りに見る牡丹の大振りな花。さすがは百花の王、堂々たる見事な咲きっぷり。なんて鮮やかで綺麗なんだろう。この大輪の前では、薔薇でさえも褪せてしまいそうだもの。牡丹の句を幾つか残している蕪村が閻魔様の吐く炎に喩えたのは、きっとこんな深紅の花を目にしての事だったのだろうね。

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 去年はどう云うわけかタイミングが合わず、黄色い花だけがもう終わってしまっていたのか?、コンディション良く咲いているのに出会えず仕舞で、まともな写真が撮れなかった。でも、今年はこの通りでちょっと嬉しい[わーい(嬉しい顔)]。綺麗な、少し褪めたような淡さの檸檬色した花なんだね。


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 1年前の今頃、牡丹が満開だった時(記事参照 → http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2009-04-29)には、まだWズーム・キットで付属していた純正レンズの2本(EF-S18-55mm、EF55-200mm)のみを使っていた。1年後のこの日は別のレンズ2本を持参。先ずはシグマの28-200mm / F3.5-5.6 DG MACROで撮影。

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 このレンズはお古の無期限リース(笑)なので贅沢は云えないけど(^^ゞ、説明書が無くて詳細が解らないのだが、どうやら手ブレ補正が付いていない様で、しっかり構えないとピンボケ写真を連発してしまう[ふらふら]。本当なら、カヴァーしてくれる焦点距離も範囲が大きいし、これ1本着けてれば、って便利なレンズのハズなんだけどなぁ・・・。色目も多少キャノンとは違って思えるし、どうもイマイチ違和感がある・・・って、相変わらず露出のお勉強もロクにしない僕がエラそーなコトは云えないけど・・・(^^;。


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 ここでレンズ交換。1万円でお釣りの来る単焦点、Canon EFレンズ 50mm / F1.8 II に。値段が値段だから仕方ないけど、ちょっと作りが安っぽい。でも、F値が明るいから、ストロボが使えない状況などで活躍してくれるし画像もクリア。なんだかんだ、コヤツが一番に活躍してくれてるかも。


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 牡丹のみ偏愛するといふ勿れ (高浜虚子)

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 と云うコトで、牡丹だけじゃないよ、お次には芍薬が控えます。但し、フランス語だと牡丹と芍薬ってPivoineって1つの単語しか無くって、別段区別されてないみたいだけど・・・(^^;。この位の蕾だと、暖かければ1週間もあれば咲いちゃうのかな。楽しみだね。


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 この日は藤の花と八重桜も写真に撮ったけど、どちらももう一番良い時は過ぎてしまっている様だ。先週末だったら、もっと良かったのかなぁ。

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 これで、のんびり眺められる今年の八重桜は、きっともうお終い。藤も来年までさようなら。花は大抵がみんなそうなんだけど、次に会えるのはまた1年先だと思うと、やっぱり少し、名残惜しいね。 




蕪村句集
蕪村俳句集 (岩波文庫)

蕪村俳句集 (岩波文庫)

  • 作者: 与謝 蕪村
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1989/03
  • メディア: 文庫


ところでSAKURAってロゼで一躍有名になったDmシュブロに、PIVOINEって名前の赤ワイン(ガメイ100%)が有るって知ってた?。





タグ: 花・公園
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