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花備忘録 / 2023年のチューリップ [花図鑑]

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 2023年の春に我が家にて咲いてくれたチューリップを一覧にまとめてみました。




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◆01 アーティスト

 昨年の春用に、タキイ種苗の通販で購入した6つの球根を植えたものの、残念乍らたったの1輪も咲いてくれなかったアーティストが一年越しで咲いてくれた。草丈は本来なら40~50cmになる品種との事だが、この写真の花茎は20cm程度にしか伸びず、強健な・・・とは云いがたいサイズと見た目。だけど、こうして健気に花を咲かせてくれたのが嬉しい。昨年、葉が朽ちた後に掘り起こしてみた球根はコンディションが悪かったり、保管中にカビが生えてしまったりで、その多くを処分することになってしまった。生き残ってくれたわずかな分に、アーチストが1つでも含まれていたら・・・とは思っていたけど、実際はほぼ諦めていたので、この予期せぬ開花は心から嬉しいものだった。

 いわゆるビリティ咲き種(グリーン咲き)で、咲き始めはベースカラーとなるオレンジ色に、主立ってはグリーンに見えるが、画家・ルノワールが人肌を描く際に紫を用いるように、幾つかの色が複雑に絡み合った縦ラインが入る。やがてオレンジ色が徐々にピンク(写真右)へとカラーが変化する。




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◆02 アケボノ

 改めて「曙」と云う言葉の意味を思う。夜明け。つまりは日の出の時間で、太陽の昇る明け方を指す言葉。漢字で書くと随分と印象が固いよね。それに、多くの人はきっと、ハワイ出身の横綱だったあの力士の名前を思い出すかもしれない。四股名とイメージが混じってしまっては・・・ねぇ(苦笑)。

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 でも、咲いた花はご覧の通り、まるで春の陽光そのままに、快活で明るい美人さん。もっとチャーミングな名前が付けられていたら好いのにね。僕はとても気に入って、気が早くも今から既に、来年もまた育てたいなと思ってる。




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◆03 エステララインベルト

 昨年に引き続き育てたエステララインベルトは、新たに買い直した球根8球(4球パッケージ×2セット)が全て開花してくれた。紅白の艶やかなパーロット咲き種は花びらの白い部分に薄らライムグリーンが浮かんでアクセントを付けている。日数をきちんと数えたわけじゃ無いけど、花保ちも長めで良い品種[わーい(嬉しい顔)]




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◆04 カリビアンパーロット

 花の大和から発売されていたパーロット咲き種セット(混合7球)を2セット購入して、1セットずつ2鉢に植えた分より咲いたカリビアンパーロット。咲き始めはほとんどレモンイエロー単色の様だけど、徐々にオウム(パーロット)の羽先が赤く色付いて縁取られてゆく。




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◆05 グリーンスピリット

 チューリップはその前の年に買った品種が翌年も同じように売られているとは限らない。白ベースに爽やかなライム・グリーンのラインが縦にすっと入る品種は、2年前にスプリンググリーン(https://ilsale-diary.blog.ss-blog.jp/2021-04-08)を育てた事がある。その年は殆どの品種の花茎が短いままに終わってしまい、出来たらもう一度、今度はちゃんと花茎が伸びる様に上手く育てたいなと思ったのだが、その後スプリンググリーンの球根は僕の手には入らなかった。

 その代わりにと、植えてみたのがこのグリーンスピリットだった。こうして咲いてみると、サンプル写真で想像していたよりもグリーンの色が淡く控えめな印象。もう少しくっきりとしたラインを想像していたんだけどなぁ(^^;。加えて、時間経過とともに、ラインのグリーンは徐々に褪色。こうなるとごくプレーンな真っ白いチューリップにも見えて来てしまって、その点がやや残念だったかも。




