SSブログ

ヴィノスやまざき&旬香亭 自由が丘キッチン [そとごはん、そとワイン]

5月30日(金)

 4月に届いた1通のDM。その内容は、ワイン・ショップ開店のお知らせ。

やまざき旬香亭DM.JPG

 創業したのは、今からもう95年も前のことなんだそうだ。
 静岡の地から始まって、独自の直輸入ルートを開拓するなど他店とはひと味違う品揃えを展開し、渋谷、広尾、有楽町と都内に着々と店舗網を広げているワイン・ショップ、ヴィノスやまざきがついに自由が丘にも進出決定。そして、ここでは同店初めての試みとして、レストランも併設するんだって。それも、そのレストランは僕でもTVなどで名前を知っている著名なシェフ、赤坂・旬香亭の斉藤元志郎さん監修で、彼の愛弟子がシェフとして実際の調理に当たるのだそうな。もちろんショップで購入したワインはそのままレストランへ持ち込めるシステム(※要持ち込み料)が採用されている。これは楽しみなお店が出来るものだと、友人を誘って早速出掛けてみることにした。が、しか~し、オープニング直後はやはり盛況だった模様で、週末の予約はいつもいっぱい[ふらふら]。数回電話して、ようやく取れた予約が、開店からすでに1ヶ月以上経ったこの日だった。

◆ヴィノスやまざき自由が丘店&旬香亭 自由が丘キッチン
http://www.v-yamazaki.co.jp/jiyugaoka/jiyugaoka.html




 お店の場所は自由が丘のランドマーク(?)、大丸ピーコックを正面に見て、右手の横浜銀行との間にある信号を渡って直進した小さな通り、メイプル・ストリートと呼ばれるエリアに位置する。建物自体は20年くらい前に建った時からよく知ったところだ。過去数回テナントが入れ替わっていると記憶しているが、僕が未だ若かりし遙か昔の学生時代、デートに使った思い出(それもあんまり好い記憶でない^^;)もある。そんなのず~っと忘れてたコトなのに、お店の前に着いた途端に急に甦って来た。妙な気分になるなぁ(苦笑)。当時の彼女がこのすぐ真裏に在ったアフタヌーン・ティでバイトしていたのデスよねぇ・・・(遠い目)。

 ま、そんな超個人限定な小ネタ[爆弾]は胸中にしまって、さっさと店内に入ってワインを選びましょう(^^;。




 店舗は1階がワインショップで2階がレストラン。入り口は一緒で、買ったワインはショップの店員さんが2階へ運んでくれるシステム。持ち込み料は特定のアイテムに限り1000円で、後は大抵2000円。これはワインの上代によるものではなく、お店のチョイスで設定されているらしい。それにしても、店舗には約600種ものワインがあるわけで、あーだこーだと考え始めると、ワインリストを眺めるより遙かに迷ってしまい、なかなか飲みたいワインが絞れない(苦笑)。ここでワインを選んでから2階で食事をするのなら、レストランに入れた予約時間よりも少々早目に到着しないといけないかもネ。

 結局、散々悩んだけど同行者の「今日の気分はイタリア!」の一言で白赤1本ずつのトスカーナを選択。ワインの会計を済ませてから2階の旬香亭へ上がる。

 こぢんまりとした店内は木のナチュラルな色遣いが清潔さを感じさせ、まぁ、いかにも自由が丘的と云ってもいいのかな。当たり前だけど、内装はすっかり改装されているので僕が以前に来た大昔の面影は一切残されてはおりませんでした、ハイ(^^ゞ。




Emilio Primo2007.JPG
◆テッレ・デル・マルケサート Emilio Primo vermentino 2007

 選んだ白はトスカーナの西側海沿い、ボルゲリの生産者・テッレ・デル・マルケサートのワイン。

 ボルゲリの白、それもヴェルメンティーノって葡萄品種は今まで意識して飲んだことが全くなかったんだけど、売り場にそのワインの特徴が書かれた名刺サイズのポップが置いてあって、「果実味の濃縮感に富んだまろやか白ワインが登場!!ナチュラルで果実味たっぷり」とあり、重さはやや軽めの中口としてあったのでこれを選んでみた。ラベル・デザインだけみていると、なんだかカリフォルニアっぽいかな?。ちなみにこのワインは売値2,980円で持ち込み料2000円。

 この作り手はアンティノリで10年に亘り醸造家を務めていた人が独立して創業したそうで、所有する畑の一部にはサッシカイヤから譲り受けた区画(サン・グイード)も持ってるんだって。で、お店のセールス・トークも当然「サッシカイヤの畑で数分の一の価格」がウリ(笑)。

