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Chez Shimizu(シェ・シミズ) / 世田谷区奥沢 [そとごはん、そとワイン]

2023年01月08日(日曜)
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 この日は旧ソネブロ姉弟の新年会で、知り合ってかれこれ17年目(!)にもなるお友だちtaekoねーさんとディナーの約束。東急目黒線の奥沢駅から徒歩4~5分ほどの場所にあるカウンターだけのカジュアルなフレンチレストラン、Chez Shimizu(シェ・シミズ:https://chez-shimizu.jp/)に予約を入れた。あのBLUENOTE-TOKYOの元総料理長だった清水郁夫シェフが独立して2018年から始められたお店だ。




 本当ならば、次は秋くらいまでに食事をしましょうと約束をしていた。建物の建て替えで閉店してしまう新宿小田急百貨店に在るリストランテ、マキャヴェッリ( → https://ilsale-diary.blog.ss-blog.jp/2017-08-22)にもう一度行っておきたいななどと思っていたけど、新型コロナがまたもや勢いを強めて再流行が始まってしまった為に断念。では年末に出来たら忘年会を、と話していたけど予定が合わず、この日ようやく都合が整った次第。

 taekoねーさんは2019年の秋に一度シミズさんにお連れしているけれど、その時以来久々の再訪となる。


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 シミズさんではいつも内容も殆ど聞かずにお任せのコースを頼んでいるのだが、この日はお正月の特別メニューだった。前菜はカニの冷製テリーヌと云うかムースと云うか(^^;。料理名はオーダーの際に始めから終わりまでサラッとこの日のコース内容を聞かせて貰っただけなので、ちゃんとに覚えていません(^^ゞ。正式な料理名ではありませんので悪しからず。
 清水シェフは時に和のテイストもさらっと織り交ぜる。付け合わせの聖護院カブが紅白で甘酢で味付けられているので、おせちの”なます”の様でいかにもお正月っぽい(^^。

 なお写真を撮り忘れたが、乾杯にはシャンパーニュ(シャルル・ ド・ カザノーヴのブリュット)をボトルで貰った。セパージュはピノ・ノワール50、ムニエ20、シャルドネ30%。


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 2つ目の前菜はこちらも牡蠣のリエットをムース状にしてカブをクリーミーなポタージュ(エスプーマ仕立て)にした上に落としている。これがとても美味しくて美味しくて[黒ハート]


 この時点で最初のカザノーヴを既に飲み切ってしまったわけではないのだが、これらの料理に合わせてみたくて2本目のワインの栓を抜いて貰う。シャンパーニュはまた後半のメイン用に、ね(^^。

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 ワガママを云って持ち込ませて頂いたワイン。
 アルザスの生産者、ドメーヌ・ロウヴのリースリングで”ブルーダバッハ クロ・デ・フレール”。非常に澄んだ綺麗な酸、濁りや雑味の無いキリリとした柑橘系味わいで、一言で云うなら「上品」だとか「優雅」。とは云えパンチが足りないわけではない。全方位過不足の無いバランスの良さなどとまで云ったら大袈裟だろうか(^^;。ロウヴのワインは手頃なスタンダード・クラスでも十分に美味しいけれど、これは「さすが[exclamation]」との言葉を口にしたくなる味わい。牡蠣の味と全く喧嘩することなく調和して、思わずうっとりする程だった。是非ロウヴの味をみて頂きたくて、清水シェフにも1杯献上致しました(^^。


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 お次は白身魚(ハタ)のカルパッチョ仕立て。セルクルで丸く成形されて載せられているのは刻んだトマトのフレッシュなソース。

 このトマトソースにはエシャロットも細かく刻み込んであって、この香味がロウヴのワインと複雑に絡み合った結果、アルザス産リースリング種のワインに時折現れる紅茶の様なニュアンスが微かに顔を覗かせる。いや~、ほんとに美味しいワインで、この日の清水さんの料理との相性はぴったりだ。ドメーヌ・ロウヴはtaekoねーさんも以前からお気に入りの生産者。僕らは顔を見合わせて互いに上機嫌[わーい(嬉しい顔)]。生のハタの薄造りは初めて食しましたが、プリッとしてしっかりとした歯応えがある白身。


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 次の一品は一人前ずつココットに入ったツブ貝とキノコのソテー。オイルベースでシンプルな味付け。このスタイルはその昔パリ旅行の際にランチに出掛けたアルザス料理の1つ星レストラン、ドルーアン(Drouant:ゴンクール賞の選考会場としても知られる)もこんな感じで幾つもココットを使っていたっけ。


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 魚料理のメインは表面はかりっと香ばしく、でも中はふわふわに焼かれたヒラメのポワレ温野菜添え。手前はマッシュポテト。


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 肉料理はシカだったが、こんなに柔らかく仕上げられたシカは生まれて初めて食べたかも。火入れが完璧なんでしょう。大袈裟でなく、その食感にビックリしました。トリュフと甘めの赤ワインソース。

 お肉が美味しいので、ここではやっぱりtaekoねーさんが赤ワインをご所望(笑)で僕もお付き合い。南の方のグルナッシュとシラーの混醸だったか(銘柄について説明を受けたけど覚えていない・・・苦笑)をグラスにて1杯ずつ。


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 デザートには濃厚なフォンダンショコラとバニラのアイスクリーム。


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 僕の座った位置の真正面には、ジャズ・フュージョン界の大スター、アルト・サックス奏者、デヴィッド・サンボーンがブルーノート公演の際に清水シェフの料理に舌鼓を打って、その美味しさに感謝してサインを入れたお皿がディスプレイ。ジャズが好き、美味しいフレンチが好きな僕には堪えられない素敵なお店。食後酒を楽しみながら、清水シェフのブルーノート時代のエピソードなどを聞かせて貰えるのが、毎々本当に嬉しいんですよね。taekoねーさんにもご満足頂けた様で、お陰様で良い時間を過ごせました。




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