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◆06 クルシアナシンシア

 原種系チューリップのクルシアナシンシアは昨年も育てた分。植えっぱなしでも翌年もまた咲く、原種系ならではのヴァイタリティは頼もしいね(^^。




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◆07 サネ

 サネは濃淡2トーンのピンクでユリ咲き。こちらも花の大和のパッケージ品(4球入り)を2セット植えた。 店頭で「花香るチューリップ」とパッケージに書いてあったのを見て興味を惹かれた品種だったのだけれど、正直なところ殆ど香りを感じなかった。かなり意識して近づいて嗅いでみないと分からないくらいに微香?。それとも、花期にネメシアやヘリオトロープなど、他にも香る花がすぐそばにずっと在ったせい??(^^;。

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 それでも花の姿は美しく、本来、ピンクって色は僕はあまり好まないんだけど、今年育てた内でも買って良かった上位に入るお気に入り。ユリ咲きの花のフォルムが好きなんだな(^^。




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◆08 ショーケース

 多くの人がチューリップに持つイメージは、明るく賑やかで楽しいものだと思う。だけども、ややダーク目な色調のこの赤紫花は妖艶なオトナの色香を漂わせるシックなムード。何だかじっと眺めているうち、ちょっと良いブルゴーニュが飲みたくなりません?(^^。一瞥するとシャクヤクの様な見た目の八重咲き種で、なおかつ枝咲き。




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◆09 スラワ

 冒頭のアーティスト同様、昨年タキイで購入し植えてみたものの、やはり1輪も咲いてくれなかったスラワに再挑戦。今回はよく咲いてくれました[黒ハート]。やはり2月末まで敢えてあまり日当たりの良くない場所に置いて、温度変化が大きくならない様に心掛けたのが功を奏した模様。

 21年秋に購入したタキイの球根は本場オランダ産だったけど、今回国華園のサイトにて購入した球根は宮崎で生産されたものだそうで、値段もずっと安く20球で980円(※但し送料が+980円必須。タキイは6球で980円だった)。12球と8球に分けて2つの鉢に植えた。3月になってからの置き場の違いに因る日照条件など環境の差も有ってか、2つの鉢の開花には3~4日分ほどのラグが生じて、その分長く楽しめたのも有り難かったな。
 
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 スラワもチューリップとしてはやや落ち着いた、大人びたカラーで赤みの強いオレンジ+非常に濃い赤紫。和の伝統色で呼ばれるところの蘇芳(すおう)かな。黒みを帯びた血の色[がく~(落胆した顔)]を表現する際にも使われる名の色に近いもの。咲き始めのオレンジは徐々に濃いめのトーンはそのまま、ピンク(写真上を参照)へと変化してゆく。一重咲き種。




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◆10 チャイナタウン

 「葉も美しいチューリップ」はこちらも花の大和のパッケージ品の球根で、葉の両サイドに白く縞の入る、所謂斑入り葉のタイプ。アクセント(=脇役)として葉っぱ物を重用する寄せ植え愛好者は兎も角、そこに拘る需要って、世間的にそんなに有るのかしらん?(笑)。

 とは云え、僕は以前にも同じシリーズのエスペラント(写真下)を育てたことがあって、蕾の段階からして他のチューリップとはかなり違ったその容姿に、以来ずっと心を奪われてしまっていると告白しておこう[揺れるハート]

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(※参考写真:エスペラント 2021年03月末撮影)

 心残りに思っているのは、そんなふうに蕾の段階で夢中になってしまったエスペラントの花茎が伸びずに、最終的に上手く育てられなかった事。上は2021年の写真だけれど、こんな地際近くに蕾が付いた花茎は、この品種の標準として記された草丈35~45cmに全く届かないまま、伸びずに終わってしまった。

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 実は今年、こちらも旧年までに残された球根から、この斑入りの葉を持つチューリップが2株芽を出して、どちらも草丈15~20cm程度までしか育たなかったが、その内の1つが小さな花を咲かせた。頑張って咲いてくれたのに、こんな事を思ってはいけないのだが貧弱[たらーっ(汗)]で、これを以てエスペラントが咲いてくれたとは素直に喜べなかった[バッド(下向き矢印)]

