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ハルノハナガサイタヨ2020 [花図鑑]

2020年03月25日(水曜日)
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 お花見と云っても、僕は桜の樹の下で酒宴をする類いの花見をしたことは一度もない。もっぱら花を眺めながら散歩する、もしくは写真を撮るだけだ。例年、大抵は展覧会を観た後に上野公園を少し歩くだとか、そうそう、去年は竹橋の国立近代美術館に行くから、併せて皇居東御苑に立ち寄って桜を見たんだっけ(→ https://ilsale-diary.blog.ss-blog.jp/2019-04-09)。でも、今年は新型コロナ渦で人が多く集まるような場所は間違いなく危険。「自粛」だなんてことじゃなくって、「自衛」だと考えれば近寄らないのが当然なんだと思う。上野も皇居も、目黒川沿いも人気のサクラ・スポットで、普通ならこの時期多くの人が集まってしまう。それらの場所にこの時期敢えて出掛けて行きたい人にとっては、お花見って云うよりも、それはきっとお祭りの感覚に近い”行事”なんだろうな。これだけ世間に「自粛」を求められても、なお我慢出来ないだなんて。





 そんなことで、僕がやって来たのは間違いなく無く混雑は無いだろう近場の回遊式庭園。今から小一時間ほど、ここに居られる。


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 いや~、ホントに久し振りだ。最後にここに来たの、何年前だろう?。夜、家に帰ったらPCの写真フォルダで調べてみれば判るだろうけど、すぐにはちょっと思い出せないくらいだ。ここの公園はカメラやレンズを新しく買う度に試し撮りだとか練習だとかで、一時は月に2度3度と通っていた。ここで花の写真を撮って、ソッチの上達は兎も角として(^^;、花の名前を覚えて、次第に花自体に興味を持つようになって、それがきっかけでシャクヤクやアヤメを自分でも育てるようになったんだなぁ。改めてそう思い返してみると、僕にはちょっとした”学校”みたいな場所だったのかもしれないな。


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 そもそもが桜関連のささやかな地域のお祭りイベントでもない限りは大勢の人がやって来る様な場所ではないので、この日も予想通り人出は多くないが、普通の平日水曜にしては小学生くらいの子どもさんを連れたお父さんたちが目についた。これもおそらくコロナに因って勤務形態に変化が起きている所為なのかもしれないな、などとつい想像してしまう。

 それでも、この広い敷地内を普通に散歩する分には他人様と濃厚接触する可能性も限りなくゼロに近いだろう。そう云う心配をしないで、しばしコロナを忘れて青空の下を歩けるのが心底有り難い。


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◆ソメイヨシノ

 TVのニュースの街頭インタビューで、昨今の状況から都内の桜の名所にて花見が禁止、制限されたことに対して不満を漏らす人の場面を見た。でも、それはその人の考える花見の目的が、きっとどこか特定の人出の多い人気スポットへのお出掛けや、花見と称した宴会にあるんじゃないのかな。賑やかにしたいだけでしょう?、なんてふうに僕の目には映っていた。

 だって、シンプルに花だけが見たいのなら、サクラの咲くこの季節でもそれ程多くの人でごった返さない様な静かな公園は幾らだって在るじゃないか。近くの住宅街の桜並木だっていい。そんな場所を選んで、静かに花咲く樹の下を往けば、このコロナ渦のご時世だってお花見は何の問題も無く出来る筈なのだ。

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◆アンズ

 ま、そんな場所にはきっと派手さや話題になる様な要素が足りないだろうから、例えばSNS映えだとかを求めて、そんな理由で花見をしたい人には魅力的じゃ無いのかもね。一般の公園では飲酒やカラオケはそもそも認められていないから、騒ぎたい人のお花見場所としてのチョイスにはハナから入ってないんだろうし(苦笑)。

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◆ネコヤナギ

 この時季にソメイヨシノと比較されてしまったら余りに地味で不憫だろうネコヤナギを愛でつつお酒を飲むだなんて人、あんまり聞いた事ないもんね(笑)。でも、派手さは無いけど、この銀色の花穂も間違いなく春到来を告げる風物詩。僕はこの毛並み、好きだなぁ(^^。


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◆ヒュウガミズキ

 実はワタクシ、この日はこれから歯医者さんへ行かねばなりません[バッド(下向き矢印)]

 早い時間で予約が可能だったのはお昼の12時と云う半端な時間帯。ま、それならば治療の前に、近場の公園に寄って写真を撮ろうかなと考えた次第。このところ暫く、公園に出掛けて花の写真を撮る様な類いのことを一切していなかったから。でも正直に告白してしまうと、歯の治療は大の苦手[ふらふら]。出来れば行きたくない[あせあせ(飛び散る汗)]。治療前に花が見たいだなんて思いついたのは、一種の現実逃避かも(苦笑)。


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◆レンギョウ

 春、一番に心浮き立つ花の色は何かと問われたら、黄色だと僕は答えると思う。特にこのレンギョウの花の色は元気をくれる様に感じるもの。ビタミン・カラーってヤツですね[わーい(嬉しい顔)]。対して、上のヒュウガミズキは同じ黄色でもちょっと醒めて落ち着いた上品なトーン。


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◆ミツマタ

 こう云った公園に来ないとまず見掛けないミツマタ。紙幣の材料にもなっていたと云うこの植物を久し振りに見て、懐かしく、ファインダーを覗く。ああ、以前も同じ様にこの場所で写真を撮ってたなぁ~ってね(^^。


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◆ハナズオウ

 この公園で初めて春の花の写真を撮って、その話をブログにしたのは2009年の事だった(※参照→ https://ilsale-diary.blog.ss-blog.jp/2009-03-22)。

