2011年06月の花 / 初~中旬編 [花図鑑]
◆セイヨウマツムシソウ(西洋松虫草)
花を撮影していると、ついフレッシュでコンディションの良い状態の物ばかりを追いかけてしまうんだけど、花の散った後の姿にも見るべきものはある筈だろうと気付かせてくれたのは、銅版画家・長谷川潔。展覧会で彼の晩年の作品を見ていたら、枯れてゆくもの、朽ちてゆくものには、今がその時とばかりに美しく咲き誇る盛りのものには存在しないストーリーが有ることを、改めて強く知らされた。それでも、この写真はそんな世界を意図的に狙って撮ったわけじゃなかったんだけど、ね(^^ゞ。
◆アジサイ(紫陽花)
◆アジサイ(紫陽花)
僕はアジサイについてはほとんど知識が無いのでよく分からないけど、これはヤマアジサイ?、それともガクアジサイの仲間??。ガクアジサイは花びら(実はこれは萼なんだって)が4枚あるみたいだけど、これは3枚だものねぇ。そもそも、“額”になってないからやっぱりヤマアジサイ???。
◆ナデシコ
◆ホタルブクロ
◆キンシバイ(金糸梅)
◆シロバナヤエウツギ(白花八重空木)
まるで季節外れの雪でも降ったかの様に地面を白く覆っているのは、散ってしまったシロバナヤエウツギの花。花自体は小さいけれど、まさにこれこそ純白と云いたくなる程に真っ白で、地味ではあるけど、なかなか趣のある花だ。楚々とした清らかな感じが好いんだなぁ(^^。それでも、今まではこんなふうに地面までが真っ白な光景は見たことがなくって、さすがに吃驚してしまった。散った後までこんなふうに目を楽しませてくれるとは(^^。
◆ウメ
僕はあんまり梅干しそのものは得意じゃないけど(^^;、青々としたウメの実がなっているのを見るのは好き。
さてさて、この日は本当ならハナショウブが咲いているハズと思って、この公園にやって来ていたのだけれど、なんと、こんな状態。全般的に1週間程度遅れているとは聞いていたけど、何にも無いなんて、思いもしなかった。他所と較べても特別に遅い気がする。がっかり。
その代わりに、アヤメにタネが付いているのを初めて目にすることが出来た。なんだかまるで五平餅みたいな形だなぁ(笑)。
さて、それから1週間後。
ようやくこの公園にもハナショウブが咲いた。
それでも、満開にはほど遠く、上の写真の様にまとまって咲いている1箇所を覗くと、寂しいくらい、ポツリポツリ。
◆ハナショウブ / 江戸系 初烏(ハツガラス)※多分・・・(^^ゞ
◆ハナショウブ / 江戸系 翠映(すいえい)
◆ハナショウブ / 江戸系 紅型(びんがた)
◆ハナショウブ / 品種名不詳
◆ハナショウブ / 江戸系 連城の璧(れんじょうのたま)
ここの公園には他にも江戸系で箕輪の里、源氏蛍、あまごの宿、連休白、新袂鏡(しんたもとかがみ)などが例年だと楽しめるハズなのに、残念ながら今年は未だ、もしくは(撮影に不向きな)ほんの数輪の様。残念。
◆キショウブ
その代わり、本当ならもう既に終わっていそうなキショウブに、とてもコンディションの良いヤツが。ハナショウブと較べてしまうとやや花振りがおとなしいけど、この山吹色も悪くないよね。何より、上野の西洋美術館・常設展に在るモネの『黄色いアイリス』を思い出すものね、この花を見ると。
◆ヒメシャラ(姫沙羅)/ ツバキ科ナツツバキ属
◆ビヨウヤナギ(美容柳)
色も大きさも似ていて咲く時期も近いので、ついつい、ぱっと見キンシバイと間違えてしまうビヨウヤナギ。でも、こうして写真に撮ってくると、全然違うよねぇ・・・(苦笑)。花の中心のしべが長いのが特徴。1回見分け方を覚えれば忘れないね。
◆リョウブ(令法)
なんでも、春先には新芽(この白い小さな実じゃなくってね)を摘んで炊き込みご飯(菜飯)にするんだって。美味しいのかな?。
◆マユミ
紅葉の季節に、割れて小さな赤い実が顔を覗かせるマユミの実。こんな早い時期から既に木に実っているとは、今までは全く気がつかなかった。
そうして、こちらも初めて気がついた芍薬の種らしきもの。根が弱ってしまうので、枯れ始めた花は大抵切り落とされてしまうので、この公園でこう云う状態で目にするのは珍しいはず。これがきっと薬の元になるのかな?と思ったんだけど、調べてみたら、生薬シャクヤクは根から抽出されるエキス。早トチリでした(^^ゞ。
(撮影:前半2011年06月04日、後半06月12日)
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