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和食でワイン@六本木 Vol.4 [そとごはん、そとワイン]

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 会えない時は半年に1回くらいだけど、会える時には2日続きも有り(笑)な「1人1本(以上)の会」。今回は揃って出掛けるのは約1年振りになる“和食でワイン”のお店、六本木の割烹“O”さんへ集合。お店の名前はあまり意味もなく毎回イニシャルにしてますが(まぁ、隠れ家の様に内緒の1軒にしておきたい、ってのもあります^^ゞ)、これは参加者用の食事記録みたいなお話なのでご容赦を。まぁ、上のお品書きの写真 ↑ を見れば、ご存知の方は「ああここか」ってお店でしょうが。

◆参照過去記事 → その1、http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2008-04-19-1
             その2、http://ilsale-diary.blog.so-net.ne.jp/2008-08-25





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 最初の1杯は迷うことなく、もちろんシャンパーニュ[わーい(嬉しい顔)]。シャルトーニュ・タイエの02年ミレジム。このメゾンは以前、ここで99年ブリュットを飲んでいるけど、それはドライ・アプリコットの様な熟したニュアンスを感じさせるクエン酸系のキュヴェ。今回の物はそれとは全く違うキャラクターで、フレッシュでクリーンなリンゴ酸系。爽やかな喉越し。

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 先ずはお通しで先付け3品。枝豆に、ちょっと画像が判りにくいだろうけど海老の唐揚げ、手前の猪口は空豆のすり流し(ジュンサイ入り)。これが変わってて、ちょっとピリピリ微発砲してるのだ。タネを明かして貰うと炭酸水なんだって。炭酸入りのすり流しなんて初めてなので少々吃驚。


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◆Organza 2008

 この日は色々と楽しみたいから、バイ・ザ・グラスで行きましょうかとの提案で、全くのお任せで貰ったスペインの白ワイン。スッキリ系で、との話だったけど、樽が効いていて結構パワフル。今は冷えてるから平気だけど、温んできたら重い白なんじゃないかなぁ(^^;。ただ、僕は樽の効き具合に関してはフレキシブルに行けちゃう方。これはこれで美味しい白だと思う。

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 但し、そのちょっと重めの白で食したのはタコの子の白和え。粒マスタードのプチプチとした食感も楽しい小鉢なのだが、タコの子の淡泊で微妙な味わいを楽しむには、もう少し穏やかなワインでも良かったのかなぁ。

 右の小鉢はあん肝とクラゲのポン酢和え。あん肝をフォアグラが食べられない人の代用食だなんて、悪口を云う人もいるけど、新鮮な素材が丁寧にきちんと処理されたていれば、全くクセや臭みを感じさせない。そうしたあん肝はフォアグラに劣らず口溶けはふんわり軽やかで甘いが、喉越しはしっかり濃厚なもの。そのお店の姿勢がどんなだか、透けてみえる食材だと僕は思う。


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◆ルネ・ミューレ Clos St. Landelin 1999

 3種目。これはグラスに注がれた途端甘い蜂蜜の匂いに鼻腔をくすぐられて、飲む前から思わずうっとり。その甘美な香りから、味も甘めのリースリングかと思いきや、さに非ず。果実味はたっぷりとして豊かなれど、芯がピシッと入った辛口だった。

 当初はこのワインもバイ・ザ・グラスだったのだが、これだけ美味しいワインが1杯ずつでは名残惜しいと、友人の提案でボトルをそのまま貰うことに(^^。

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 甘露煮になった鮎、ホタルイカと、ワインには相当難しい素材(“わた”が有るから、ね)が続くけど、このリースリングは大丈夫。エビとの相性は云わずもがな、です(^^v。

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 温度が上がってくると、次第に複雑な味わいへ変化し味わいも濃くなって来た。かと云って、決して鈍重になり飲み飽きることもなく。本来なら、ここでフォアグラに合わせて甲州種などの甘口の白ワインが供されるのだが、この日はこのままで充分。と、云うよりも、これをボトルで貰おうと云った友人のそもそもの狙いはそれだったのだけれど。