 もう11年も前ですよ[あせあせ(飛び散る汗)]。最近はほんの時々しか更新しないから実感が湧かないのも無理もないけど(苦笑)、僕も随分と長くブログをやってるんだなぁ~。


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◆ハナモモ(紅)

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◆ハナモモ(白)

 まだ最初のデジタル一眼カメラも手に入れてなかった頃に、コンテジ持って同じ公園に出掛けて、同じ植物の写真を撮ってる。少しは撮影に関しても進歩してるのかなぁ。あれから道具だけは次々と技術の進化に合わせて買い続けてしまっているけど・・・ね(^^;。


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◆ツバキ

 久し振りにその過去記事を目にして、我ながら笑っちゃったのは、確か28mmからだったか広角対応のズームレンズのデジカメ、今は手元に残していないフジのf100fdを買った!と喜んで写真を撮りに来ている筈なのに、その記事に載せた写真はレンズ特性を全く活かしていない寄った写真ばっかり。これには苦笑いするしか・・・(^^;。


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◆コブシ

 コブシの花はまだポツリポツリの咲き始め。


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◆ヨコハマヒザクラ

 一方、ヨコハマヒザクラは満開。ピンクの花が青い空に映えて、綺麗だなぁ。

 基本的には静かな公園だけど、この樹の下には芝生があって、(まだランチには早い時間だけど)ビニールシートを敷いて寛ぐ親子連れが幾組か。小さな子ども達の楽しげな声がして、のどかだな~(^^。


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◆アセビ

 アセビはこうした公園には割合よく植栽されている植物だと思うけど、大抵は低木で人の背丈を超えるような大物はあまり見掛けない。でも、こんなサイズにまで育つものなんだなぁ。


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◆セイヨウシャクナゲ(上2枚とも)


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◆オオシマザクラ


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◆トサミズキ


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◆ジンチョウゲ

 この2月から3月、電車に乗っての外出を極力控えていた僕が日曜日にしていたこと。それは庭いじり。背が伸びすぎて二階の窓を越すほどになってしまったキンモクセイの幹を切ったり、これから春に生え始めてしまうだろう雑草予防の為に地面を平らにならして砂利を敷いたり、その上にコンクリ製の平板を買って来て並べたり。そんな作業をしている最中、心を和ませてくれたのは去年買って地植えにし、この春初めて咲いてくれたジンチョウゲだった。好い香りがして大好きな春の花。ウチに有ったら嬉しいなと思って植え、咲くのを心待ちにしてたんだ。買って良かった![ハートたち(複数ハート)]

 ところが3月の半ば、葉が萎れ始めた。地植えなので水はカラッカラな時に少しやれば良いだけのはずなのに・・・。水をやって数日様子を見るも改善しない。それどころか、むしろ症状は進行している。もしや病気なのでは?と疑いネットで検索してみると、どうやら土壌に病原菌が発生して感染する伝染病・白紋羽病らしい。ジンチョウゲが罹りやすい病気の1つで、葉に目に見える症状が現れた時には既に根は病原菌に冒されていて、助かり様が無いんだとか・・・。めっちゃショック[がく~(落胆した顔)]

 すぐに土から掘り起こすも、1年植わっていたとは思えない程貧弱な根の張り具合で、最早絶望的な事を悟った。それでも、つい先日までその芳香で楽しませてくれたジンチョウゲを直ちに捨てる気持ちになれず、一縷の望みを託して鉢に新しい園芸土を入れて移した。難しいとは思うけど、なんとか持ち直してくれたら嬉しいのだけれど。


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◆ボケ

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 これ、何だろう?。白地にすっと真っ直ぐな紫の線が入った花びらした小さな花。ハナニラかなぁ?。僕の知ってるハナニラって、確か真っ白だった様な・・・???。

 家に帰ってから調べてみたところ、どうやらハナニラで良いみたい。イフェイオン(=学名:Ipheion uniflorum)と云う名でアルゼンチン原産の多年草。wikiによると、野菜のニラ(=学名: Allium tuberosum)とは同じネギ亜科(Allioideae)に含まれるものの、違う属。興味が有るのはこれも食用なの?ってトコですが、さらに調べてみたところ有毒で、生命の危険となる程ではないにせよ、激しい下痢を起こす可能性もあるとのこと。食べられません(^^ゞ。


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◆ツバキ(乙女椿)

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◆ツバキ

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◆スイセン(上2枚とも)


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◆ミツバツツジ


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◆シャクヤク

 ウチに在る分と比較して、その育成具合が気になるシャクヤク。あんまり差が無い様にも思えるけど、さすがに地植えは茎がしっかりして太いなぁ。ウチのもある程度までは育つんだけど、うどんこ病だとかが発生したりして全滅の危機も有った。最初に購入したポーラフェイを育て始めて丸9年、全てが順調とは行きません。今は3種育ててるけど、今年もちゃんと花を咲かせてくれるかなぁ。


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◆ボタン

 今回の訪問で一番に驚いてしまったのが、ご覧のとおりボタンの花が咲いていた事。ここにはたくさんボタンが植わっているので、その内の木、僅か3本程度のみにだけど花が付いていた。それも咲き始めではなく、もう既に散り際に近いコンディション。通常はここのボタンが咲くのは4月下旬くらいなので、丸々1ヶ月も早い。すぐ傍で花壇のお世話をしておられたボランティア・スタッフの方に「早過ぎませんか?。それとも、そう云う品種ですか?」と質問してみたところ、その方も「吃驚してます」とのお話。如何に今年が暖冬だったかを物語りますね[晴れ]


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 久し振りの花巡り、楽しかったな。サトザクラが咲く頃、またゆっくり来ようっと(^^。



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