 ちょっと面白い形のグラスに注がれたそのワインは、やや緑掛かった麦わら色。微妙に繊細で、なんと表現して良いのか今まで飲んで来たワインとは何かが違う、個性的な香りがする。口に含むと、酸味は強烈ではないけれど、なかなかコクがあって酒質は強め。あれれ、中口やや軽にマーク付いてたハズなのに!。これ、かなりどっしりしてるよ~。まぁ、僕は好きな傾向の味だったので構いませんでしたが・・・(苦笑)。

 これは帰ってから調べてみたことだけど、ボトルにはヴェルメンティーノと書いてはあるものの、実際はシャルドネとソービニョン・ブランも混醸されているそうな。

旬香亭_01.JPG

 ここ、旬香亭自由が丘キッチンはメゼ(meze)と呼ばれる地中海スタイルの小皿料理と洋食のフュージョンのお店と云うことで、僕等もそのメゼ10品を貰ってみた。ラタトゥイユやナスのマリネ、レンズ豆とニンジンのサラダや白身魚のリエットなど、量は少ないけれど、いろんな物をちょっとずつ味がみられるので、初めて来た人には有り難いメニュー。僕も前菜がたくさん有るのが好きなので、こう云うの嬉しいんだよね~[わーい(嬉しい顔)]

 因みに一言申し上げておきますが、このお皿は見た目綺麗ですが、シェアする場合は取り分けづらいですね。相手がパートナーなら気にもならないでしょうが、それなりに気を遣うケースでは、どうかなぁ・・・。
 
 このメゼの中で、テッレ・デル・マルケサートの白と合わせて特に秀逸だったのは、火の入れてある(バゲットに乗せてトーストした)ブルーチーズ。これはお互いのコクの強さと酸味がバッチリ融合して、思わず「これは美味しい!」と友人と二人声を合わせてしまったほど。この取り合わせは病み付きになりそう。


旬香亭_02.JPG

 こちらは、“豆腐のエスプーマ、しょう油ヌーベとあさつき添え”。まぁ、簡単に云えば泡立てた緩めの冷や奴、かな(^^;。お豆腐自体は大豆の味がストレートに出ていて美味しいんだけど、醤油のヌーベ(ゼラチンを混ぜて濃度をつけたソースのようなもの)の味が僕には強すぎて・・・。こう云うのって、予め上に乗せてあるとつい全量混ぜて食べるものなのかと思っちゃうでしょ?。薄味で食べたい人には、自分で好みの味に調節出来るようにしておいた方が喜ばれる気がするなぁ。


旬香亭_03.JPG

 こちらは別口でたのんだ駿河湾産サクラエビとシラス。なんだかまるで日本酒のアテですな(笑)。

 オーダーが前菜っぽいお皿に片寄っているのはワケが有って、実はこのお店、ワインの〆はオムライスや洋食で、って云うのがウリだそうで、僕等もそれを狙って控え目にしていたのデスね(^^;。


LA MAGIA2000.JPG
◆LA MAGIA ラ・マジア ブルネッロ・モンタルチーノ2000

 オープニング価格?だったのか、6000円くらいだったお手頃なブルネッロ。これは持ち込み料1000円だったので、かなりお得。イタリアン・レストランでブルネッロはこの値段じゃ到底飲めないもんね。

 早めに抜栓して貰ってあったので、40~50分経過したくらいで飲み始め。
 酒質はミディアムで、ブルネッロとしては優しく穏やかな印象。色も薄目で明るいガーネット。普通にキアンティにみたいで、らしくないと云えばらしくない、かも。

 僕にとってのブルネッロは、もうちょっと深さと複雑なイメージが有ってくれると嬉しいかな。ただ、味自体はそこそこしっかりしているし、香りは華やかなので友人はかなり気に入っていた模様。ま、一緒の人が美味しいと喜んでくれていれば、それが一番かもね(^^。

旬香亭_04.JPG

 赤ワインに合わせてメインは“黒毛和牛(いちぼ)のステーキ、和風、赤ワインソース2種添え”。オーダー時にグラム数を尋ねたら250gだそうで、これもこの日の僕等にはシェアで十分。実際、この日付き合ってくれた友人はこれでおなかが埋まってしまい、1人だけで食べるのも気が引けて(苦笑)、結局僕も〆のオムライスには辿り着けず仕舞いだった。

 ま、また次回ってことですね。


ヴィノスやまざき+旬香亭自由が丘キッチン



トラックバック(0) 
共通テーマ:グルメ・料理

トラックバック 0