 エスペラントは21年以後、一般向けに売られているのかいないのか、リベンジしたいけど、残念乍ら再購入は出来ていない。ネットでも実店舗でも、出会えるものならまた手に入れたいんだけどなぁ。



 昨秋、ホームセンターのガーデニングコーナーで、同じ「葉も美しい」シリーズのこのチャイナタウンのパッケージ写真を目にした。エスペラントと同じくビリティ咲きらしく、とてもよく似た花の姿をしている。そう思うと、即座に欲しくなってしまってワンパッケージ5球の球根を2セット購入した。

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 かくして、この春は花茎もそこそこに伸びて、同じ色ではなくても、とてもよく似た双子の姉妹の様な花(チャイナタウン)を見る事が出来た。取り敢えず、対エスペラントのリベンジは今回これで叶ったと思っておこうっと[わーい(嬉しい顔)]




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◆11 パーロット・プリンス

 カリビアンパーロットと同じく、花の大和のパーロット咲き混合セットに含まれていた分(参照 → https://ilsale-diary.blog.ss-blog.jp/2023-04-02)




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◆12 ブラック・パーロット




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◆13 パーロット(赤) / 品種名不明

 今年咲いたパーロット咲き品種は、単独パッケージ売りのエステララインベルトを除いて、全て花の大和の混合パッケージに入っていた球根。この品種名の分からない赤に加えて、#04カリビアンパーロット、#11パーロット・プリンス、#12ブラック・パーロットの4種が開花。一口にパーロット咲き種と云っても、それぞれが随分と特徴も違うし個性的でユニーク。ただ、好き嫌いは間違いなく激しそう(笑)。




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◆14 バレリーナ

 ユリ咲き種・バレリーナは久し振りの購入。

 オレンジ色した花からは元気がたくさん貰える様な気がして僕は好きなんだけど、このバレリーナは花びら先がシュッとして尖ってシャープなフォルムだから、バレエよりももっとスピード競技的なイメージを僕は感じてしまう。何だかちょっと、速そうじゃない?(笑)。




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◆15 ブライトジム

 原種系チューリップで草丈15~25cm程の中間的サイズの品種で、サイト上のサンプル写真はオレンジの花が咲く様で気に入り注文したものの、実際咲いたのはやや冷めたこの黄色いチューリップ。送られて来た球根の説明書きに、咲く花は「薄黄色から橙」で色に幅が有るとは書いてあったけど、だったら初めからサイト上にも目立つ様書いておいて欲しいよな~!とは正直な気持ち。チューリップを選ぶ際、色ってとても重要なファクターだと思うから。




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◆16 フレミングフラッグ

 フレミングフラッグは白ベースに紫色の筋模様が入る一重咲き種のチューリップで、サンプル写真で見たその模様の入り具合がまるで水墨画の筆遣いの様に思えて面白かったので購入してみた。だけども、実際咲いた花の色は紫と云うよりは赤紫、バーガンディに寄った色合い。まぁ、写真の仕上がりに依っては実際に咲く花とイメージが違ってしまうのはそう珍しい事でもない。この写真の鉢は、オランダ直輸入と表記のある球根をホームセンターにて購入した4球×2セットの計8球分。

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(※こっちの鉢には、通販で買った6球のハッピーフィートを植えたハズだったけど・・・^^; )

 だけれども、僕を混乱に陥れるのは、このすぐ上の写真の中のチューリップ。この鉢に植えた球根6球はネットで購入した分なのだが、フレミングフラッグとして注文した物ではない。どう見ても同じに見える花だけど、この鉢はハッピーフィート(生産地は宮崎と記載)を植えたはずの物なのだ。ハッピーフィートは薄いサーモンピンクをベースに、フレミングフラッグ同様のよく似た模様が濃い目のピンクで入る花。