 ところで、この店の定番メニューで、いつもは鴨肉と一緒のフォアグラ大根なのだが、この日はちょっと違う内容。ご覧の通り、鴨肉無しで小松菜と炊いてある。そして、出汁は薄く、いつもよりフォアグラに塩をしっかり効かせて焼いてあった。フォアグラ大根としては、今までよりも美味しかったかもしれない。でも、以前一緒だった脇役(鴨肉)が好きな僕は、少々気持ち複雑なトコも・・・(^^;。


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◆Champagne Aubry Ivoire & Ebene 2003

 お次は泡に戻って、またも贅沢にミレジメ。そしてフルボトル。何が「今日はバイ・ザ・グラスで」だったのか、もう分からん(^^;。

 テーブル・サービス担当氏(ソムリエさんなのかな?)のお薦めは、1年の半分は在仏で、シャンパーニュにも精通している友人でさえ今まで飲んだことがないと云うキュヴェ。ここは、今ではほとんどシャンパーニュの材料としては使われなくなったブドウをブレンドすることで知られるメゾンだそうで、お馴染みのムニエ、ピノ・ノワール、シャルドネに複数そんなブドウを合わせた、5とか6セパージュだとかの複雑なシャンパーニュをリリースしているらしい。

 かと云って、基本3種のセパージュでさえ見破ることが出来ないのに、そんなに混ぜられても?全然判りませんがな(苦笑)。このキュヴェ自体はシャンパーニュで使われない品種がブレンドされた他地域のクレマンの様に、どこか変わった味がするワケでもなく、そんなに強いワケじゃないけど焼いたリンゴの風味のする、際立ったところは感じないけど、普通に美味しいキュヴェ・・・って、読んで下さる方の参考にまるでならないね、これじゃ(^^ゞ。


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 お刺身はヒラマサと鯛の松皮造り。

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 写真左、鰺のなめろう。これはやっぱり日本酒が欲しくなる味。
 写真右、つみれの炊き合わせはつみれとツブ貝の食感の差が楽しい。


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 牛ヒレ肉のステーキ。毎回お任せメニューのこのお店で、ステーキが出たのは初めて。

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 最後はみんなバラバラに好みのワインをグラスで貰う。僕は色々迷った上で、サービス担当氏に、さっきのアルザスが美味しかったので、何かまた、そんなタイプのものをとお願いした。

 すると、出されたのは先ほどのリースリングを一回り小振りにしたような味わいの白ワイン。やや、アフターにグレープ・フルーツのほろ苦さみたいな余韻が残るけど。うーん、美味しいんだけど、あっちの方の印象が強くてなぁ。で、これは何?と尋ねたら、まるっきりさっきと同じワインをまた開けてくれたんだって・・・[たらーっ(汗)]

 一回り小振りって思ったのは、最後の方は冷やさずに飲んだから、温度が上がって味を濃く感じていたわけで、苦みはよく冷えてキリっとしていたから感じたものらしい。あらら・・・(苦笑)。

 でもさ、いろんなタイプのワインが飲みたかったから、美味しかったとは云え同じ物を出してくれるのは、有り難い様で、ちょっと面白くなくもあり。うむぅ・・・。


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 最後は稲庭うどん。ここのお店のは、ワインを楽しむ和食屋さんとしてブドウを意識して、デラウェアが乗せてあるのが面白いところ。意表をつく珍しい取り合わせだけど、意外にさっぱり違和感なく食せます。


★ ★


 僕らが出掛ける日は、いつも僕らが最後まで居残る客。最終的にはお店のムッシュー(大将)と島倉千代子のモノマネがとてもお上手なママさんもワイングラスを持って一緒に乾杯!って始まっちゃうのが毎度のパターン(笑)。
 とても居心地が好くて、温かなおもてなしに甘えて毎々長居してしまうけど、今回は6時集合でお開きは11時過ぎまで。さすがに長過ぎだってば、・・・ねぇ(苦笑)。

 今回も楽しく、美味しくいただきました。ごちそうさま。

切り身魚で今夜のおかず

切り身魚で今夜のおかず

  • 作者: 小田島 稔
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本



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