 僕の気持ちの中では、これは明らかに間違って送られて来た球根だと思わざるを得ない。だけど、値段が高い物なら兎も角、クレーム入れるだけでも、その労力の方がきっと間違いなく大きいよねぇ(苦笑)。これがその店からハッピーフィートとして送られて来た球根だと、今更僕にどう証明出来る?。




 日本では2013年にリリースされたデンマークの女性ジャズ・シンガー、マレーネ・ケアーゴー(Malene Kjærgård)のアルバム・タイトル・チューンが”HAPPY FFET”って彼女のオリジナル・ナンバーで、当時僕の気に入りの1曲だった。それを思い出して買ってみた同名のチューリップだったので、ちょっとばかりガッカリ[ふらふら]。来年用に、今度こそちゃんと正しい”ハッピーフィート”が手に入れられると良いんだけど。




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◆17 ラ・ベルエポック

 八重咲き品種でちょっと変わった色目。薄いアプリコットと云うかベージュに近いと云うか。八重咲き種はやっぱりシャクヤクにも似て、チューリップらしくない花が咲くところが面白い(^^。3球ワンセットを2組購入。




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◆18 枝咲き種 / 品種名不明


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◆19 枝咲き種 / キャンディークラブ


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◆20 枝咲き種 / アントワネット


 上記の枝咲きチューリップ3種はやはり花の大和の「枝咲き混合(https://item.rakuten.co.jp/hana-online/chu-rippu_mix_edasaki_01/)」から咲いたもので、ワンセット7球を2組購入。枝咲きは球根数の2倍3倍花が付くのでまるでちょっとした花束みたい・・・なんて売り言葉に釣られてしまった(^^;が、実際はそこまで一斉に開花するワケでも無いので「花束」と云えるまではなかなか難しいかな(苦笑)。


× × ×


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◆21 一重咲き種 / プレーン赤

 2023年の春用として昨秋新規購入したチューリップに関しては概ね満足出来る開花具合だったけど、実は1種類のみ、ビリティ咲きのグリーンランド(※ 花の大和のサイト → チューリップ宿根草辞典)・4球×2セット=8球が全く咲いてくれなかった。一番最後にだったけど、8球全てで蕾が付いて、順調に花茎が伸びたものの、蕾の中はスカスカで花弁が全然育っていなかったのだ。こんな事もあるんだな。

 その原因はなんだったんだろう?。今年のサクラ(ソメイヨシノ)が開花してから、3月の下旬10日間の内4日が雨降り、3日が曇で、日中晴れたのは3日間のみ。雨の日には最高気温が14℃に満たない肌寒い日が3日ほどあった。置き場所などの条件も含め日照不足?。それとも逆に4月に入ってからの水遣り不足??。4月に入って気温が安定的に上がって、出来る事なら夕方にも水遣りをして上げられたら良かったのか?。それでも、このグリーンランド1品種のみで起きた事象だからなぁ。全てが全て、思う様には行かないのが自然相手って事なのかなぁ[もうやだ~(悲しい顔)]


 こうやって写真を並べて見ると、よくもまあ、こんなにもたくさんの品種を欲張ったものだと我ながら思うけど、コロナで気軽に外出できない、友人とも会えない淋しい時間に気を紛らわせてくれた有り難い存在だった。植物を相手にしている時間って、イヤなこと、気に掛けて悩んでいる事をみんな忘れさせてくれて、あっと云う間に時間が過ぎてゆく。

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◆22 一重咲き種 / オレンジ+イエロー

 この春以降、コロナ以前の様な時間が多少なりとも戻って来るとしたら、もう今年の春みたいなボリュームで花の世話は出来ないなぁとも思う。毎週末、花の事だけに掛かりっきりになっちゃうものね。今在るものも、無理なく出来る範囲に減らしていかないとなぁ。

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 まぁ、人生の中で一度くらい、こんなにもチューリップにまみれる春があったって、悪くはないでしょう?[わーい(嬉しい顔)]


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